2009年新型インフルエンザの世界的流行

                         当時 日本では、感染症予防法第6条第7項の「新型インフルエンザ等感染症」の一つに該当すると

                             見なされ、感染者は強制入院の対象となったが、2009年6月19日に厚労省が方針を変更してからは

               この扱いはなくなり、季節性インフルエンザとほぼ同様の扱いとなる。

               7月24日から 感染者数の全数把握を中止し、クラスターサーベイランスに移行

               11月20日 患者数 902万人 (国立感染症研究所)

               2010年1月3日 203人が 新型インフルエンザにより死亡としたと発表 

               3月31日 終息宣言        

                        日本における2009年新型インフルエンザ#感染の状況 

 

     ※  麻生内閣  2008(平20)9月24日 ~ 2009(平21)9月16日

         鳩山内閣  2009(平21)9月16日 ~ 2010(平22)6月8日  

 

 

   ★ 新型インフルエンザ(パンデミック2009 の総括) 厚労省

              米国   カナダ メキシコ  豪州  英国 シンガポー ル  韓国   フランス  NZ   タイ   ドイツ   日本 

      集計日    2/13   4/10   3/12   3/12  3/14    4月末     5/14    -    3/21   -   5/18    5/26 

    死亡数・推計  12,000  428      1,111      191     457            25             257       312        20      225     255        199 人

         死亡率       (3.96)   1.32   1.05    0.93   0.76     0.57     0.53    0.51   0.48   0.35   0.31    0.16

       ↑ /10万人

 

新型インフルエンザ、どうして韓国では死亡者「0」なのか                                                      中央日報       2009.07.20

 保健当局が 新型インフルエンザ(インフルエンザA/H1N1)対応体系転換を検討している。

保健福祉家族部の全在姫(チョン・ジェヒ)長官は 19日、4日間の訪米日程を終え「 今までは 検疫と

隔離治療に力を注いで来たが、状況によって対処しなければならない 」と新型インフルエンザ対策を

切り替えることを示唆した。

 対応体系転換を検討する理由は、感染者が 急速に拡散することによるものだ。

 

釜山の小学校で 10人が 一度に新型インフルエンザ と確認されるなど 19日にも14人の新型インフルエンザ 
感染者が 新たに出た。 この学校では この日まで 11人の患者が集団発生した。このように 1日に
10~60人ずつ大量で患者が発生し、国内の全患者数は 827人に増えた。173人が隔離入院治療を
受けている。 それに 感染経路を知らない「 地域社会感染 」が 最近 1週間続いており、確定患者との
接触を遮断する封鎖政策には限界がある という指摘が提起されてきた。 
 一方で、外国と違い、国内には死者が出ておらず、新型インフルエンザ を季節インフルエンザ 水準の対応体系
に切り替えても 無理はない という保健当局の自信も 一部作用したものとみられる。

 

  新型インフルエンザは暑くなれば減るだろう といった 当初の予想と違い、地球村のあちこちで猛威を
ふるっている。 感染者が 10万人に迫り、死亡者が続出して429人に達した。世界保健機関(WHO)は
伝染速度があまりに速く、6日以後、発病件数集計を断念した。
  最近、タイで死者が急増し、24人が死亡、17日と18日、香港とシンガポールでそれぞれ初の死者が出た。
冬に入った 南半球の南米やオーストラリアなどでも 死亡者が増えている。

 

  しかし 韓国には死亡者がない。新型インフルエンザの致死率は 0.4%。これを適用すれば 1、2人の犠牲者
が出そうだが 出ていない。重症患者もいない。
  専門家たちは 国内感染者が免疫力の高い留学生や海外旅行客など 10、20代の若い層が多いからだと
分析する。 827人の患者のうち 50代以上は 38人だけだ。 外国で死亡した人々の大多数は ここに属する。
シンガポールでの初の死亡者も 新型インフルエンザ 感染前から糖尿病と高血圧に苦しんできた49歳の男性
だった。この患者は肺炎による心臓まひで死亡した。

 

 新種インフルエンザ対策委パク・スンチョル委員長(成均館大医学部教授)は「 感染者大部分が10代と
30代間の若い年齢層に集まっている 」と述べた。
  国内に死亡者がいない理由は、体調がおかしければ いつでも簡単に医師に会える医療体系が整って
いるからだ。米国など死者の多い国は 医療体系に 深刻な問題を抱えている。 新型肺炎(急性重度呼吸
器症侯群、SARS) を経験し、よく整った韓国の防疫体系も一役買った。


  一部の専門家たちは キムチなど発酵食が寄与したと分析する。韓国食品研究院キム・ヨンジン博士は

「 キムチが インフルエンザ H1N1タイプに効能があることがわかった 」とし「 新型インフルエンザも H1N1タイプ

だから効果がある 」と言った。しかし チョン・ビョンユルセンター長は「 キムチが効果ある という事実が

科学的に立証されたことはない 」と一蹴した。

 

 

              図録 インフルエンザによる死亡数の推移(主要国比較)