コルチゾールとは、人間に強いストレスがあった時に副腎から排出されるホルモンです。殺人ホルモンとも言われています。
もともとは、原始時代に人間が猛獣などに出会って緊急事態で戦わなければならなくなった時に、血圧を上げて筋力を高めて生き延びるために役立つ本能的な機能でした。
しかし、現代では猛獣と戦うことがありませんが、機能自体が残っているのです。
現代では、会社の嫌な上司や学校の嫌いな担任などに会った時、敵対する猛獣と敵対的にみなして、無意識にコルチゾールが出ます。
現代では、学校や会社で毎日のようにコルチゾールが出る状態になるので、体中が痛んできます。
特に、脳の偏桃体というところが異常に興奮して腫れてくるのです。
そうなると異常な感覚過敏が起きて、あらゆるものに不快な反応が起きるのです。
また、脳の海馬という部分も蝕まれて、簡単な記憶もできなくなり、安易な作業も難しくなってきます。
このような状態が長く続くと、精神疾患となるわけです。
また、ストレスホルモンのコルチゾールによって、免疫力が低下して病気に罹りやすくなったり、全身の倦怠感などの症状が出てきます。
発達障害は、社会性能力の弱さや対人関係の苦手さがあるために、コルチゾールに侵されやすい状況におかれています。
それにより、発達障害は精神障害となっていく可能性が高くなります。
精神障害の方の多くが、もともとは発達障害でないかと考えています。
本質が精神疾患ならば薬物治療しか方法がありません。
しかし、発達障害の二次障害としての精神疾患ならば、発達障害に対する社会心理的支援により、苦しみを軽減していける可能性があると考えているのです。