2009.04.15(水)| 仲山今日子アナのblog一覧≫
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こちら、最新の科学技術の発表会?目の前には次々と、不思議な実験器具が運ばれてきます。
いえいえ、こちらは世界各国のトップシェフが集い、その技術とアイデアを披露するという、「世界料理サミット」でのワンシーン。
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実は、これらの実験器具は、一部のレストランの厨房では調理器具としても使われているのです。
そんな実験器具を使って創る料理って、どんな料理?
食べることが大好きな私。最先端の「食」を創る人たちが、今どんなことを考えているのかを知りたい、と、ちょっとのぞいてきちゃいました♪
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こちらが料理サミットのステージ。フランス、スペイン、イタリア、中国など、世界8カ国のシェフ21人による、様々な料理作りのデモンストレーションが行われていましたが、
こちらは、3人の「日本代表」のうちの1人で、以前小田原で「ラ・ナプール」というレストランをやっていた、(現在は青山に移転)成澤由浩シェフ。
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成澤シェフが使っていたのが、主に化学実験などにも使われる、エバポレーターという装置。圧力を下げることにより、固体や液体を効率的に蒸発させることができます。
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今回紹介されたのは、このエバポレーターを、湧き水に山葵の香りを移すことに使い、その湧き水をゼリー状にした料理でした。
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そのほか、成澤シェフは、「食べられる土」(土壌分析をしてもらって、人体に害がないと確認された、特別なものだそう)や、「炭」を
使った、先進的な料理に取り組んでいるということです。「土」や「炭」を味わう??かなり斬新で、驚きました。
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右奥にあるグラスに入ったものが、「土」を使ったスープ
しかし、成澤シェフによると、ヨーロッパでは今、日本の古典的な和食の技法が注目を集めているといいます。
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10代で単身ヨーロッパに渡り、各地で修行をした成澤シェフが、初めて店を構えたのは、小田原でした。
その理由は、東京や横浜などの大きな都市からのアクセスがよいことに加え、海が近いこと。
実は、魚介類の扱いに関してはヨーロッパより日本が進んでいて、ヨーロッパの名だたる名店で修行をしたものの、日本で料理を学んだことのなかった成澤シェフは、この場所で魚介類の扱いを学ぼうと思ったそうです。小田原の漁師さんや仲買人の方から、まずシェフが学んだのは、活けじめの方法や、ひと塩して風干しし、においの元となる水分を抜くことなど。和食の基本とも言えるこう言った技法も、ヨーロッパではまだまだ知られていなかったといいます。
そんな日本の「技」に、注目している海外のシェフも多く、「DASHI(だし)」や「UMAMI(うまみ)」という日本語も、海外のシェフたちの間で普通に使われているそう。
ステージで使われていた説明文にも、普通に「DASHI(だし)」の文字が・・・こちらは、スペインのレストラン、「エル・ブリ」の、フェラン・アドリアシェフ。
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スペイン語でも「DASHI」というそう。ステージの写真がきれいに撮れなかったので、こちらはパンフレットから
そんな、はるか遠いヨーロッパにいながらも、和食の古典的な技法に注目するなど、新進気鋭のシェフたちの知識欲や、創意工夫はとどまるところを知りません。
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こちら、かなり前衛的な、「分子ガストロノミー」(料理を物理的、化学的に解析することだそう)を提唱しているエルベ・ティス氏。後ろに写っているのが、「いかに思い通りの色のにんじんコンソメを作るか」(!)を研究する装置
そこまではまだ分かったのですが、分子記号や・・・
微分積分まで登場
すみません、まったく分かりません・・・
だけど、
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料理にかける情熱はすごく伝わってきました♪
例えば、ヨーロッパで一時、大ブームを巻き起こしたという、日本の温泉卵を、スペイン人の、アドリアシェフが作ると、こうなります。
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実験的な料理で知られる、フェラン・アドリアシェフ
まずは、温泉卵を要素分解(!)して、組み立てなおします。
どういうことかというと、温泉卵は、黄身と白身でできています。
その、黄身の半熟感を出すために、黄身だけを分けて、茹でて乳化させ、ニョッキを作ります。
では、白身はというと。ゼラチンのような食感だから、見た目は白身だけれど、白身でないもので作ってみる、そこでシェフが思いついたのはヨーグルト。ヨーグルトの水分をガーゼでこして、ゼリーを作るというのです。
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これが、フェラン・アドリア流の「温泉卵」
食材を分けて、いったん分解する。それを組み立てなおして、食べると温泉卵の印象を感じられる、別の食べ物を生み出す。
もちろん、いい素材に、なるべく手を加えず、そのまま食べるのが美味しいんだ、という考えもあるでしょう。
しかし、すでにあるものから、その印象の本質をつかんで、手を加え、別のものに姿を変えて、食べた人に驚いてもらう。そんな、ちょっとした意外性や遊び心をいかに感じてもらうかという料理も、楽しいだろうなあ。
シェフたちの料理にかける情熱に感嘆するとともに、料理の奥深さを改めて感じたひとときでした。
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ジョエル・ロブションシェフと、その協力者である、ブルーノ・グソー氏と