黒崎だ。
「いってぇ・・・」
そいつは頬を擦りながら、
黒崎にやり返そうとした。
でも当たるわけない。
私だってちゃんと考えて黒崎を連れてきたんだ。
顔のせいでやたらと喧嘩を売られまくった
黒崎は・・・強い。
「おい、藤本・・・帰ろうぜ」
かっこいいよ、まったく。
私は彼のために何もできなかったのに。
強いっていいな。
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藤本君は何も話さなかった。
白い肌にはうっすらと青染みができて、
唇はきれてる。
「あっの・・・藤本君?
もしかして私達、迷惑なことした?」
静かに首をふる。
「それは・・・ない」
彼を守ってあげたい。
体は守れなくても心だけは。
薄暗い道を3人で静かに歩いた・・・