平松可奈子主演
朱音、を演じた舞台
『梅雨のむらさき』
DVDが届いたので、鑑賞しました。

かなかなの舞台は…


散れ刻、ソラアオ、雨白、7×1、俺ヤン、ティアステ1、2、ツキステ、メガステ1、2、空おも、クロフレ、アルリベ、おか転、(そもそも略し方合ってるのか?(笑))
そしてかなかなの舞台を生ではじめて見た
Vampup。
を見ておりまして…。

そして2023年、夏に公演された
この『梅雨のむらさき』
DVDが届きやっと鑑賞できました。

えーと、端的に言うと
かなかなが演じてきた配役で
朱音が一番好きかもしれません。



↑内容はこんな感じです。

物語の冒頭、まず注目すべきは
かなかなの
赤の特効服ヤンキー。

いやあ予想を遥かに上回ってました。

不遇な境遇を生きてきた朱音。
家出の果てにグレて、レディースの総長にまで上り詰めるのを地でいっているかのよう。そして、ドスの効いたヤンキー口調で一喝するとこなんて、俺ヤンの赤城希望なんて非じゃないくらいに迫力があって震え上がってしまった!
『すごい仕上がりになっててびっくりすると思うから期待してて』て言ってたけど、
期待の斜め上を行ってた!
もう完全に『日向朱音』だった!
まずそこで目を奪われ引き込まれていった。

かなかな天晴れ!

そして、真白先生との出会いが朱音の心の闇を溶かして行く…。

交換日記を通じて心を通わせ、
大嫌いだった母親が、どんなに自分の事を大切にしてきてくれたか、どれだけ自分を愛してくれていたかを思い出させてくれて、母親とのわだかまりも溶け、朱音は次第に心を成長させて行く。

心の変化を、表情で手に取るようにわからせてくれるかなかなの芝居に魅せられた。
芝居と言うより朱音が憑依してる、という表現が的確だった。
かなかなやっぱすこいわ。

やがて、女子少年院を出る朱音。

ここから朱音の人生は転落していく。

母親は朱音が少年院を出る頃には、岩崎によって薬づけにされていてストリッパーから風俗へと堕落していっていた。
そんな母の居所を昔馴染みのベテラン刑事徳光に教えられた朱音は、意を決して会いに行く。 
そして、そこで再会した岩崎に、レイプされ…
果ては憎しみと狂喜に任せて彼を滅多刺しにして殺してしまう。
好意を抱いていた暴走族総長の梶さんの誘いを
『すいません、行けそうにありません』
と涙ながらに断るところで涙腺が崩壊しはじめてしまった。
本当に苦しそうに絞り出す声に涙が抑え切れなかった。

朱音は、そのまま刑務所に逆戻り。

そして、岩崎の子供を身ごもってしまった…という衝撃の事実をつきつけられてしまう。
面会に来た真白にそのことを劇白し、母の偉大さを知ってしまった今、『子供をおろすことはできない、生みたい』と涙ながらに告白する。
真白は、『その子供を私に育てさせてくれないか?』と朱音に相談する。
朱音は『お願いします。』
と頭を深々と下げた。

前半とガラりと変わってしまった緊張した空気感。
朱音も母になったあたりから顔つきが変わり、強い光が目に宿る。
また再会した真白との交換日記が時を埋めていく。

朱音が逆境に打ち勝ちながら過ごす様をかなかなは至極丁寧に紡いでいく。

朱音の娘は、『紫陽花』と真白に名付けられ。
優しい真白夫婦の元で、真白のようにやさしく、強くたくましく大きくなって行く。

重くなりがちな空気感を、伊藤さんの本は時たま爆笑を生み出すコメディエンスを交えながら実に上手に経過させていってくれて、
時間を全く感じさせずに、まさしく涙あり笑いありで見せてくれた。

レディースの総長舎弟コンビ。
暴走族の総長舎弟コンビ。
弁護士の上司部下。
ベテラン刑事と部下。
病院の女医とナース。
少年院の校長と娘と法務官。
真白夫婦。
実に様々なコンビが要所要所で笑わせてくれた。

この中で、小説家を目指すあじさいはストーリーテラーを努めているのだが、
あじさいが物語の陽と陰を実に見事に調和させ、実にわかりやすく我々に見せてくれていた。

キャラクター配置、物語の流れ、
どれも素晴らしく計算されていてぐうの音も出ないほど、つゆむらの世界を旅していた。

かなかなも
物語の流れと共に年を取り、口調や表情も違和感なく変化していっていて
改めてその芝居力のすごさに魅せられていた。 

物語後半…。
真白は朱音と約束を交わす。
『シャバに出たら、私と朱音と紫陽花で、満開の紫陽花を見に行こう』
…と。

しかし、
朱音の出所が間近に迫ったころ。
真白は、昔から患っていた癌が体のあちこちに転移していて…朱音の出所まで命がもちそうになかった。

十数年…、真白が癌だということを知らなかった朱音は…悲しみに暮れるが、真白とシャバでの再会を夢見て気丈に刑務所で過ごす。

真白はその間、
やり残したことがある…と紫陽花を祖母と再会させる。
朱音の母は、保護され病院で治療を受けていた。
母は紫陽花を見た瞬間
『朱音、ごめんね』
と謝罪し涙し、朱音の身を案じる。
紫陽花は、それを否定することなく
祖母のことを『大丈夫だよお母さん』と呼ぶ。

紫陽花、めちゃくちゃいい娘やん(泣)。


そして時は流れ…

真白の思いは叶わなかった…。

真白が息を引き取ったと聞いて…むせび泣く朱音の姿は、もう見てられなかった…。
いや、朱音の悲しみを思うと…嗚咽がもれた。
そして、出所の日。

朱音の出所を祝って駆けつけるかつての仲間たち。そして紫陽花。
紫陽花を強く抱き締める朱音。
そして真白の夫から渡された、真白が最後に書き残した交換日記。
『朱音ちゃん、今日で自分を許してあげてください。…これからの人生は母として紫陽花のことをよろしくお願いします。幸せな人生をあの子と一緒に踏みしめてね。それが育ての母である私の最後の願いです。朱音ちゃんさようなら…私をお母さんにしてくれて、感謝してもしきれません。本当にありがとう。
朱音ちゃんがシャバに出たら満開の紫陽花を見に行こう!…私は行けないけど…皆で行くもよし、紫陽花と二人で行くもよし…。約束の場所で私は待ってます。』

約束の場所。
真白の墓の周りには満開の紫陽花が咲いていた。
そして虹が空にかかっていた…。

かなかなの感情MAXの泣きは…反則です。
もうとめどもなく泣いてしまった。
そして流れる
かなかなの歌う主題歌『心の中には…』



歌詞が物語とリンクしてて
また涙😭
『紫陽花、お母さんと交換日記しよう』
『うん』
長い時間を埋めようとするかのごとく、最後に娘にそう声をかける朱音。
真白が残してくれた想いを、娘と一緒に共感するかのように…。


モバイル社会の中で、あえての交換日記。
ものすごくいいアイテムでした。
忘れかけていた何かを思い出させてくれる作品でもありました。


もう何でしょう…
一生分くらい泣いたと思います(笑)

日向朱音を演じた平松可奈子に
最高のエールと喝采と感謝を。

素敵な物語と素敵な芝居を本当にありがとう。






そして…
つゆむらのスタッフが再集結。
平松可奈子次回作。
【3月主演舞台のお知らせ📢】


「MIANEYO」

脚本:伊藤高史(劇団ウルトラマンション)

総合演出:安藤亮司(劇団ウルトラマンション)

演出:尾崎真一(劇団ウルトラマンション)



主演:小澤雄太(劇団EXILE)、平松可奈子

出演:佑太、秋澤美月、佐藤嘉寿人、武井雷俊、宮ちあき、石川翔、松川大祐、石丸千賀、花崎那奈(企画演劇集団ボクラ団義)、藍(TOYMEN)

落合陽平、川村陽介

美澄衿衣、川崎愛、紗理奈、悠乃、椎野コウスケ、永真、秋山楓果、大地翔護、上野 理、杉山尊生

新田恵海  / えまおゆう


📍俳優座劇場

🕰️2024年3月20日(水)〜24日(日)

🎫特別席(VIP席) 前方2列 15,800円

S席 3列目〜6列目 9,800円

A席 7列目以降 7,800円


 ✩ オフィシャル先行抽選

1/11(木) 19:00~1/21(日) 23:59

 ✩ 一般販売

2/1(木) 19:00~3/13(水) 23:00

 ✩ 当日引換券

3/13(水) 23:00~各公演前日 23:00



🎫confetti-web.com/MIANEYO

🏠mianeyo-gomenne.studio.site

#舞台ミアネヨ





絶対に素敵な作品だと思います。

皆さんぜひ劇場で生で平松可奈子のお芝居をご覧ください。


それでは、
うまく伝わったかどうかわかりませんが💦
私の
つやむら
感想はここまで…。

ではまた
あでゅ🙋