2007.04. 1(日)| 仲山今日子アナのblog一覧≫

秘境大好きな私。秘境への愛?はアフリカだけではなく中東に及びます。
先日は、知人に誘われてエジプト大使館で行われたアラブチャリティーバザーに行ってきました。
アラブ系の大使館が共同で行っているこのイベント。
入り口には各国の屋台が並んでいたので・・・。

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早速イエメン料理をGET!
以前このHPでも紹介したタンザニア旅行で、
飛行機がエンジントラブルを起こしてイエメンに不時着したことがあったのです。
しかもその日はクリスマスイブ。
女一人でイエメンの空港で過ごした、人生最寒のクリスマスイブでした・・・。

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大使館内では民芸品や民族衣装などが売られていて、年末のアメ横のようなにぎわいでした。
そもそも、中東に行ったのは、今から4年前のこと。
NYの9.11から1年後。グラウンド・ゼロに行ったのですが、(Vol 2.Vol 3をご覧ください☆)
やはり、この事件を知るには、中東に行ってみなくては分からないと、
イスラエル&パレスチナに行ったのがきっかけです。

ご紹介する機会がなかったので、その時の写真を紹介します。


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■写真 左
中東と言えばやっぱりこういうイメージですよね♪

■写真 中央
検問所(チェックポイント)を通ってパレスチナ自治区へ。
よく閉鎖されてトラブルが起きたり、銃撃戦になったりとニュースで話題になっていて、
緊張して通ったのですが・・・。

■写真 右
「日本のどこから来たの?」 などと笑顔で話しかけてくる兵士がいたり、
観光客には、とてもフレンドリーな印象でした。


ピリピリした雰囲気の日もあるのでしょうが、
出口の辺りでは普通にひよこや靴、お土産などが売られています。
たくましい・・・。

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1月7日は正教系のキリスト教のクリスマス。
前日まで閉まっていた検問所(チェックポイント)が特別に開いて、ベツレヘムの教会では正教のクリスマスが行われていました。
パレスチナ=イスラムと思われがちですが、結構クリスチャンはいます。
このクリスマスも、ギリシャ正教、ロシア正教、コプト教など、正教系のいろいろな宗派が一緒の場所で祝うものです。

クリスマスで、久しぶりに親戚が集まったり、古い友人に会えたりして嬉しいと話してくれたハナとそのいとこ。
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その教会の外で 「友人が戦車にひかれ殉教した」 という2人の少年に出会いました。
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「殉教者」 となった友人を英雄として称えるポスターの前で。
このポスターは、遺族から依頼を受けると即日で印刷できるとか。
悲しいことに、これもまたここでは日常だったりします。

こういったポスターは顔の部分がはめ込み合成になっているので、まだ幼さの残る顔がすごくがっちりした男性の体に不自然にはめ込まれていたりします。
それがそのまま、この現状の不自然さを表しているように見えました。


パレスチナの中心地、ラマラにある議長府は壊されていましたが一部建て直された建物の中、故アラファト議長が執務していました。
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0063.jpgガザ地区に行った金曜日はちょうどお休みの日。午前中にモスクに行った後、自然発生的にデモが始まります。

こんな小さな子供も・・・。

 


 


エルサレムの目抜き通りは通称 「自爆通り」 と言われています。




 


飲食店には自爆防止のため、入り口に鍵がかかっているところもあります。
客はブザーを押して、店の人のチェックを受けた後入店します。


 


眼鏡店の広告。
イスラエルでは各家庭に人数分のガスマスクが支給されています。






自爆があった店。
数日後には営業が再開され、何事もなかったように客が入っています

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短い旅行ではありましたが、それが 「日常」 であることの異常さがつくづく感じられました。

エルサレム市街地を望む丘の上に立つと、
エルサレムストーンと呼ばれる白い石で作られている町全体がキラキラと輝いて、
子供の頃読んだ童話のおとぎの国のように美しく輝いて見えます。
ここで繰り広げられている 「日常」 がまるで嘘のようです。

あれから4年。 現在、イスラエルとパレスチナを分ける、分離壁が建設されています。
・・・でも、分けることで、問題は解決するのでしょうか。

もちろん、双方に言い分があると思います。


民族や文化の違いに、たくさんの歴史や思惑が複雑に積み重なっての現状だとは思うのですが。
「差」 というもの、「違い」 というものを認識するということが、このような答えを導き出してしまうのでしょうか。
同じものばかりがあっては世の中は成り立たない。 多様性の中でこそ社会が成り立つ。
分けるための 「差」 を、お互いのよさを認識する、つなぐための 「差」 に、どうしたらしてゆけるのか。
そんなことを感じた旅でした。

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4月で開局35周年を迎えたtvkですが、地球全体のことを考え、地域に根ざして行動するという意味の “Think global. Act local” を基本理念に、「あすの地球と子どもたち」 というテーマで、新しい取り組みをどんどん行っていきます。

どうぞお楽しみに♪