実の所、コロナの影響に加え仕事の都合で映画館に足を運ぶ回数が一時期割と減っていて、年末のライダーも見れてなかったんですよね。
で、改めて今回観たという次第でして。
ちなみにセイバーもリバイスもがっつり見ているわけでなくて基礎知識はほぼ皆無に近い状態です。
ストーリー
時は2071年。2021年に復活した悪魔「ディアブロ(声:上田燿司)」が世界を支配した近未来では空に浮くデビルシティに悪魔が住み、地上では生き残った人類が悪魔に追われ怯えていた。
そんな中、悪魔に追われていた一人の男がいた。
袋小路に追い詰められ窮地に陥るが、謎の老人に助けられる。
男は百瀬龍之介(演:中尾明慶)と名乗り、謎の老人は何かを確信してラボのような隠れ家に招待する。
老人は自身が開発したサイクロトロンドライバーを龍之介に渡し、過去に飛んで未来を変える事を依頼する。
サイクロトロンドライバーで過去に飛べるのは精神のみ、そこで過去の世界で同じ遺伝子を持つ家族を探し出して仮面ライダーとなる事で未来を変えろと老人は言う。
時は遡り2021年。
ここでは仮面ライダーリバイこと五十嵐一輝(演:前田拳太郎)と仮面ライダーバイスこと悪魔バイス(声:木村昴)がデッドマンと戦いを繰り広げていた。
そんな中、デッドマンズのアギレラ(演:浅倉唯)、オルテカ(演:関隼汰)、フリオ(演:八条院蔵人)の三人はとある山中に残されていた研究所の跡地に来ていた。
そこにはギフに匹敵する悪魔「ディアブロ」を封印したスタンプが残されていた。
3人は封印を解き、ディアブロを復活させる。
復活したディアブロは3人を支配下に置き、同じくその場に残されていたクリスパースタンプからヒミコクリスパー(声:松本梨香)・クフクリスパー(声:森川智之)・エジソンクリスパー(声:中尾隆聖)・レオニダスクリスパー(声:玄田哲章)を生み出した。
所変わり、デッドマンを倒ししあわせ湯でキャンペーンを開いて大忙しの一輝の前にかつて共闘した剣士のライダーである新堂倫太郎(演:山口貴也)や尾上亮(演:生島勇輝)らもキャンペーンのちらしを観て来店する。
バイスも顔をだしてわいわいしていると、客として来ていた親子が喧嘩をして出て行ってしまう。
一輝はその場に落ちていた社員証から落とし主が百瀬秀夫(演:古田新太)と知り、勤務先へ届けに行く。
その頃、南極サウザンベースにヒミコクリスパーが現れ、サウザンベースを守護していた神代凌牙(演:庄野崎謙)、玲花(演:アンジェラ芽衣)兄妹がそれぞれ仮面ライダーデュランダル、仮面ライダーサーベラに変身して激突する。
異変を察知したソフィア(演:知念里奈)はノーザンベースに新堂を呼び出し、預けられていた火炎剣烈火を元の持ち主に返すよう指示、フェニックスでも衛星からサウザンベースの戦いを感知し、ギフスタンプの反応から嫌な予感がした狩崎(演:濱尾ノリタカ)は五十嵐大二(演:日向亘)にある場所の調査を命じる。
一方、一輝は秀夫の社員証を届けるために新幹線の整備工場に来ていた。
そこに突然龍之介が現れ、秀夫に自身が父親であることを打ち明け、更に追いかけてきたかのようにディアブロも現れた。
ディアブロを止めるために一輝とバイスも変身して戦い始めるが相手にならず、龍之介は秀夫に身体を貸せと一方的に言い出し、サイクロトロンドライバーを起動、精神体の龍之介は秀夫に乗り移る形で仮面ライダーセンチュリーへ変身する。
圧倒的な力でディアブロを押すセンチュリーだったが、途中からセンチュリーの様子がおかしくなり見境なく暴れ出してしまう。
ディアブロは撤退し、なおも暴れるセンチュリーを止めようとするリバイとバイスの前に火炎剣烈火を再び手にした神山飛羽真(演:内藤秀一郎)と新堂が現れ、仮面ライダーセイバーとブレイズに変身。4人がかりで何とかセンチュリーの暴走を止めることに成功する。
同時期、狩崎の指示で大二が向かっていたのはデッドマンズがディアブロスタンプを解放した研究所跡地だった。
その研究所はかつて世界征服を企んでいた秘密結社ショッカーのアジトだった。
ギフスタンプが発掘された頃に対となるディアブロスタンプも発掘されていたが当時のショッカーにより奪われてしまい、ディアブロを解放したものの力を持て余したため再封印されていたのだがデッドマンズによって解放されていた。
更にエジプトやイースター島でも異変が起きており、それぞれクフクリスパーとエジソンクリスパーが出現したが、フェニックスに現れたユーリ(演:市川知宏)が協力を申し出、ロゴス所属のライダーたちが対応に向かうもののメギドとは勝手が違い防戦一方となり退却を余儀なくされる。
その頃、龍之介と秀夫は邂逅するものの、龍之介は世界の為に秀夫を必要と訴え、秀夫は幼少の頃家族を捨て行方知れずになった龍之介を許せず険悪な状況となり、そこへ龍之介を捕獲しようとしたヒロミ(演:小松準弥)が現れ、立て続けにディアブロも現れる。
飛羽真は一輝に龍之介を連れて逃げるように言い伝え、自身と新堂でディアブロを足止めするために戦い始める。
逃げ切った一輝は龍之介に理由を聞く一方で負傷したヒロミを連れてフェニックスに向かった飛羽真達は大二がショッカー研究所後で回収した資料から龍之介の秘密を知る事になる。
龍之介は今から50年前の1971年、遺伝子研究に没頭していたが所属していた研究所では予算も出ず研究成果も出せず悶々とした日々を過ごしていた。
ある日ショッカーにスカウトされた龍之介は世界征服の片棒を担いでいると罪悪感を感じつつも研究成果を流用した改造人間を作り上げることで科学者として幸福感に満たされていた。
しかしそんな彼に転機が訪れる。
改造人間の検体として拉致された大学生でオートレーサーの本郷猛(演:藤岡真威人)との出会いだった。
改造手術を施された本郷はのちに仮面ライダーとなり、ショッカーの怪人を相手に戦いを繰り広げている事を知った龍之介はこれまで心の底に溜まっていた罪悪感からショッカーを脱走する決意をする。
しかし、ショッカーの幹部(演:立木文彦)に見つかり、家族への危害を加えない代わりにディアブロスタンプの被験者になる事を要求される。
龍之介は家族の為にスタンプの被験者になる事を承諾、押印するがディアブロが復活し研究所を壊滅させる。
事を重く見たショッカーは龍之介を宇宙に放逐したがワームホールに吸い込まれ、2071年へとタイムワープし今に至るという。
ここに来て龍之介の身体に異変が起きる。龍之介は未来世界に置いてきた肉体に問題が起きたと推測する。
フェニックスへ向かった一輝と龍之介はディアブロを倒すためのプランを提案。
一つは百瀬親子を仲直りさせる、一つは未来世界での龍之介を守る、一つはディアブロの動きを先回りして足止めする事。
未来世界へはサイクロトロンドライバーを使う事で数時間だけ精神体を送り込むことが可能でこれに大二、さくら(演:井本彩花)、飛羽真、新堂、ユーリ、そして駄々をこねたバイスが参加する事に。
ディアブロは南極、エジプト、イースター島に続けて封印が解かれたシベリアから推測してアラスカに現れると予測、ヒロミと残りのロゴスのライダーが向かう。
残った一輝は百瀬親子の中を取り持つために動くことに。
最後の砦となるアラスカにはデッドマンズが現れ、各地でライダー達は交戦状態になる。
未来へ飛んだ一行は謎の老人に出会うがそれは未来の狩崎その人だった。
更にその基地にはディアブロが生み出したデビルライダーたちが押し寄せる。
精神体である飛羽真は変身できない状態だったが、狩崎は準備していた仮面ライダーをデータ化させたクローンライダーシステムを提案。
クローンライダーに憑依した一行は龍之介の身体を守るために戦いを始める。
時は戻り現代では百瀬親子の確執の溝は未だに埋まらなかった。
仕方なく一旦フェニックスに戻った一輝だったが、狩崎はアラスカにディアブロがいない事に違和感を感じる。
改めて地図を見直すと、5つの地点の中心には富士山があり、狩崎は封印を解かれたエネルギーが集中する場所ではと予測。
しかし時すでに遅くアラスカの封印は解かれ、一輝が富士山に向かった時にはディアブロは完全体となっていた。
無謀と知りつつも一輝はリバイに変身しディアブロに立ち向かう。
現代と未来で戦いを繰り広げるライダーは勝利する事が出来るのか―
うーん…50周年記念って事で無理にオールライダーネタにせず、従来の現行ライダーと前作のライダーとの共闘とした点では良かったんだが、未来のネタが雑過ぎてちょっとげんなり。
親子の絆や学者としての葛藤を魅せた百瀬親子のキャラ設定は良くて、最初は暴走からの仲直りしたうえでのラストの完全体の変身は凄く良かった。
ロゴスのライダーも数が多いのを上手く使い一か所集中で乱戦にせず場所を散らせることでごちゃごちゃ感が薄れたのも良かった。
それだけに未来のクローンライダーがどうしてもノイズみたいに感じ取れてしまって目立っちゃう印象なんだよなぁ。
そもそも未来に向かったのは龍之介の本体を守る為なのに行ったら行ったで精神体の飛羽真達が変身できず戦う術がないって何のために未来に行ったのよってなるのよね。
クローンライダーを使わせるためにしてもこじ付けが酷い。
クローンライダー自体は悪くない設定だし、オリジナルとは違うというのを逆手に取った演出なので良いのは良いんだがその設定が雑過ぎるのと、やっぱり精々ノーマルフォームに留めてほしかったかなぁ。
ユーリのエグゼイドムテキゲーマーとか特にそうなんだけど、クローンだから違うと言われりゃそこまでとはいえ、やっぱり最強フォームがなすすべ無しで苦戦するのもどうよと思う訳で。
後はやはりライダーの数が作品のためとはいえ多いせいかストーリーそのものは良くも悪くもシンプル。
リバイス的にはまだ序盤だし、かといってセイバーをあまり目立たせるわけにもいかず。
まぁこれでセンチュリーがごちゃごちゃしだしたらややこしい事この上ない。
後は途中ゲスト的に導入された一号ネタだな。
今回は藤岡弘の実子である藤岡真威人が当時のイメージでの本郷猛を演じたわけだが、オーバーラップとまではいわないが案外スーツ姿が似合ってたし、新しい本郷のイメージが出来たんじゃないかなと思う。
流石に新一号編後半のラフなスタイルはあんまり合わないだろうが、初期の頃の学者な本郷と言う意味では似合っていた。
後はマダオもとい立木文彦演じるショッカー幹部も良いね。
ああいう軍服を着た所謂モブの幹部の雰囲気がバシバシに決まってた。
欲を言えばショッカー怪人vsディアブロという回想も見たかったが、流石にそれに尺を取る訳にもいかないか。
どうしてもクローンライダーの所が引っかかるものの、トータルで行くと親子の絆と言う芯の部分が上手い事ストーリーを紡いでいたので無難な作品なのかなと言う印象でした。