訂正(7日配信記事) 

英アストラゼネカが新型コロナワクチン市場から撤退開始、需要減退で

             2024年5月9日  ロイター 

      ( 見出しおよび本文第1・5段落目の「回収」を「市場からの撤退」に訂正します。)

[7日 ロイター] - 英製薬大手アストラゼネカは7日、新型コロナウイルスのパンデミック以降に

「 入手できる最新ワクチンが余っている 」ため、新型コロナウイルスワクチン「バキスゼブリア」

の世界市場からの撤退(訂正)を開始した と発表した。

   また 欧州内での同ワクチンの販売許可申請の撤回も進める。

同社は「 複数の新型コロナワクチンが開発され、入手可能な最新ワクチンの余剰がある 」と指摘し、

これが バキスゼブリアの需要減少につながったと説明した。同ワクチンは 既に生産と供給を終了

している。

 

   報道によると、同社は 以前に 法定文書で同ワクチンが血栓や血小板数の減少などの副作用を

引き起こすことを認めている。

英紙テレグラフは、同社が ワクチン市場からの撤退(訂正)を 3月5日に申請し、5月7日に

これが有効になったと伝えた。

  アストラゼネカは 新型コロナ治療薬の売上高減少に伴って成長が鈍化した後、昨年いくつかの

買収取引を通じて 呼吸器合胞体ウイルス(RSV)ワクチンに軸足を移し、肥満症薬分野への参入も

開始した。

 

     コロナウイルス製品撤退 英アストラゼネカ

            2024/05/10 22:44 
        【ロンドン共同】英製薬大手アストラゼネカは10日、新型コロナウイルスワクチン
       「バキスゼブリア」について、市場から撤退すると明らかにした。既に 生産と供給を終えた。
       世界に 30億回分を超えるワクチンを供給してきたが、変異株に対応した新たなワクチンが
       相次ぎ開発され、需要が落ち込んでいた。バキスゼブリアは 英オックスフォード大と共同開発。
         2021年1月に 英国で接種が始まった。アストラゼネカは「 パンデミック(世界的な大流行)の
       収束において、重要な役割を果たした 」と表明した。別に 開発中のワクチンがあるという。
 
                               2024年05月09日     時事エクイティ
    【ロンドン時事】英製薬大手アストラゼネカは8日、新型コロナウイルスワクチン事業から撤退
       すると明らかにした。パンデミック(世界的大流行)の収束や、変異株に対応した最新のワクチンの
       普及で、需要が減少したため。欧州での販売承認の取り消しを求めたほか、他の地域でも当局や
       提携先と撤退に向けた協議を進める。
         アストラゼネカ は声明で、自社のワクチンについて「 使用が始まった最初の年だけで650万人超の
       命が救われ、(これまでに)全世界で30億回分以上が供給された 」と説明。「 パンデミック
       を終わらせる上で果たした役割を大変誇りに思う 」と強調した。
 

 

 

            英アストラゼネカ、コロナワクチン試験中断-原因不明の疾患

                                                  2020年9月9日     Bloomberg

              英アストラゼネカは 新型コロナウイルスワクチンの試験を中断した。試験参加者1人

                に有害反応の疑いが見られたためだとしている。新型コロナウイルス感染症(covid19)

                に対するワクチン開発を急ぐ取り組みに遅れが生じる懸念がある。

              アストラゼネカの発表資料によると、参加者1人に原因不明の疾患の発現が見られた後、

                ワクチン試験の標準的なレビューに基づいて中断を決めた。試験の完全性を維持しながら

                安全性データを検証する時間を研究者に与えるためだ と説明した。

              同社は このワクチンを英オックスフォード大学の研究者と共同で開発中。実用化に

                向けて 最も有望なワクチン候補の一つと見られていた。試験中断を受け、8日の

                米株式市場の時間外取引で アストラゼネカ の米国預託証券(ADR)は急落。コロナワクチン 開発で

      競合する他社の一部は 株価が上昇した。

              トランプ米政権の「ワープ・スピード作戦」のチーフアドバイザー、モンセフ・スラウイ 氏は、

                米英のデータ安全性監視委員会(DSMB)が アストラゼネカの「ワクチン候補の徹底的な

        レビューを行っており、これは 臨床試験で有害事象が発生した際の標準的な手続きだ 」

                と電子メールでコメントした。DSMBは 外部の専門家から成り、医薬品やワクチンの

        臨床試験の有害事象を監視している。

              菅義偉官房長官は 9日午後の記者会見で、アストラゼネカ から、事案の詳細を調査する間、

                日本国内を含めた 新たな投与を一次的に中断するとの説明があったことを明らかにした。

                日本政府は、来年前半までに 全国民分のワクチン確保を目指しており、国内で承認申請

                があった場合には、「 有効性と安全性の確保の観点から、承認の可否について適切に

                審査していく 」との認識を示した。

              オックスフォード大のジェンナー研究所からは 現時点でコメントは得られていない。

            アストラゼネカ のADRは 時間外取引で一時8.3%下落。米モデルナとドイツのビオンテックは

                値上がりした。3社とも ワープ・スピード作戦に参加している。アストラゼネカ の試験中断

                については、医療関連ニュースを専門とする STAT が先に伝えていた。

 

     英 アストラゼネカのワクチンを世界で初承認 期待高まる

                2020年12月31日  NHK

     イギリス政府は30日、アストラゼネカとオックスフォード大学が開発したワクチンを

    承認したと発表した。このワクチンの承認は 世界で初めてで、接種は 1月4日から始まる

    予定。
              優先されるのは、高齢者施設の入所者や職員、それに80歳以上の高齢者、医療従事者など。
           このワクチンは、2度から8度で 半年間は保存できるのが特徴で、すでに接種が始まっている

           アメリカの製薬大手ファイザーなどのワクチンに比べて管理がしやすく、価格も比較的安い

           とされている。
      イギリスでは、変異ウイルスの感染が急速に拡大し、1日当たりの新たな感染者が 5万人を

           超える深刻な状況となっていて、人々の間では ワクチンへの期待が高まっている。
     一方、このワクチンについて 日本政府は、開発に成功した場合、6000万人分の供給を

           受けることで アストラゼネカと契約を結んでいて、今回の承認で 日本が供給を受ける予定の

           3種類のワクチンが、欧米で 承認または許可を受けたことになる。

 

 

      ワクチン接種で「過失致死」容疑、イタリアで混乱 2021年3月

 

          デンマーク、英アストラゼネカ製ワクチンを完全に使用中止 血栓懸念で

                                                 2021年4月15日      BBC

             デンマーク政府は14日、英オックスフォード大学/アストラゼネカ製の新型 コロナウイルスワクチン の

          使用を完全に中止すると発表した。まれに起きる血栓症を懸念したためで、ヨーロッパでは

          初めての全面使用中止となった。

            これにより、デンマークのワクチン接種事業に数週間の遅れが出るとみられている。

          欧州医薬品庁(EMA)は先週、このワクチンと血栓が関連している可能性があると発表。

         しかし、血栓リスクよりも COVID-19での死亡リスクの方が大きいとしている。

            ヨーロッパでは3月、いくつかの国が アストラゼネカ製ワクチンの使用を一時停止した。

         現在ではその大半で接種が再開されているが、高齢者などに限られている。

 

    13日には、アメリカとカナダ、欧州連合(EU)が 米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製の

         ワクチンについて、こちらも 血栓を引き起こす可能性があるとして使用を停止した。

         南アフリカでは、国内で発見された変異株に有効だとして このワクチンが優先的に使用

        されていたが、やはり接種を取りやめている。

          アストラゼネカ 製も J&J製も、血栓が起こる可能性は極めて低い。また、どちらもアデノウイルス

        をベクターとして使っている。

          なぜデンマークは使用中止に?

          デンマーク当局は、現在保有している 240万回分のアストラゼネカ製ワクチンを、追って通知

        があるまで使用しないと発表した。

        国家保健委員会によると、4万人に 1人の割合という、予想よりも高い確率で血栓が発生する

        ことが研究によって示されたという。

           AFP通信は、デンマークでは ワクチンと関わりのある血栓が 2件報告されたと伝えた。

        そのうちの1人、60代の女性は亡くなったという。

        ソレン・ブロストロム委員長は、「難しい決断」だったものの、同国では 他のワクチンも

        使用可能で、流行も抑えられていると説明した。

       「 これから ワクチン接種の対象になるグループは、COVID-19での重症化リスクが低い。

        アストラゼネカ製ワクチンによる深刻な作用のリスクが分かっている以上、それが ごくまれだ

        としても、重要視するべきだ 」

          一方で 当局は、今後、別の機会に このワクチンを使う可能性は否定していない。

        デンマークでは これまでに 100万人近くがワクチンを接種し、うち約15万人に アストラゼネカ製

        ワクチンが打たれた。このほか、米ファイザー/独ビオンテック 製と米モデルナ製が使用されている。

   ・・・

 

   

   欧州委と英アストラゼネカの訴訟に中間判決、

     EUのワクチン接種は比較的順調(EU) 

         2021年06月23日   ジェトロ

     欧州委員会は6月18日、ブリュッセルの第一審裁判所が、新型コロナウイルスワクチン を製造している

            英国のアストラゼネカに対して、9月27日までに EUへの合計5,000万回分のワクチン供給を

            命ずる中間判決を出したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。欧州委は アストラゼネカによる大幅な供給遅延

           (2021年3月22日記事参照)に対して、4月23日に提訴(2021年4月28日記事参照)して

            いた。今回の発表によると、裁判所は アストラゼネカによる契約上の義務に対する深刻な

            違反を認定するとともに、供給命令が期日までに履行されない場合には、1回分につき

            10ユーロの違約金も課すとした。

              一方、アストラゼネカも同日、中間判決を歓迎する声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表。それによると、裁判所

            は 他国と締結した契約との関係で 欧州委が優先供給権を持つとの欧州委の主張を認めず、

            既に 提供済みの分を含め、9月末までに合計3億回分の供給を求めた欧州委の主張に対しても、

            ごく一部しか認めなかったとしている。アストラゼネカは 命令対象となった供給分のうち、

            既に 4,000万回分以上を EUに供給しており、残りも 6月末までに供給予定としている。

            この判決をめぐって、現地メディアなどの評価も分かれており、9月後半にも予定される

            次回口頭弁論にも注目が集まりそうだ。

 

          EU市民の79%がワクチン接種を希望

              欧州委は6月17日、新型コロナワクチンに対する意識調査の結果を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これは、

            15歳以上のEU市民(約2万6,000人)を対象に、5月21~26日に EUの全加盟国で実施した

            ものだ。この調査によると、ワクチンを接種済み、あるいは できる限り早期に接種したい

            と答えた市民の割合は、EU平均で 69%となり、2021年末までに接種したいと答えた市民を

            含めると、その割合は 79%に達した。今回の結果は、18歳以上の成人人口の70%に対する

            ワクチン接種を夏までに完了させ、復興基金を活用した経済の復興に軸足を移したい欧州委

            にとって(2021年6月18日記事参照)、期待できる数字となった。

              欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、6月22日時点でワクチンを1回以上接種

            した成人人口の割合は EU平均で 55%と、比較的順調に推移している。ただし、

            ブルガリア、ルーマニアなど東欧諸国の一部で ワクチン接種に遅れが出ており、今回の調査

            でも、接種済み、あるいは できる限り早期に接種したいと答えた市民の割合は、全ての

            東欧諸国で EU平均を下回った。

               また、欧州委が 加盟国とともに実施するワクチン政策の評価については「 各加盟国の

            ワクチン調達で、EUは 重要な役割を果たしたか 」という問いに、「同意」「やや同意」を

            合わせて 70%の市民が EUのワクチン共同調達を支持した一方で、接種の実施については

           「満足」「やや満足」と答えた市民は、対EU、対加盟国政府で それぞれ 47%、46%と、

            ともに過半数を下回った。

 

アストラゼネカが勝訴、コロナワクチン巡る米株主の訴訟

                                         2022年9月13日       ロイター

     [ニューヨーク 12日 ロイター] - 英製薬大手アストラゼネカが 新型コロナウイルスワクチンの

    臨床試験に関する問題を隠したため、米当局によるワクチンの承認を得にくくなり 株価が

    下落したとして、米株主が 同社を相手取って起こした集団訴訟で、米マンハッタン連邦地裁

    は 12日、株主側の訴えを退ける判決を下した。

     株主側は、アストラゼネカのワクチンの臨床試験が、設計や実施上の欠陥、当局および

    市民との意思疎通の不備によって「阻害された」ことが発覚し、2020年末から21年初め

    にかけて 同社の米国預託証券(ADR)価格が下落したと主張していた。同社の新型コロナワクチン

    は 現在も米国での使用が承認されていない。

     判事は、アストラゼネカによる誤解を招くコメントを 株主側は特定しておらず、同社が

    意図的に 株主を騙したとの主張も根拠が不十分だと指摘。同社と幹部らには、臨床試験を

    巡る「マイナスの事実」を開示する「一般的な義務」は無いと結論付けた。