目の前の世界は
過去の自分である。

無粋な街並みは
好まないのだけれど
この無粋は
自分の過去の痛みなのだと思えて
目の前の風景がこよなく愛おしくなる。


他人に認めてもらうことばかりに
躍起になって
外ばかり見ていて
心のなかの自分を
置き去りにしてきたのだから。


暗がりの道は
月光が足下を照らしてくれている。

何もしてあげられなかったのに
こんな優しい灯まで届けてくれている。





愛 愛だね〜。
勿体無い。