三原の産廃処分場の水、水質基準超え 広島県、稼働停止と改善策提示を指導
広島県三原市本郷町南方の民間の産業廃棄物最終処分場からしみ出た水が、法定の水質基準
を超えていたことが 広島県の検査で分かった。県は 管理者のJAB協同組合(東京)に稼働を
速やかに停止し、改善策を示すよう指導した。
この処分場を巡っては、県の設置許可を取り消す 広島地裁の判決が出ている。
県が 8日までに 処分場の建設や操業に反対する住民団体に検査結果を示した。
検査は 6月16日、処分場内の産廃を通過した浸透水や地下水を 計4カ所で採取。このうち
処分場北西部の浸透水の1リットル当たりの生物化学的酸素要求量(BOD)が54ミリグラムになり、
廃棄物処理法の基準値 20ミリグラムを上回った。BODは 水中の有機物を 微生物が分解する際の
酸素の消費量とされ、水の汚れ具合の指標になる。
県は 同29日、組合に検査結果を通知。 産廃の搬入と埋め立てを速やかに停止し、原因と改善策
を報告するよう指導した。県産業廃棄物対策課によると、組合は 今月6日から処分場の稼働を停止
したと 県に説明しているという。