発言遮られた水俣病患者団体らの抗議、熊本知事「つるし上げになっていた」

                                                                          …直後に陳謝

                           2024.5.11            (読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース

   熊本県の木村敬知事は 10日の定例記者会見で、懇談中に発言を遮られた水俣病の患者・被害者団体

が伊藤環境相に抗議した様子について、「 事実上、つるし上げになっていた。大臣も環境省も

と述べた。報道陣から「つるし上げ」の真意を問われると、「 訂正したい。非常に厳しい怒りを

込めて、大臣や担当者を叱責されていたことを言いたかった。申し訳ない 」と述べ、陳謝した。

 懇談には 木村氏も同席していた。木村氏は 会見で、環境省職員が団体側の発言を遮ったことを、

「 大臣自身は 話を真剣に聞いていたが、台無しになった 」と批判。同省が設定した1団体3分の

持ち時間については、「 撤廃すべきだ。短すぎる 」と見直しを求めた。

 

熊本県 木村知事 “非常に憤りを感じる” 意識啓発を徹底へ

                2024.5.10     NHK

 水俣病の患者団体などと伊藤環境大臣との懇談の場で環境省の職員がマイクの音を切った問題で、

発言を遮られた団体側を非難するような電話などが寄せられたことについて、熊本県の木村知事は

10日の定例の記者会見で「非常に憤りを感じる」と述べました。

   このなかで木村知事は、「 非常に憤りを感じる。水俣病患者や支援者への差別や偏見、誹謗中傷

はあってはならず、意識啓発を徹底したい 」と述べました。
   また、今回の一連の問題について、「 事務方の不手際で せっかくの意見交換が台なしになって

しまったのは非常に残念だ 」と述べた上で、当日、伊藤大臣に同行していた環境省の幹部に日程の

組み方について 苦言を呈していたことを明らかにしました。

   今回の懇談では、各団体の持ち時間が3分に設定されていましたが、木村知事は、環境省が当日の

進め方について 事前に団体側へメールして、返事がなかったものの了承を得られたと説明している

としたうえで、「 心がこもっていないと思う。これでいいですか という電話1本くらいあっても良い

のではないか 」と指摘しました。

   そのうえで、「 要因の1つには 東京と水俣の距離があるのではないか。だからこそ 県がやるべき

事はあると感じる。環境省で寄り添いきれない部分を 県独自でしっかりやることに尽きる 」と

述べました。
   さらに、今後の懇談のあり方について、「 3分は撤廃すべきで短すぎる。関係者の思いを聞いて

もらえる機会がない中、無制限はどうかと思うが、言いたいだけ言ってもらえれば良いと思う 」

と述べ、見直すべきだという考えを示しました。

   一方、木村知事は10日の会見で、懇談後に団体側が 環境省に抗議していたことについて、

あの場で 大臣も環境省も事実上、つるしあげになっている 」と述べました。
その後、発言について 記者から真意を尋ねられると、「 素直に ことばを訂正する。団体側が厳しい

怒りをこめて 大臣や担当者を叱責されていたことを言いたかった。申し訳ない 」と述べ、謝罪しました。