第4回公共貨幣フォーラムシンポジウム
テーマ:未来の貨幣制度とEPMトークン
日 時:2019年9月2日(月)
会 場:衆議院第一議員会館大会議場
開会挨拶 三木卓(公共貨幣 フォーラム 理事)
ご来賓挨拶
第1部 現在の貨幣制度の問題と未来の貨幣制度
座長:下田直能(公共貨幣 フォーラム 理事)
基調講演 公共貨幣による日本の新国生み
山口薫(公共貨幣 フォーラム 代表理事)
(約1時間20分)
フィッシャーの交換方程式 : M V = P T
M : 貨幣量 V : 貨幣の取引流通速度 P : 物価 T : 1期間における財・サービスの取引量
Vは 貨幣の流通速度を意味し、一定期間における貨幣の使用回数。
例えば、ある経済の貨幣が 1000円札一枚しかなく、期間を1週間と仮定する。
一週間に この1000円札が3回使用された(3回持ち手が替った)なら、V=3となる。
M:貨幣ストック。その経済にある貨幣の量を指す。
例えば、ある経済には 1000札5枚の貨幣しかないとすると、M=1000×5=5000円。
この5枚の1000円札が 一週間にそれぞれ4回使用されたとすると、この それぞれの
1000円札については V=4なので、この経済については MV=5000×4=20000円(2万円)。
すなわち、一定期間(この場合は一週間)の購買価格(MV)の合計は2万円。
「P:物価」は Price(物価、価格)の頭文字で、物価を表わす。
「T:1期間における財・サービスの取引量」はTransaction(取引)の頭文字。
例えば、1個200円のリンゴが 100個ある とする。ある経済には、
この 1個200円のリンゴ100個しか売り物がない とすれば、
このは PT=20000円(2万円)となり、販売価格総額(PT)は 2万円。
※ ある経済全体の購買価格総額と販売価格総額は一致するはずであるから、
MV=PT=2万円である。すなわち、MV=PTというフィッシャーの交換方程式は常に正しいことなる。
フィッシャーは、貨幣の流通速度(V)と 1期間における財・サービスの取引量(T)は、慣習的に
(大きな)変動はないとした ( 実際は Vを観測するのは非常に難しく、観測はほぼ不可能である)。
だとすると、MV=PTの左辺の V、右辺の Tが 大きく変動しないのであるから、自明なこととして、
この方程式において MとPは 常に 比例することになる。
そうであるならば、M(貨幣量) を増やせば、P(物価)も上昇することになる。あるいは、
M(貨幣量)を減らせば、P(物価)も 低下するであろう。
そうだとすれば、政策論的に言えば、例えば ある経済の物価を上昇させたいのであれば、貨幣量を
増やせば物価が上昇させることができると言えるだろう。
或は、もし物価が下がっているならば、それは貨幣量が足りないからだということができるだろう。
――― これが古典派の貨幣数量説の基本的な考え方である。
(未完成)
テーマ:未来の貨幣制度とEPMトークン
日 時:2019年9月2日(月)
会 場:衆議院第一議員会館大会議場
開会挨拶 三木卓(公共貨幣 フォーラム 理事)
ご来賓挨拶
第1部 現在の貨幣制度の問題と未来の貨幣制度
座長:下田直能(公共貨幣 フォーラム 理事)
基調講演 公共貨幣による日本の新国生み
山口薫(公共貨幣 フォーラム 代表理事)
(約1時間20分)
フィッシャーの交換方程式 : M V = P T
M : 貨幣量 V : 貨幣の取引流通速度 P : 物価 T : 1期間における財・サービスの取引量
Vは 貨幣の流通速度を意味し、一定期間における貨幣の使用回数。
例えば、ある経済の貨幣が 1000円札一枚しかなく、期間を1週間と仮定する。
一週間に この1000円札が3回使用された(3回持ち手が替った)なら、V=3となる。
M:貨幣ストック。その経済にある貨幣の量を指す。
例えば、ある経済には 1000札5枚の貨幣しかないとすると、M=1000×5=5000円。
この5枚の1000円札が 一週間にそれぞれ4回使用されたとすると、この それぞれの
1000円札については V=4なので、この経済については MV=5000×4=20000円(2万円)。
すなわち、一定期間(この場合は一週間)の購買価格(MV)の合計は2万円。
「P:物価」は Price(物価、価格)の頭文字で、物価を表わす。
「T:1期間における財・サービスの取引量」はTransaction(取引)の頭文字。
例えば、1個200円のリンゴが 100個ある とする。ある経済には、
この 1個200円のリンゴ100個しか売り物がない とすれば、
このは PT=20000円(2万円)となり、販売価格総額(PT)は 2万円。
※ ある経済全体の購買価格総額と販売価格総額は一致するはずであるから、
MV=PT=2万円である。すなわち、MV=PTというフィッシャーの交換方程式は常に正しいことなる。
フィッシャーは、貨幣の流通速度(V)と 1期間における財・サービスの取引量(T)は、慣習的に
(大きな)変動はないとした ( 実際は Vを観測するのは非常に難しく、観測はほぼ不可能である)。
だとすると、MV=PTの左辺の V、右辺の Tが 大きく変動しないのであるから、自明なこととして、
この方程式において MとPは 常に 比例することになる。
そうであるならば、M(貨幣量) を増やせば、P(物価)も上昇することになる。あるいは、
M(貨幣量)を減らせば、P(物価)も 低下するであろう。
そうだとすれば、政策論的に言えば、例えば ある経済の物価を上昇させたいのであれば、貨幣量を
増やせば物価が上昇させることができると言えるだろう。
或は、もし物価が下がっているならば、それは貨幣量が足りないからだということができるだろう。
――― これが古典派の貨幣数量説の基本的な考え方である。
(未完成)