今回のブログは今月末で昭島道場の指導員を卒業する大澤佳心二段のこれまでの空手道の歩み方が、子供達や中高生などにとって理想的なモデルケースだと思いましたのでご紹介します。
この春で長かった空手中心の生活も卒業。
4月から社会人として新たな道を歩み始めます。
佳心はこれまで見てきた生徒の中でも、誰もいなかったような新しい道も作りました。
これは今の子供達にもぜひ目標にしてもらいたいような空手の学び方です。
空手を学ぶ人は空手が好きでそのまま競技選手として頑張る人もいますし、中学、高校生あたりで部活や塾(勉強)が忙しいという事で辞めてしまう人もいます。
(もしろそちらの方が多いものです)
昔は空手の選手で成功するために、稽古が優先できるようフリーターなどになり、空手漬けの生活を送りながら大会に挑戦する人も多くいました。
現役選手生活を終えた後の事はその時に考えるという事で、青春時代の全てを空手に懸けるような感じでした。
これは選手としてある程度成功しても、選手引退後の生活はとても不安が残るものでした。
また、塾(勉強)などが忙しくて空手を辞めてしまう人というのは勉強をして入学が難しい学校(高校、大学)を目指して将来安定した職業に就職できる事を目指したりします。
中には勉強が好きで将来研究者などになる人もいるかもしれませんが。
上の2つの話を総合すると
「空手ばかりやっていても将来安定した職業に就けない」
とも言えます。
この流れが違うという事を実践したのが佳心です。
入門からの佳心を簡単に説明すると、小学生の頃は試合などに出ても負けてばかりで、いつも泣いているような子でした。
中学生の頃は関東大会などの大きな大会に出場する実力にはなっていましたが、優勝候補になるようは選手ではありませんでした。
変化したのは高校生からです。
本人もここから
「本気で空手をやる」
と決めて、部活などもやらずにしっかり稽古をやるようになりました。
勉強の方は学校での勉強と家での勉強。
中高生はテスト期間にしばらく稽古を休んだりするものですが、佳心はそれもありませんでした。
テスト期間、朝学校に行ってテストを受け昼頃終了。
そのまますぐに家に帰って、空手に行く前まで睡眠。
空手の稽古を深夜までしっかり行って、帰宅後にそのまま朝まで寝ないでテスト勉強をする。
そのサイクルでテスト中も勉強と空手、どちらも手を抜かずにやっていました。
そんな生活サイクルを思い付くアイデアも凄いなと思います。
その後も空手、勉強の両方で
「やるべき事をやる」
という考え方は変わらず、空手の世界では競技選手としても素晴らしい活躍をしました。
また、その活躍により、大学から表彰されたり、企業名は公表しませんが、凄い企業への就職も決めました。
選手としての実績はフリーターで空手の稽古に専念していてもなかなか出せないような成績ですし、就職した企業も勉強ばかりやっている大学生でもなかなか入れないような会社です。
佳心はその両方を手に入れる事ができました。
学校、部活、塾、空手、その他、色々な事をやって全てがそこそこという人もたくさんいる中で、空手と学校での勉強という2つの事に集中して、しっかりと結果を出しました。
こういう紹介をすると佳心が「特別な才能を持っている人」だと思う人も多いかもしれませんが、僕から見ていると、ただ「やるべき事をやってきた結果」というように見えます。
「やりたい事をやる」事でやった気になっている人もたくさんいますが、本当にやるべき事をやるというのは難しいので、それが才能といえば才能なのかもしれません。
このまま空手の先生になり、極真会館に貢献するという選択肢もなくは無いですが、佳心は別の方法で極真に貢献したいという思いも持っています。
それも今後、他の人がやっていなかったような貢献をするかもしれません。
今空手を頑張っている子供達もぜひ佳心のような道を歩んでもらえたらいいなと思います。
一つの事を頑張って結果を出して行けば空手以外の未来も変わってくるものです。
ブログでは近日中に佳心本人の言葉でこれまでの事を振り返ってもらいたいと思っています。
お楽しみに!