WHO、新型コロナ緊急事態宣言を終了 脅威は消えずと警告

                 2023年5月6日    ロイター

[ロンドン/ワシントン 5日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は5日、新型コロナウイルス感染症に

関する「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を終了すると表明した。2020年1月30日の緊急事態の

宣言から約3年3カ月。世界で 690万人以上が死亡し、世界経済を混乱させたパンデミック

(世界的大流行)の終焉に向けた大きな一歩となった。

     WHOの新型コロナ専門家は 4日に開いた緊急委員会の会合で緊急事態宣言の終了を勧告。

WHOのテドロス事務局長は「 大きな希望を持って、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

に関する国際的な公衆衛生上の緊急事態の終了を宣言する 」と述べた。

 

   ただ、緊急事態宣言の終了は 新型コロナによる世界的な公衆衛生に対する脅威が消え去ったこと

は意味しないと警告。「 新型コロナは 世界を変え、私たちをも変えた。これがあるべき姿だ。

新型コロナ感染拡大前の状況に戻れば、私たちは 教訓を学ばず、未来の世代が失望することになる

と語った。

 WHOは 新型コロナが緊急事態を意味しないとしても、今後も存在し続けると強調。

緊急事態対応責任者のマイク・ライアン氏も「 戦いは終わったわけではない。われわれのシステム

には まだ弱点があり、新型コロナのウイルスや他のウイルスによって露呈されるだろう。それを

修正する必要がある 」と述べた。