書籍『 大統領を操るバンカーたち 秘められた密月の100年』を解説
 ――― 民間所有のFRBに代表される国際銀行家 と 超大国米大統領の関係を調査 
                天野統康氏           2017年4月19日  
 『大統領を操るバンカーたち 秘められた密月の100年』 
ノミ・プリンス著 藤井清美訳 早川書房 2016年出版









中央銀行(中銀): 「セントラルバンク」「銀行の銀行」とも呼ばれ、一国家や国家連合など
同一の通貨地域において、金融組織の中核をなす銀行。
これは、法定通貨の独占発券権を持ち(銀行券を発行し)、市中銀行に資金を供給し、
市場の通貨量の調整を行い、また国庫の支出・収納・保管など政府の銀行としての業務を行い、
それらの機能を通じて金融政策の運営にあたる。
通常、最後の貸し手としての金融統制機関の機能を持ち、外国為替の管理・決済の集中機関
としての役割も持ち、国家間の金融協定では当事者となる。また、各国の民間金融機関が
一日の為替取引を終えて決済する時にも本銀行を利用する。


FRB(Federal Reserve Board、連邦準備制度理事会): アメリカの中央銀行制度である
「FRS(連邦準備制度)」の最高意思決定機関(中核機関)。
米国の中央銀行に相当する機関であり、1913年の連邦準備法(Federal Reserve Act)に
基づいて設置された連邦準備局が前身で、1935年の銀行法により現名称に改称された。
 現在、FRBは、首都の ワシントンD.C.に本拠が置かれ、7名の理事(うち議長1名、副議長1名)
から構成され、その下に12の地区連邦準備銀行(Federal Reserve Banks)があって、実際の
中央銀行業務を行っている。

 FRBの主な業務は、公開市場操作を含む金融政策の決定のほか、連邦準備銀行の統括・監督、
市中銀行への支払準備率の設定、連邦準備銀行が設定する割引率(公定歩合)の審査・決定など。
また、金融政策の手段である公開市場操作を決定するのは「FOMC(連邦公開市場委員会)」、
これはFRBの7名の理事の他、5名の地区連銀総裁(ニューヨーク連銀総裁の他は11地区連銀からの
輪番制)で構成されている。

※FRBの理事は、大統領が指名し、上院の承認を得て任命され、任期は14年間(再任なし)。
また理事の中から正副議長が選ばれ、正副議長の任期は4年で再任も可能(2年毎に理事の1人
が任期満了)。


グラス・スティーガル法: 1933年制定 銀証分離~1999年廃止