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昨年の7月にワークショップを4回開催し、がん患者らの声を京都府に届けた要望書の内容で特にプッシュした、
「アピアランンスケアに対する助成金!」
今年度から、いよいよ京都の各自治体で始まります!
※アピアランスケアとは
がん患者の外見の変化に起因する苦痛を軽減するための医学的・整容的・心理社会的支援を行うケア
要望書にはウィッグや補正下着など、社会生活を営むためには必要な外見を整えるケア用品への金銭的支援を要望しました。
昨年、京都府健康対策課 課長にアポイントを取り、ワークショップ参加者らと面談の機会をいただき要望書を提出し、また京都新聞でも京都府にアピアランスケアの助成金がないことが報じられ、私たちがん患者団体らが京都府に要望書を提出したことも一面で取り上げて頂きました。
昨年度末(2024年3月)に策定された「第3期京都府がん対策推進計画」には、念願のアピアランスケア支援についての文言が入り、6年間(2024年度~2030年度まで)の計画で取り組まれることに喜んでいました
で、その京都府の計画策定を受けて、京都府内の各自治体では2024年度の計画や予算が組まれました。
京都府の中で一番支援が早かったのが、亀岡市。
早速4月1日付で、アピアランスケア助成支援事業(最大5万円)が開始されました。https://www.city.kameoka.kyoto.jp/soshiki/26/59309.html
で、京都府内で一番人口が多い京都市が、アピアランスケアに対する予算として1830万円を確保したというニュース
「がん治療による外見の変化に悩みを抱えている方を対象に、ウィッグなどの購入費用を助成 費用助成最大5万円」
と、市民しんぶんで広報されました
申込受付や詳細はこれからですが、その他の自治体での取り組みを含め、情報を待ちたいですね。
がんになると「お金」や「体力、気力」「時間」など喪失はたくさんあります。
そんな中で、お金という現実的に有難い支援を頂けることは救いです。
治療の副作用の中で命にかかわらない事は、医療者の優先順位も低いので、そうした部分を社会でサポートしていただけると、本当に有難いですね。
このようにがん対策には大きく変化する時期が、6年に1度あります。
「国」のがん対策が見直され、それを受けて「都道府県」でがん対策が作られ、自治体で具体的に6年間で実行されます。
私は2022年に「国のがん対策」を決める協議会に患者委員として参加したので、そこで作られた計画をもとに、どう地域のがん対策が具体的に始まるのか、その流れを目の当たりにすることができました。
プレッシャーのかかる国の協議会で、勇気を出していろんな意見や要望(もちろん、アピアランスケアも)を言えて良かったと思いました。
2023年の京都府のがん対策推進協議会でも、患者委員の方がアピアランスケアの要望を伝えてくれました。
今回の助成金は、私たち当事者以外にも、さまざまな方がアピアランスケアの重要性を理解してくださり、後押ししていただいた結果だと有難く感じています。
私たちの京都府への要望活動は、あってもなくても変わらなかったかもしれませんが、結果については嬉しいですね。
ここ2年で様々な協議会に参加したり傍聴したり、要望書を届けたり、行政に初めて関わることも多々ありました。
誰か偉いさんが、どこかで会議して制度を作ってる・・・政治もそんな感じで関心が低かったのですが(失礼ながら)、
実際には、
厚労省の方も、京都府の方も丁寧に私たちの話を聞いてくれて、自分たちでも制度や支援づくりに関われることを知り、自分たちこそ自分たちの未来をより良くするために行動しなきゃ!と思いました。
がんを経験したことを無駄にしたくない、未来に活かしたい!と、ピアサポートなど身近にできる支援もありますが、患者になって気付いた声を行政に届ける事にも意義があります。
行動できる方が増えたらいいなと思いますし、
そういう方を応援することも出来たらと思っています。