本日もお疲れ様でした。
夕方、公園へ。ルーティンです。
藤森へのまかないパスタ。じゃがいも、いんげん、鶏胸肉のパスタ。自家製の香味油を使ってます。
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山田ルイ53世『一発屋芸人列伝』を読了。
図書館で借りて読み始めたら、序盤で惹き込まれて、そのままイッキ読みした。
随所に毒が散りばめられている。
毒の向こうになけなしの優しさが滲んでいる……とかいうのでもない。それはシンプルに毒だったりするのだが、それでも何か(優しさとか慈しみとかとは違うにせよ)「人の味」がするからか、読んでいて不快ではない。というより、読後感の良さは、ここのところ読んだ本の中では随一だった。
なぜ、読後感がよいのか?
考えてみたら、筆者は一貫して、
「生きようよ」
と言っているからだと思われる。もうすこし精確に言うなら、
「生ききろうぜ」
という感じか。
なぜ、「よ」ではなく「ぜ」にしたかは、本書で描かれる芸人の一人の語調を真似ただけです。
折れようが、へこたれようが、嗤われようが、それがどうした、生きようぜ、と。人生、捨てたもんじゃない……かも知れないぜ、と筆者は言っているように感じられた。
人生讃歌、というのとは明らかに違う。そんなに美しくもないし、澄んでもいない。濁っている。でも、味わい深い哀歌。凄い筆力だと思う。
この筆者の別の作品も読んでみたい。