丸山(432.81m、三等三角点) 上芦別野花南 | 独り言ちの山暦

独り言ちの山暦

「風の又三郎、又三郎、早く此さ飛んで来!」「この頂で赤道から北極までの大循環の自慢話を聴かせてくれ。」

 

        2021.12.9。

        師走。天気予報士のかたが「北海道でこの時期には大変珍しい」と言うほど

        の快晴。

        その分、冷え込んだ。旭川の最低気温はマイナス7.2度。

         芦別市の野花南地区にある丸山に向かう。

         標高は441.77mの低山である。

         三角錐の山容は「昔ばなし」が似合うようだ。

         まだ気温はマイナス4度。

         でも日差しは暖かい。林道を歩く。

     変哲ない風景のなかを進むが、途中に地形図にない林道が分岐として

     現れる。

   少しは距離を稼げるかも、とその林道を選択したが途中で林道は消えていた。

   仕方なく戻り地形図上の林道を歩いた。エゾシカの足跡だけが続く道である。

           予定地点から林道を外れ斜面に取りついた。

          距離はないので楽勝と踏んでいた。

          だが息を切らせざる急登であった。倒木も邪魔する。

          長靴は滑ることなく踏ん張ってくれた。

          2,3度息を整えて先を見ると、どうやら頂上に着いたようだ。

          頂上の西側は切れ落ちている。

    これは怖いな、とそろりと進むと「芦別丸山」の頂上標識があった。

         岩の上から丸山ダムを覗き込む。

         貯水は無いようだ。

         正面の山肌は林道の跡が夥しい。

          こんなにロケーションが良いとは思っていなかった。

          十勝連峰がずらりと拝めた。

          左に目を転じると表大雪の山々が控えていた。

           左に転じれば夕張山系の山々。

   ここで出がけにツレが手渡してくれた、オニギリを食した。

  多分、気温はマイナスだろけど、風もなく日差しもタップリで心地よさに酔った。

        それにしても切れ落ちた崖は怖い。

           もう一度、大雪の山を拝む。

 

       この快晴。十勝連峰にはどれだけの登山者が登っているのだろう。

       羨ましくありエールを送りたいとも思った。

    下山も適当に下った。

    林道に出遭うこともあり迷う。何とかGPSで軌道を修正し林道に

    戻り早足で帰ってきた。

    多分にアルバイトが多い山歩きとなったが、その分脂肪はもえたこと

    だろう。

    何事も前向きに考えよう。

    「希望なくして心の平和はない」。一杯の冷酒に希望を見る。