前衛的な料理スタイルで知られる、Tippling ClubのRyan Cliftシェフと、家庭用厨房機器メーカーV Zugがコラボレーションした面白いレストランがある、ということでお邪魔してきました!

 

 

場所はオーチャード駅のすぐそばのScotts Square内。クッキングデモンストレーションもできるキッチンショールームと隣り合う形でレストランがあります。

 

ショールーム内。仕込みのキッチンとしても使っているそうです。

 

元々はスイスの厨房機器メーカーなのですが、中華圏に向けて、中華鍋用の電磁調理器も。下がくぼんでいて、中華鍋にフィットする形になっています。

 

料理は、Ryanシェフの下で7年間働いてきた、シンガポール人のJingpeng Leeシェフ。

 

 

どこかTippling Clubのシグネチャーの面影がある料理が色々といただけます。

隣の席では、韓国系の奥様方の集まりが行われていました。明るく雰囲気がよくて、交通至便。ランチが2コース48ドルとあって、確かに便利そうです。

 

今回は、ランチメニュー、ディナーメニューを色々と合わせていただきました。

 

まずは、どのコースにも付いているアミューズ。

 

ラクサのフォーム、ココナッツフレーク、そしてラクサリーフを刻んだもの、ラクサに欠かせない油揚げは乾燥させてテクスチャを加えて。

 

 

マンチェゴチーズのクリームを詰めたパフに、マンチェゴチーズのスライス、そしてトリュフのゼリーとタイムを乗せたもの。

 

本来は夜のコースのアミューズだそうですが、特別に出していただきました。チキンライスをモチーフにした料理で、チキンライスと同じく、鶏の出汁で炊いたライスに、鶏肉、そして欠かせない生姜のソースを巻き込み、外側を天ぷらのように揚げたもの。右のソースは、マヨネーズ、チリソース、ダークソイと呼ばれるキャラメルのような甘みのあるシンガポールの醤油。

 

最後のアミューズは、小さなコーンの中に、豚の丸焼きの皮をイメージしたという、コンソメ味のクラッカー、りんごのコンポート。りんごと豚のクラッシックコンビネーションを表現したスナック。

 

 

大葉の天ぷらにハマチのタルタル、きゅうりと大根の漬物、甘い生姜のジェルに、ライムの皮を混ぜ込んだもの。最後に少しカツオ昆布出汁を注いでいただきます。

 

 

仔牛の胸腺、リードヴォーに、ジャガイモのニョッキという安定感のある組み合わせ。鶏のジュに小さな玉ねぎのピクルス、ぶどうのスライス、揚げたケイパーで独自のアクセントを加えています。

 

日本のラーメンをイメージしたという、ホタテのパスタ。ホタテを細かく刻んで黒キクラゲと混ぜ、角切りのたけのこと海苔、白髪葱を添え、最後にかつお節をたっぷり使った豚肉の出汁を加えて。

ネギとかつお節の印象が強く、どちらかというと蕎麦の出汁を思わせるような味わいでした。

 

オーストラリア産の牧草肥育の牛肉の頬肉を、自慢のV-Zugのオーブンで82度で12時間真空調理したもの。合わせているのは仔牛の骨や端肉に玉ねぎや人参などを加えたソ仔牛のジュ。衣をつけて揚げたえのき茸に、下はビビンバをイメージしたという豆板醤のリゾットと、甘酸っぱい白菜のピクルス。ナスターチウムの歯が異なったスパイシーさを加えます。

牛頬肉の煮込みは伝統的なフランス料理、アジアの味が大好きだというLeeシェフならではの組み合わせです。

 

デザートは、柔らかいビーツのフィルムの下に、ラズベリーのパルフェ、キャラメリゼしたマカデミアナッツ、セミドライのプラム、キャラメルクリームを乗せたもの。

 

 

最後は、お茶やコーヒーと共にチョコレートが。

 

 

全ての料理が家庭用厨房機器で作られていて、現代のテクノロジーの進化に驚くばかり。

 

オーチャードのまさに中心、交通至便の立地で日曜も営業。太陽が差し込む明るいお店です。

 

<DATA>
■V Dining 
営業時間:ランチ 11:30~14:30、ディナー 17:30~21:30(日曜のディナー営業はなし)、月曜休
住所:6 Scotts Road 03-13 Singapore 228209
電話:+65 6950 4868
アクセス:MRTオーチャード駅徒歩3分