ちょっとだけよ♥大河ドラマ風昔の話-第937話 | ちょっとだけね♥カクヨム・エブリスタに投稿中!

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天照空界・龍玄の徒然草。
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ちょっとだけよ♥大河ドラマ風昔の話

天海と二人の明智光秀-天照空界-第937話

             (十月弐拾四日、水曜日分) 

 

 

 「正之殿、どう言うことですか。

 この天海にもわかるように解いてくださりませぬか」

 「そんな大それたことでは・・・。私たちは凡人・・・なのです」

 「凡人・・・ですか・・・」

 「そうです。凡人の見立てで、これは出来る、出来ないと

試しもせず答えを導き出したつもりになり、それに満足している、

それが正しいかも検証せずに、です」

 「うう~ん、分かり辛い、もっと単刀直入に」

 「おなごの見た目で、美しいから男が放っておかないはず。

 そうでないから、男が放っておくはず、と」

 「蓼食う虫も好き好き、ですよ」

 寅吉が、助け舟を出すように言い放った。

 「寅吉は、それに気づいていたいたと言うことか・・・」

 「そんな大袈裟なものでは御座いません。

 なまこですよなまこ」

 「なまことはあの気味の悪い生き物か」

 「はい。元気な時でさえ気持ちわるいのに、

暫くすると溶けて更に気味の悪くなる、それを食べようと

思っただけでなく、食べたものがいる。

 それを勇気と見るか狂気と見過ごすか、です」

 「で、どのように致せばよいと言うのじゃ」

 その問いに正之が答えた。

 「要は凡人が思い描くおなごの好みではなく、

変わり者の好みに合うおなごを差し出すと言うことですよ」

 「変わり者の好み・・・か。

 私も変わり者のひとりであろうが、思いもつかぬわ」

 「天海殿、おなごであっておなごでない、

そんなおなごですよ」

 「う~ん・・・」

 「色即是空ですよ」

 「色即・・・、嗚呼、尼僧か」

 「御意」

 「尼僧となると・・・、おお、おったぞおった」

 

 

月~水

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