医師から余命宣告を受けて以来、私は残された家族や関係者に迷惑をかけないよう、生前整理に専念してきました。
これは、片付けをせずに亡くなった田舎での妻の親のじいさんの経験から学んだからです。
じいさんの家はゴミ屋敷のようで、何十年もの古い物が溜まっていました。
その片付けは非常に大変でしたし、土地や家屋の権利書、貯金通帳、株券などの所在も分からず手続きができない状態でした。
何とか片付けはしましたが、何もせずに亡くなるのは良くないと感じました。
そういった経験から、私は自分の生前整理を必死にやってきました。
しかし、私がまだ生きている今、死ぬ準備だけに注力するのではなく、充実した毎日を送り、自分の好きなことをすること、自分自身を大切にすることも重要だと思うようになりました。
死にたくないという気持ちも、私にとっては本当の感情です。
生前整理と死にたくないというのは、どこか矛盾しているかもしれませんが、整理しつつも、生きることの大切さを忘れずにバランスを取りたいと思っています。
死にたくないという気持ちも、大切にしたいのです。
これまで他者のことばかりでしたが、自分自身を中心に残りの人生を送ります。