Beppeシェフ(左) Luigiシェフ(右)

 

美しい夜景が望めるルーフトップバーでも知られるナショナルギャラリーのイタリアン、Aura。Braciでミシュラン一つ星を獲得したBeppe de Vitoシェフが腕を振るう店の一つです。そして、ミラノの同じく一つ星のイタリアン、Lumeを呼んで、現在コラボレーションを行なっています。

 

Lumeの Luigi Taglientiシェフとは、これまでもトルコやイタリアのフードイベントでお会いしていたのですが、その料理をいただくのは初めて。とても楽しみにお邪魔しました。

 

White on White (L)

カリッとしたクラッカーに、パッションフルーツマヨネーズ、ほうれん草のソース。とても軽いクラッカーは、あえてくしゃっとした形にして、歯ざわりを何倍にも楽しめるようになっています。マヨネーズはパッションフルーツの酸味が効いています。

 

本来はLuigi シェフのSquid in Black and White という料理だったのですが、イカが入荷せず、Beppeシェフが急遽一品作ることに。

Scampi, Morels, Sunchoke and Kurobuta Pork Jus

エルサレムアーティーチョークのピュレにモリーユ、そしてスカンピ。黒豚のジュで、海と山の幸を組み合わせて。

 

Lobster Tortelli, Fava Beans and Yuzu Salmoriglio(B)

レモンの効いたロブスターのトルテッリーニ。真ん中にはミントを効かせたグリーンピースのピュレ、そして紫蘇の芽が乗っています。

最後にたっぷりとロブスターのビスクをかけて。

 

Seabass & Celeriac (L)

臭みもなく、とても質の良いシーバスは、フランスの釣りのものだとか。酸味が好きだというLuigiシェフは、フランチャコルタの酸味を生かしたキリッとしたソースと合わせて。俺がの、ピクルスにした根セロリ、そしてポテトミルフィーユのようなものは、実は根セロリでできています。

 

Kagoshima Wagyu, Kale and Wasabi oil (B)

シンプルに焼き上げた鹿児島和牛、素揚げとピュレにしたケール。わさびのオイルを垂らしてどこか和の仕上がりに。

 

 

Black Truffle Tiramisu (L)

 

サマートリュフを削りかけたチョコレートのシェルを割ると、中からコーヒーのアイスクリームが。外側のパウダーは、カカオビスケット、マッシュルームパウダーなど。アイスクリームが甘すぎず、トリュフと合わせても違和感のない、程よいバランスでした。

 

Petit Fours (B)

いちごの中にレモンチェッロのジェルを入れたもの、オリーブオイルの一口タルトなど。

 

リグーリア出身のLuigiシェフと、プーリア出身のBeppeシェフ。どちらも海が近くて、いい場所なんだ、と語ります。

今回共通の知人の紹介がきっかけで行われたというコラボレーション、良い食材をシンプルに調理する、という二人のスタイルが融合した形となりました。

Beppeシェフのスタイルは、よりフランス料理に近い手法で、かっちりと作っている印象があったそう。また、シンガポールという土地柄もあって、世界中の食材を使えるのが、イタリア・ミラノの自分の店との違う、というLuigiシェフ。Luigiシェフは、イタリアで手に入る旬の食材に合わせ、よりフレキシブルに料理を作っている印象。今のイタリアの料理のトレンドは、古典的な味わいに回帰しつつあり、味わいをより精密な狙いどころで組み立てていくようになっているのだとか。

 

 

今日18日最終日、ランチはこの内容でなんと68ドルという驚きの価格、Citicardのメンバーはさらに20%割引とか。日本の和牛や、フランス産のシーバスなど、きちんとした食材を使っていて、とても満足できるランチでした。

 

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■Italian Cuisine by chef Beppe & chef Luigi

日時:2019年5月15日〜18日(開催中)


■Aura
営業時間:ランチ 12:00~13:45(L.O.)、ディナー 18:30~21:45 (L.O.)、無休
住所:1 St. Andrews Road 05-03 and 06-02 National Gallery Singapore Singapore 178957
電話:+65 5 6866 1977
アクセス:MRTシティーホール駅徒歩6分