イタリア北部、ロンバルディア地方の三ツ星イタリアレストラン、Da Vittorio。
52年前に両親が始めたレストランを、3人の兄弟、2人の姉妹とその夫など、家族で引き継いでいます。
(右から、Roberto、Enrico、Davide、結婚してファミリーに加わったPaoloシェフ)
彼らが経営するレストランは、イタリアにある三ツ星の一店だけで、海外初のレストランが、Resort World Sentosaにある、このFratelli。カジュアルラインのトラットリアでありながらも、Da Vittorio のEnrico と Roberto、Cerea兄弟が年に3〜4回シンガポールを訪れて、メニュー作りを担当。立ち上げから関わっているレジデンシャルシェフのDavide Bizzarriシェフと共に、季節ごとの味をテーブルに届けています。
ムール貝の殻に見えるのは、殻で型を取ったクラッカー。その中にムール貝の身から出た汁も混ぜ込んだトマトソース、クミンを効かせたムール貝の身で作ったボールが隠れています。
生姜をきかせた、クリーミーなスィートブレッドのコロッケ。
Grilled Langousitine Tail, Red Radishes Espuma Medley of Herbs and Salmon Roe
軽く焼きあげたラングスティーヌ、赤いラディッシュのフォーム、イクラ、薄くスライスしたセロリ、グリーンピース、フェンネルなどの野菜と共に。「イタリアでレストランに欠かせないのは庭。庭から採ってきた野菜をサイドに添えるのが定番」とRobertoシェフ。
Pasta Mista cooked in Seafood Stew Pistachio and Bread Sponge
「ミスタ、とはミックス、という意味。戸棚にあるパスタをなんでも混ぜ合わせて作るんだ」とRobertoシェフ。今、食材を無駄なく、美味しく使い切ることの大切さが美食の世界でも言われていますが、イタリアではずっと昔から、自然に行われてきたことなのでしょう。上に乗っているピスタチオのクルトンも、昔余ったパンをクルトンにして、スープに浸して最後まで美味しくいただいた、というイタリアの風習を思い起こさせます。イカなどを使った魚介のトマトソース、下にはバジルのペスト、ピスタチオ。様々な素材から引き出された豊かな旨味、ホッとする味わいです。
焼きたてのチャバタは、周りがカリッと、中はしっとり。
Pan-Seared Sea Bass Cardamom Scented Green Pea Purée Baby Vegetables and Crispy Free- Range Egg Yolk
フライパンで焼き目をつけてから、皮を下にオーブンに入れて仕上げたスズキの仲間、シーバスはとてもふわふわの食感。
カルダモン入りのグリーンピースのピュレは、山椒のような甘い香りにレモンの酸味が効いています。卵黄のコロッケは、とろりと溶け出す卵黄がソースのような濃厚さをプラスします。
ライム、ミント、ラム酒でモヒートのように仕上げたソルベ。
Pastry Roll filled with Custard, Da Vittorio Signature Cake ‘La Gioconda’ Sgroppino Sharbet
カリッとしたシェルの中にソルベを詰めた、シグネチャーデザートは、その場でレモンの効いたカクテルSgroppinoをベースにしたソルベを詰めてもらって手渡しでいただきます。
冷たいバージョンのカンノーロのような一口デザートです。
Modern version of a Classic Cheese Cake
メインのデザートは、ラズベリーソルベ、そしてチョコレートのシェルの中には、イチゴの味のリコッタとマスカルポーネのチーズムースを詰め込んだ、チーズケーキの再構築。
ふんわりとした食感で、卵黄をたっぷり使ったコクのあるパネトーネ。
とても柔らかいヌガーや様々なチョコレートと共に。
イタリア三つ星の唯一の支店、Fratelli。Cerea兄弟は、次回は9月にやって来るそうです!
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■Fratelli Trattoria
営業時間:ディナー 18:00~22:30、月曜休(祝日の場合は営業)
住所:26 Sentosa Gateway, Hotel Michael, #02-144 & 145, 098138
電話: +65 6577 6555
アクセス:シンガポール中心部からタクシー約30分