自閉症スペクトラムなどの発達障害の特徴に、感覚過敏があると思われています。
大きな音が苦手だとか、たくさんの人が集まっているところが苦手だという話です。
もちろん感覚過敏が起きているので、不快になるのは事実です。
でも、それが発達障害が原因で起きていると考えるのは、ちょっと違うだろうと考えています。
感覚過敏は、発達障害の専売の特性でないからです。
誰でも、強いストレスを長期間受けると、脳の偏桃体というところが腫れてきて、感覚過敏が引き起こされます。
偏桃体というところは、脳の中で快不快を感じる部分なのです。
そこで、不快感が増強されるわけです。
強いストレスを受けると、内蔵の副腎というところからコルチゾールというホルモンが出ます。
そのホルモンが血液に混ざって、脳の偏桃体というところにいくと、感覚過敏が引き起こされるのです。
ですから、発達障害だから感覚過敏になるのではありません。
あなたも極度に忙しい時は、ちょっとしたことが気になったり、怒りっぽくなったり、眠れなくなったりするでしょう。
それが、そうなのです。
発達障害であると、強いストレスがかかる状態になりやすいので、感覚過敏が引き起こされやすいわけです。
ですから、普通の人でも強いストレスに晒されると、感覚過敏になるのです。
発達障害による強いストレスで、感覚過敏になっている人には、ストレスを軽減するように配慮してやってくださいね。
発達障害でない人にも、あまり強いストレスをかけないように配慮するのも大事なことだと思います。