元サンパウのシェフ、ジェローム・キルボフ氏による、気軽にワインと食事が楽しめるカウンターのみの店、「Gracia」へ。
 
ランチタイムでしたが、特別にディナーのメニューをいただきました。
 

定番の前菜、パンコントマテ。ホセリート社の36ヶ月熟成のグランレゼルバと共に。

 

赤海老のコロッケ。中には赤海老と、ベシャメルにも、たっぷりと赤海老の味噌が香ります。ベシャメルを作るクリームとミルクの中で、丸ごとの赤海老を、雑味の出ない程度に軽く押し潰して、旨味を移してあり、海老を食べている!と実感できる内容。

 

ミネラル感のしっかりとした冷製の大型の牡蠣に、ペルーの黄色の唐辛子、アヒ・アマリージョ、セロリウォーター、レモンやライムの果汁と合わせたセビーチェ風。エキゾティックな雰囲気ですが、牡蠣の下にある角切りの青リンゴとサワークリームのクリーム感で、ほっとする味わいです。ビーツとほうれん草のピュレで華やかに。

 

どれも骨格のしっかりとしたお料理だけに、ワインを呼ぶ味わい。とはいえ、この日は後に仕事があったので、ノンアルコールで。ジェロームシェフ特製の赤紫蘇ソーダ、大瀧シェフ特製のジンジャーエールをいただきました。

 
ミキュイに仕上げた帆立貝。下には、水分をしっかりと飛ばして旨味を凝縮させ、程よい食感を残したトキイロヒラタケや大黒しめじが、アーモンドの香ばしさとよく合います。ソースは玉ねぎや人参、ポワローなどの野菜を甘く炒めて、ホタテの紐の出汁とパセリと合わせてあります。ライムの皮が、少しカフィアライムを思わせるようなエキゾティックなアクセントに。
 

 

Cook Japan Projectでジェロームシェフが作った一皿も。

たっぷりの日高昆布でとったカツオ昆布出汁に、提供直前に大葉の香りをインフューズさせたスープに、自家製スモーク鰻とコンテチーズのスムースなテクスチャのトルテリーニ。穏やかな和のスープをいただいた後にトルテリーニをいただくと、一気に味のボリュームも印象も変わって、一粒で2度美味しい、が楽しめます。

 

 

イベリコ豚のプルマ。スペイン語で「羽」という意味の、肩の先あたりの希少部位ですが、色が濃くてしっとりと滑らかな肉質。表面を軽くフライパンで焼き、中をレアに仕上げて細かく刻んだものを、両面焼きのカリカリトーストに挟んで。上にはタスマニア産のマスタード。間にはとんかつソースをベースに、生姜の香りを効かせた特製ソース、しっとり滑らかで旨味抜群のプルマをトーストの衣で包んだ極上のとんかつをいただいているような。

 

メインディッシュはこちら。森林どりの胸肉を低温調理して、上に桜の葉と塩漬けの桜の花をまとわせた一皿。上にはウドと黒キャベツの若芽にセモリナ粉をつけて揚げたフリット。トマトにニンニク、ローストしたてのアーモンドのみならず、ヘーゼルナッツを混ぜることで加わった甘みと深みが、桜の甘い香りにとても合っていました。

 

 

もっちりとした海水のジェラートに、アーモンドミルクのエスプーマ、仕上げにジェロームシェフが選んだ、フルーティなオリーブオイルをかけたデザート。

 

 

そして、オンラインでの全国発送を昨日から始めたばかりという、ジェロームシェフオリジナルレシピのバスクチーズケーキ 。

 

 

味の秘密はスペイン産のスモークチーズ。しっとり、中心はとろ〜りと仕上がったバスクチーズケーキ は、ただクリーミーなだけでなく、しっかりと余韻に上質なチーズの香りが漂います。

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大瀧シェフ(左)は、世界のベストレストランで現在4位、ペルーのレストラン「セントラル」のヴィルヒリオ・マルティネスシェフと共に、この5月に東京に、モダンペルー料理の「MAZ(マス)」をオープン予定。そちらもとっても楽しみです!

 

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■Gracia 
営業時間:ランチ 11:30〜14:00、 ディナー 18:00~22:00(緊急事態宣言中は〜20:00、政府の要請などによって変更の可能性あり、事前のお問い合わせをお勧めします)
住所:〒150-0012 東京都渋谷区広尾5丁目4−16 Eat Play Works 2階
電話:03-6432-5013
URL : 

 

 

https://www.gracia-tokyo.jp/