新型コロナウィルスの感染拡大を食い止める最も効果的な方法は、

「社会的距離」(ソーシャル・ディスタンス)を保つことだと言われる。

 

 ウィルスは、人の細胞を利用して勢力を拡大していくので、人と人

が接触しなければ、ウィルスには、なす術はない。

 そこで、ウィルスが飛び散る限界であろうと考えられる間隔を「社会

的距離」と呼び、おおむね大人の身長ほどの距離を保つようにと、啓

蒙、啓発が行われている。

 

 この間隔とは別に、「あまり会話をしない」「食事を対面でしない」

「握手やハグは避ける」「物の受け渡しは最小限に」なども「社会的距

離」と言える。

 

 散歩の途中で知り合いと会っても、なるべく会話をしないというので

あれば、どうしても疎遠な気持ちになってしまう。

 新型コロナウィルスを撃退するためには、仕方がないことではある。

さて、コロナ禍が過ぎ去った後で、「この距離」がすんなりと縮まるだ

ろうか、以前の親しさは、元に戻るだろうか?

 

 多くのボランティア活動は、「密接」という関係をなくしては、活動は

成り立たない。いつも一定の距離を置いて接しているようでは、お互

いの信頼関係は築けない。

 活動の後、一杯のコーヒーで交わした熱い議論は、最早「昔の話」

になってしまうのか。

 

 コロナ禍が過ぎ去った後に「離れた距離」「よそよそしくなった関係」

を元に戻していくほかないが、「難しいだろうな…」という気持ちは、

ぬぐえない。

 やるしかないか…。