SHIMANOとSRAMのレバーのダイヤフラム関連のトラブルに対応しました。 | 京都→吹田 チャリンコ通勤!!

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先日少し珍しい作業をしていました。

事の発端は店の展示車。

 

入荷したバイクのブラケットカバーにオイルが付いてて、何かな?とブラケットカバーをめくると!

油が滲んでいました。

このフタの部分から滲んでいます。ブレーキレバーを引くとフタのSHIMANO MINERAL OILと書かれているOILの横の穴から油がにじみます。

 

とりあえず油を抜いて

 

フタを外します。

 

ここはダイアフラムというパーツです。

 

フタの裏側にダイアフラムが付いています。

ロードバイクのブレーキはひっくり返したり横にしても油がレバーから漏れないように気密性を持たせないといけないのですが、油圧ブレーキはパッドが減ってきてもブレーキの効きが変わってはいけない&パッドが減った状態でピストンが有る程度出ても正常に動かないといけないという課題があります。

 

なので、マスターシリンダの上側にリザーバタンクを置いて、キャリパのピストンが出た時にその分のオイルが充填されるようになっているのです。

 

しかしリザーバタンクのオイルが減ってそこに空気を入れるわけにはいけません。(先に書いた密閉性を保つため)

 

なので、ダイアフラムの機構をレバーに付けて、リザーバタンク内のオイルが減るとこのダイアフラムが変形するような構造になっているのです。

 

で。

今回はどうもこのダイヤフラムのおさまりが悪いもしくは破れてるという可能性が濃厚。

 

とりあえずおさまりが悪い説に乗っかって、一度外したダイアフラムを再度取り付けてオイルを充填した所、滲んで撃沈!

 

ちなみにこれがフタ

 

ダイヤフラムを付けるとこんな具合に。

OILの字の横の穴はダイヤフラムで塞がれています。

 

ちなみに上から見ると、ブリード穴の写真で言うと下側。

フタ部分の横にもダイヤフラムの一部が露出してたりします。

 

とりあえず完成車メーカーと世界のSHIMANOに相談した所、ダイヤフラム破れが濃厚という事で、代品のダイヤフラムが到着。

交換してオイル充填してにじみが解消されました。

 

また偶然同タイミングでSRMAのレバーのダイヤフラムのトラブルもありました。

 

SRAMの場合はフタが上に付きます。

 

そしてフタ側にこんな具合のダイヤフラムが付いています。

これは収まりが悪かったようで、分解図通りに取り付けて解消しました。

(こっちは私が担当したのじゃないので詳細不明です。)

 

ダイヤフラム破れ、滅多にないのですが、有るには有ります。

使っている中で破れたというケースは当店では今の所0件で、ほとんどが完成車入荷のタイミングで破れが発覚してるケースがほとんど。

恐らく工場で流れ作業でオイル充填する中で、圧がかかっちゃうんでしょうね。

 

日々勉強です!