「大人のADHD」という言葉については、私も少し疑問を感じています。

実際に「大人のADHD」と診断される人がいると思いますが、問題はそこではありません。

問題は、大人になってからADHDと診断される人たちです。

ADHDは、大脳前頭前野の発達遅れを指します。

前頭前野は、知性や芸術性、正義感や倫理観など、人間の核となる部分を制御する領域です。

幼い子どもたちは、他者を考えることなく、自己中心的に行動します。

これがADHDの特徴であり、小学校入学前のほとんどの子どもたちはと言えるかあも知れません。

しかし、小学校入学とともに前頭前野が発達し、制御された行動が可能になります。

この発達がうまく進まない子どもたちがADHDと診断されます。

つまり、自己をコントロールできず、自己中心的な行動を続ける子どもたちのことです。

このような子どもたちには、リタリンやコンサータといった薬が処方されることがあります。

これらには覚醒作用があり、脳の前頭前野を活性化させ、他の子どもたちと同様の行動が取れるようになります。

ただし、これは薬による一時的な機能向上であり、薬物の効果が切れれば元の状態に戻ります。

大人になってADHDのような行動を示す場合、前頭前野の機能が低下している可能性があります。

善悪の判断が難しく、常識的な忍耐ができない場合、前頭前野の機能低下が疑われます。

そのため、すぐにADHDと判断せず、原因をしっかり調べることが重要です。

ストレスや疲れが原因で、誰もがそのような状態になることがあります。

また、薬の副作用の可能性も考慮する必要があります。

私は、ストレスを減らし、規則正しい生活とバランスの取れた食事が最良の薬になると信じています。