悲しみ

悲しみ

令和4年8月24日に出会って16年、結婚生活15年弱を共にした妻が55歳で永眠しました。妻に会いたい。

先週の18日、木曜日に病院に行きCTを受けてきました。

前にもちょっと書きましたが2020年4月に上顎にできた小唾液腺がんの手術をしました。

その経過観察の為のCTです。

始まりは2019年11月、上顎を舌で触ってみると何かできてるのを感じました。

洗面所の鏡に向かって口を開き懐中電燈を当てて写真を撮りました。

これは何なんだろうかとネットで調べましたがよくわからず、勝手に良性だろうと決めつけて、その頃仕事も忙しかったので様子見を続けました。

そうこうしているうちに年が明け、2月になりました。その頃には11月よりも舌で触って大きくなったのが明らかに判るくらいでしたので流石に心配になり、長年同じ地域に住んでいる地元民の妻に評判のいい耳鼻科を教えてもらい、行ってみました。

すると3つほど病院の候補が上がり診てもらって下さいということになり、妻が通院していた病院から一番近い所の口腔外科を選び行きました。

診察、CT、MRI、生検と続き、悪性であることが判りました。

自分が癌になるとは思ってもいませんでしたから驚きました。

「何で俺ががんになる?」

妻に「がんやったわ」と伝えましたが妻は「そうかー」と言ってちょっと驚くぐらいでした。

いつも冷静沈着な妻らしい反応でした。

でも親族では酒とタバコが好きだった母方の伯父が大腸がんになっただけでしたから「なんでやろ」とずっと思っていました。

それと転移していたらどうしようかと心配になり、暫く憂鬱な日々を過ごしました。

その後PETで転移はしていないことが判り、一安心しました。

その後4月の今頃に手術をして9日間入院しました。

手術で上顎の骨まで削りましたので穴が空き口と鼻がつながりました。

穴カバーなしでは昔、嘉門達夫が歌っていた「鼻から牛乳♪」状態でした。

手術した後で小唾液腺がんだと判明し、発症率は10万人に一人の希少がんだと説明されました。

あとがんががんだと判るまでには10年以上の歳月を要することとアルコールを飲んで直ぐ顔が赤くなる人は酒を飲むと発がん率が高くなるということを言われました。

それを聞いて何故がんになったか腑に落ちました。

僕は当てはまるのでそれ以降アルコールはほとんど口にしなくなりました。

経過観察は手術した年は毎月、翌年度は2ヶ月毎、次年度は3ヶ月毎、更に次年度は4ヶ月毎になり今月で5年目に入り半年毎の診察になりますので次回は10月です。

今回のCTでは甲状腺に小さい黒く写っている部分がありました。

主治医の話では甲状腺の腫瘍は悪性でも進行は遅いので暫くおいておくこともあるそうです。

次回の診察でエコーをしますのでそのときに異常があれば考えましょうということになりました。

今から考えてみると異常を感じた11月のうちに病院に行くべきでした。

そうすれば口に大きな穴が空くこともなかったのです。

手術後、食べた物が鼻に入らないように歯に針金で固定する上顎カバーを半年以上付けていました。

付けていてもカバーと上顎の間に食べ物が入ってきて難儀しました。

気持ち悪いですし。

毎食後外して洗いました。

仕事で昼食の時は困りました。

洗う場所がなかなかないですから。

寝る時は外して一晩入れ歯洗浄剤に浸けていました。

今は完全に塞がったので不自由はありません。

来年4月まで何もなかったら、とりあえず寛解でしょうか。

早期発見、早期治療の大切さを知った出来事でした。

妻の分まで生きる使命もありますし、体調の変化には気を配ろうと思っています。