スズカの不思議なひととき



ぶるっと寒さで目が覚めたスズカは

ベッドから跳ね起きました。


なんと!!

自分の部屋が 森の中に変わっていて

周りは一面雪だらけの

白い世界になっていたのです。


あまりにも寒いので

自分のベッドから毛布を取りだして

マントのように羽織り体にまきつけました。


雪はしんしんと降り続いています。


じっと目をこらすと

真っ白な世界の中でも

なにかが見えてきました。


雪をたくさんかぶった木だったり

氷の上に雪が積もった池だったり…。


とても綺麗です。


周りを観察していると「ズシッズシッ」

という音が聞こえてきました。


音のする後ろを振り返ると


なんとそこには


スズカが愛してやまない

オオカミが立っていたのです。



オオカミは怖いもの


と思っていたスズカでしたが

そのオオカミと目を合わせていると

不思議な感覚を感じました。



オオカミの目は 優しい目をしていて

なんだか何かを伝えたいようです。


スズカは すぐ近くまで行きました。


オオカミの目をのぞきこんで


『ボクになにを伝えたいの?』


と聞きました。



すると

 オオカミは にっこり笑って


『スズカと一緒に遊びたかったんだ…。

ねぇ、遊べるかな?』


と 聞いてきました。



怖くないオオカミは

スズカにとってはもう、友だち同然。


『うん!いいよ!何してあそぼーか?』





すると、オオカミは


『ジャンケン…っていうやつ?!』


モジモジしながら答えました。


スズカは

『OK!(*^^*)』

と答え早速始めることにしました。


『さいしょは ぐー、じゃんけんぽん!

好きなものをだすんだよ』


とオオカミに教えます。



『さいしょはぐー!』


2人とも ぐー✊🏻‪


『じゃんけん、ぽん!』



スズカは  ✌ちょき

             オオカミは ✊🏻‪ぐー   のまま



オオカミの勝ちです。


オオカミは生まれて初めてのじゃんけんで

人間に勝っちゃったのです。


オオカミなのに

『やったー!!』と言いながら

二足歩行になってスキップしながら

踊っています。


ちょっとくやし気味のスズカは

「オオカミに負けちゃった💦」

とガッカリしましたが


とても嬉しそうなオオカミを見ていると

怒る気にもなれず

つられて笑い つられてスキップし

つられて踊りはじめました。



スズカは

(こういう気持ちも悪くないな )

と思いました。


しばらく踊ったあと2人は

おうちに戻って

温かいココアを飲んで

まったりしていましたとさ。



たぶん

次はどんな遊びにしようか?

いろいろ話し合っていたんでしょうね

‪- ̗̀ ( ˶'ᵕ'˶)  ̖́-




おわり