猫を保護しました 5 おくらの気持ち | ぽんとしじみ

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犬のぽん 14歳7カ月(♀)
猫のしじみ7歳(♂)
の、にぎやかな日々の
日記です。

おくらの独り言。



ぼくは どうやら「おくら」と呼ばれているようだ。

ぼくを捕まえたおっちゃんとおばちゃんが毎日やってきて、

ぼくにむかって「おくら、おくら」と言いながら、掃除したり

御飯くれたりする。

可愛いおねえちゃんやら、おにいちゃんが、ぼくの暮らす家をのぞいて、「おくらちゃん」とか、

「おおお猫たろう」とか、なんかしゃべりかけてくれてる。


とりあえずは、なんか、ここは安全で、寒くないし、お腹はふくれるし、

まあまあな気は、ちょっとする。


でも、おばちゃんは、時々ぼくを布に包んで「抱っこ」とか言うて

ぼくを膝に乗せるんや。ぼくは、それが、まだ、ちょっと、怖い・・・

なんでかって・・・

そんなん 怖い。

手とか、怖いんや。

触られるん、なんか、嫌なんや・・・でもな、時々やけどな、

ほんまに時々やけどな、何か、悪い気せえへんな、て、思う事もあるんや・・・

でもな、ぼくはやっぱり、何かしらん、怖いんや。







ぼくが何でここに来たかというと、猫神様の采配で、

「ここに行け」言われたからや。

何でかと言うと、このおばちゃんが、家のいたるところに

黒い猫のシールを貼ってるのを猫神様が見てたらしい。





こんなんやら





こんなんとか






おっとっと・・







ちらっ・・・・



それにな、このおばちゃん、こんなんを、スマホ、言うやつに

かけたはった。






これを見てた猫神様が、「お前はここに行きなさい、そして、つかまりなさい」

てぼくにお告げをしやはった。



せやから、必死でつかまった。

怖かったけど、つかまった。

でも、自分でも自分がどうなるのか、ものすごく不安やった。

それに、足も、痛かった。

寒かったし、お腹もすくし、もう外で暮らすのはこりごりやと思うてたけど、

そやけど、やっぱり、つかまるのんは、むちゃくちゃこわかった。

この気持ち、わかるかなあ。






にゃーーってな・・・



・・・最近は、おばちゃんを呼んでみるんや。そしたら、すぐに飛んできて、

ぼくに美味しいご飯くれたりするんや。

トイレの前と後にも、鳴いてみるんやけどな、そしたら、すぐに来やはる。

用事がない時に呼んでみたけど、おばちゃんは、やっぱりすぐに来やはった。



ぼくの召使いや。








ぼくの足の怪我は、もうだいぶいい感じで、もう痛いことないし、

段々も上がれるようになったけど、おばちゃんは、「もうちょとやな」とか言うてた。


ぼくはここがまあまあ気に入ってる。

夜になって、みんなが帰ったら、呼んでも誰も来ないからちょっとさみしくて暴れたりしてみるねんけどな。



おばちゃんが、「お家を見つけないと」と言うてるから

ぼくはそのお家とやらが見つかるまで、ここで「人慣れ」とかするんやて。

ぼくにはあんまりその意味がわからんけど、

もうちょっとしたら、ぼくにも「この世界で生きていく事」の意味がわかるんかなあ・・・


ぼくは もう あんなお腹すく危ないとこには帰りとうないし

いつかは「折り合い」つけなあかんて

猫神様に言われてるけど・・・折り合いって、何やろか。


ぼくにその意味がわかるまで、まだ急がんでもええかなあ・・・


ぼくは、なんやしらん、幸せなんか、怖いんか、どうしたらええんか、

まだ、時々、わからんのんや。

人間の手が、ひらひら来たら、しゃーて言うてしまうんや。でもな・・・おばちゃん、

ちっとも怖がらへん・・・しゃー、て、この人らには威力ないんかなあ・・・・



でも、ここにいたら、お腹はへらへんし、誰もぼくをいじめたりしないから、

とりあえずは、ここがええな、って、思うてる。

今は、ここから一歩も出たくないんや。


それよかな、明日も美味しいご飯出してや。

上等とか言うやつは、あんまり好かんので、美味しいやつがええ。


おばちゃん、明日も頼むで。