最近ワインイベントにも力を入れているOrigin Grill。Master Sommerierで、普段は香港にいるYohann Jousselin さんを迎え、10名限定で、Yohannさんの解説と共に極上の著名なワインを楽しむという、年に数回行われているIconic Wine Dinnerに、お招きいただきました。

 

今回の目玉は、Chateau Margaux の96年と59年の飲み比べ。

 

スタートはまず、シャンパンから。

Dom Perignon2005のロゼ。温かい年で、ピノ・ノワールが多く、まろやかさとボディを感じるヴィンテージ。

 

 

アミューズは、生牡蠣に、ライムが香る甘酸っぱいグラニテ。

 

Clos Sainte Hune, Trimbach, 2009

アルザスのリースリングで、ドイツのものに比べると上品なペトロールやライチの香り。「アルザスは日照があって乾燥した土地柄ですが、2009年は特に日照があって、凝縮味のあるヴィンテージです」とYohannさん。ドイツと比べると温暖で、気温が氷点下になることもあまりないアルザス。アルコール感もしっかりと感じられました。

 

合わせたのは、シンプルなチーズのコロッケにトマトソース。

 

Chateau Margaux 96

 

豊かな果実味、スムースな口当たりの優美さ、やはり格別です!

しかも96年はスーパーヴィンテージ。

 

自家製のブリオッシュに鶏レバーのパテ、刻んだ生の青リンゴ、キャビア、そしてチェリーのソースを添えて。

 

そして、今度は対岸のSaint-Julienへ。同じ96年のClos du Marquisですが、印象がガラッと変わります。

 

 

Margauxよりももっとスパイシーな印象が強く、男性的な印象です。

そして、同時に供されたのが、同じSaint-JulienのChateau Leoville Las Cases 67年。

 

 

実は、67年はボルドーにとってあまり良い年ではなかったそうですが、そんな年でも、良い造り手は良いワインを作るから、というのが、ラインナップに入った理由。やや鉄分を感じ、少し尖って痩せた感じがしました。

 

合わせた料理は、サフランの入ったブイヤベース風のソースに、ホタテとえびのラビオリ。

 

 

続いてのワインは、Chateau Rougel 79年。

こちらも、難しいヴィンテージのチョイス。Leoville Las Cases 67よりも、さらに痩せた印象。

 

「あのペトリュスのとなりのシャトーで、ポムロールにしては大きく、サンテミリオンにしては小さい規模」とのこと。

 

そして、Chateaux Margaux 59年。

とてもドライな年で、凝縮感があり、開くのに若干時間がかかるそう。

しっかりとした果物の印象、乳酸発酵や、醤油や味噌、古い漬物のような発酵の香り、酸化の香り。そして樽のヴァニラも感じられます。

 

料理は、子羊にほんの少しクミンを効かせたパンプキンピュレ。

 

 

個人的には、Clos du Marquisと合わせるのも好きでした。

 

最後はソーテルヌ。

Chateaux Doisy-Vedrines 1979

 

 

80%がセミヨンで残りがソーヴィニョン・ブラン。

干したアプリコットのような、酸化で複雑味が増した味わい。

 

 

マンゴーのグラニテとココナッツミルクのセミフレッドと共に。

 

同席者の中には、Billecart-Salmon のSebastien Papin さんも。日本語がペラペラでした!

 

 

 

 

6月にはDRCのディナーも予定しているそうで、それは半日で完売したとか。

素晴らしいワインが楽しめるだけでなく、マスターソムリエのキュレーションで、「なぜそのワインなのか」もしっかりと聞けて、楽しみながら勉強にもなるShangri-la Hotelの Iconic Wine Dinner、ワイン好きの方におススメです!

 

 

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■ Iconic Wine Dinner

日時:2019年5月16日(終了)


■ Origin Grill(オリジン・グリル)
営業時間:ランチ 12:00~14:30(月曜〜土曜)、サンデーブランチ 12:00〜15:00、ディナー 18:00~22:30〜24:00無休
住所:  Lobby Level, Tower Wing, 22 Orange Grove Rd, Singapore 258350 
電話: +65 6213 4595
アクセス:MRTオーチャード駅から徒歩15分ほど