天宝山 | 独り言ちの山暦

独り言ちの山暦

「風の又三郎、又三郎、早く此さ飛んで来!」「この頂で赤道から北極までの大循環の自慢話を聴かせてくれ。」

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    何度も、何度も悩み呟くのだ。
    何処へ行く、どの山を登ろう、と。
    だから山へ、山へと意識は日々研ぎ澄ませれていく。
    それは人生の収斂と相俟って生きる証でもあるから厄介でもあるのだ。
    厄介はKakuさんに任せる限る。kakuさん果たしてか、その指を示す。
    そして。
    そんな仲間達と(多分?)、初ピークの山を目指すこととなった。
    そのターゲットが東大雪に位置する天宝山。糠平温泉にある。
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    糠平温泉。懐かしい処である。十勝生まれの自分にとっては
    国鉄士幌線、十勝三股までの線路は何度か揺られた思い出の
    鉄路でもあるのだ。
    そんな郷愁も夢の一塵となった鉄道資料館を8時53分にスタート
    する。
    懐古、歴史、無残さが頭をよぎる不二川トンネルを無機質を装い
    潜り抜ける。 
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    暗きトンネルを抜けけ右手の林道に出ると登山口である。
    ホット、何十年ぶりのため息か。 
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     ここから鉄製の橋を不二川を渡る予定であったが昨年の台風で
     こと見事に壊滅されていた。
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    故あって渡渉には難儀した。夏場であればバシャバシャと川
    を渡るのも可能であるが、季節は冬のこの日である。
    水に濡れるのは厳禁であろう。
    場所を探すが時間が経過。そんなこともありベテランTakanさん
    がノコギリを使いで橋を拵えてくれた。
    全員無事渡渉できた。   
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     ここから愈々山道となる。急な尾根へとの取り付きが始まる。
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    トドマツを主体とした急斜面を登ると大岩にたどり着いた。
    ここは信仰のシンボルでもあるようだ。
    下山時に分かった事であるが誰とない、さい銭もあった。
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    ここからも尾根伝いの単調な上りが続くのだが…。
    この雪のない処は容赦ない寒風が吹きすさぶ。思わず寒~い
    と道産子も悲鳴を上げる始末だ。 
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     左手には糠平湖を見下ろすことができるようになった。  
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     心地の良い急登がまだ続くのである。
     山登りが良いな~、と心底思える刻は一歩一歩が確実に頂上
     を捉えてるとの実感ともにある、と検めて再確認するのである。
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    11時01分、頂上。予想以上に時間を要した。
    でも全員が初ピークの山である。初めては何時の時も尊いのだ。
    Kusaさんにとってはこの山が260を越えるピークの一つとして
    カウントされるはずであるが、この山、この瞬間、この仲間も記憶
    に留めていただきたいと願うのである。
    山頂では眺望は無い。気温マイナス5度。
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     記念写真をキネンとして?
     頑張った、と何時かは振り返る日がやってくるだろうと信じて。
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     バカ言ってないでさっさと下山しようぜ、と臆面なき自分にある
     白鵬もどきが言う。困ったもんだ、国技と言うものがモンゴルの
     稼ぎ場となっいること、モンゴルが主役になっていること。
     北勝海は分かっているのか!貴乃花が正しいだろう、と頂上で思う。
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    同行いただいたMuroyさんが仰った。
    「とても良い山行だったわ、満足です」と。
    この時季に私達を迎えてくれる山、そんな山に素直に感謝する。
    そんな素直な姿勢こそが次への山へといざなってくれるのだ、と学ば
    させていただいた一日でもあった。
    次はどこの山に感謝しよう。