東京のミシュラン一ツ星、Heinz Beckシェフのレストランへ行ってきました!
厨房を率いるのは、ナポリ出身のGiuseppe Molaroシェフ。約4年前に日本にやってきました。
祖父母が農業を営み、その手伝いでよくトマトやレモンを摘んだりしていたというGuiseppe シェフ。旬に摘んだトマトで、一年分のトマトソースを手作りしたりと、イタリアの伝統的な家庭の生活が身についているのだとか。
最初に出てきたのは、ニンニク。
とはいえ、食べるのは小さなニンニクの形の一口アミューズ。カカオバターで作った薄いシェルの中に、液体のコーンポタージュが入っています。
続いては、枝豆。
枝豆のタルト生地に、自然で濃厚な甘みの枝豆、豆腐のピュレ。枝豆の鞘を使った盛り付けも可愛らしいです。
カルボナーラの再構築は卵黄と卵白のピュレに胡椒をかけたものの上に、豚の皮を茹でて乾燥させてから揚げたものを乗せて。
イタリアの青唐辛子に具を詰めてオーブンで焼きあげる料理に着想を得たもので、満願寺唐辛子にナスのピュレ、そしてサルシッチャと、スモークをかけたProvolone(プロボローネ)チーズが炭焼きのようなほのかなスモークさをプラス。
ポロネギの炭、牛の出汁がはいった赤ワインソースを添えて。
ウニの緑の味わいを強調して表現した一皿。北海道の小樽のうに、海ぶどう、タラゴンやチャービル、チャイブ、パセリ、ディル、赤レタス、セロリと魚の出汁で作ったハーブのスノー、まろやかでクリーミーな後味の、ロシア産の低塩のオシェトラキャビア、Karatキャビアを。魚っぽさがあまりなく、まろやかな印象のものでした。
フェンネルのピュレを詰めた白イカ。フェンネルジュースに葛粉を混ぜて乾燥させた、ごく薄いチップを添えて。
マルトデキストリンを混ぜ込んだ柑橘のパウダー、焼いて甘みを凝縮させたスイカと一緒に。
ラビオリ型にしたパプリカのゼリーで、花咲蟹を包み、24ヶ月熟成のパルマ産生ハムのインフュージョンにレモンバーベナの香りを移した少しエスニックさを感じるような組み合わせ。カブの甘酢漬け、いくらを添えて。
様々に調理した神奈川県・大磯産の有機野菜とキヌアに、鴨のコンソメにローズマリーをインフューズしたものを注いで。コンソメは、鴨の骨と玉ねぎ、人参とセロリを焼いて5時間煮てからさらに味を凝縮させたクリーンな味わいのもの。
続いてはパスタ。ブッラータチーズの入ったトルテッリーニに、フレッシュなバジル、バジルのソース、サワードーブレッドのパン粉、最後にトマトとイエロープチトマトのソースをかけて。
季節のピエモンテ産の白トリュフを使ったのは、リゾット。
たっぷりのマッシュルームから取った出汁を凝縮させたものに、りんごのビネガーをアクセントに加えたやや甘めのリゾット。
3年熟成のカルナローリ米とセルフィーユを使い、たっぷりと上から白トリュフを削りかけて。
北海道産の牛タンはセロリマヨネーズと、パイナップルを添えていただきます。
フライパンで皮目をカリッと焼き上げた金目鯛に根セロリ、根セロリのピュレにイタリアンパセリの芽、黒オリーブソース。
ランドの鳩は、ローストした後に52度のオリーブオイルで30分間、ゆっくりと火を入れて。血入りではないのでさっぱりとした味わい。
イチジクのチュイル、さっぱりとしたミルキーなナッツ感とコクのあるピーナッツのピュレは、今が旬の生のピーナッツを使っていて、季節感も感じられるもの。生のイチジク。
柔らかい仔羊は、フライパンで焼いてから、風を使わないオーブンで200度で3〜4分焼き、オリーブオイルやローズマリー、タイムとともに52度で15分低温調理後、再度200度のオーブンで2分焼き、48度で5分ほど休ませてからサーブしているそう。
金時草、ビーツ、人参のピュレとレンコン、レンコンチップス、ピクルスにして甘みと酸味を増幅させたビーツ、トーストして香りを引き出したクミンのジュを添えて。しっかりと香り高く、アラミニッツでの仕事を大切にしている姿勢が感じられます。
カボスのゼリーと、ココナッツミルクのソルベ、ココナッツのフレークとココアを混ぜたパウダーと。
小菓子は、ブルガリアンローズのハーブティーと共に。
Giuseppeシェフのことは、「古典的な味わいを生かしつつ、モダンでクリエイティブ」とHeinz Beckシェフも高く評価しているとか。来年1月に、ふるさとナポリに戻り、自らのレストランをオープンするそうで、これからの活躍も楽しみです!
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営業時間:ランチ 11:30~15:00、
ディナー 17:30~23:00
住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目1−3 日本生命丸の内ガーデンタワーM2F
電話: 03-3284-0030
アクセス:地下鉄大手町駅D6出口直結