インドではもうすぐお正月。Deepavali(ディーパバリ)と呼ばれる光の祭典で、新年を祝います。今年は10月18日で、インド人も多いシンガポールでは、この日は祝日になっています。

 

{63BC59C7-8331-4646-B06E-C1D3866FBFF9}


アラビア海に面した南インド、Mangalore出身の、Mural Manjunathシェフのお料理

が楽しめる、ミシュラン一ツ星のインド料理レストラン、The Song of Indiaで、 Deepavali特別メニューが楽しめると言うことで、一足早くお邪魔してきました。

 

ベジタリアンメニューも選べますが、私はNon-Vegetarianをお願いしました。


{944F050B-F289-422D-B148-0C7174A60FDD}


まずは、アミューズ。

 

{B56999C6-EFF2-4E1C-A182-97D3013E17F4}


小さな小麦粉の生地を揚げたプーリ。中が空洞になっていて、そこにはレンズ豆とミントのチャツネを詰めてあります。上にはタマリンドと唐辛子のフォーム。

 

 

AUTUMN SENSATION SHORBA


{432675DA-8848-47C7-A6E1-AA7C4A639766}

{BA13F7E5-8963-4E8D-9AE1-75153F3D8FBA}


Shorbaとはスープのこと。チキンの出汁に6時間ほどハーブの入った袋を入れて煮込み、香りを引き出してあります。ターメリックやフェネグリーク、コリアンダーの葉など様々なスパイスの味わいを感じるクリーミーなスープに、チーズパイを乗せて。

 

 

スターターは2品。


{20ED6556-5A8E-4828-BC00-7F9A736B92A8}



CHARGRILLED LAKSA FLAVOURED CHICKEN KEBAB


{6C4952F2-724E-4C64-8DC3-9DF7543F3532}



ラクサ用の唐辛子とラクサリーフ、ココナッツミルクなどに漬け込んだ鶏肉のケバブ、今年からシンガポールらしさを取り入れたいと考えているMuralシェフの新作です。

 

 

SAMBAL BARRAMUNDI TIKKA


{4F2CAC99-5EB3-441D-B902-59E005D0C519}



伝統的なサンバル、コリアンダー、クミン、ガラムマサラ、ローファットヨーグルトに漬け込んだバラマンディ(スズキの仲間)。上にはプチプチした食感のランプフィッシュの卵。濃い紫で、ランプフィッシュにしても小さめのもの。

 

中心の枝豆のタルト、に見えたものは、中をくりぬいたズッキーニ。





こんな所にも、ヘルシーな料理をと考えられています。手前はマンゴーチャツネ、そして奥にあるのが、伝統的なディーパバリのスナック、レンズ豆、タマリンド、スプラウトを揚げたものなどにザクロのスパイスをかけてあります。

 

 

 

DEEPAVALI SONG’S ART PALLETTE



{42ECD403-8E89-4924-B11F-18BCA4DF3145}



パレットに見立てたインド全土のカレー。「ディーパバリはインド全体のお祭りだから」とMuralシェフ。

伝統的な味はそのままに、盛り付けをアレンジしているのだとか。

 

NARGISI QUAIL EGG KOFTA

ラム肉のハンバーグの中に卵を詰めた、コフタ。大きな鶏卵の代わりにうずらの卵を使っています。カレーのソースは、カシミールソースと呼ばれ、カシューナッツやキャラメリゼした玉ねぎに、オールスパイス、カシミール産のチリパウダーを使っています。ラム肉の旨味が染み込んだソースは、この中でも一番野生的な味。

 

MANGALORIAN PRAWN GASSI

Muralシェフの生まれ故郷でもあるMangalore地方のカレー。タイガープラウンに、ココナッツベースのカレー。ココナッツベースですがさほど甘くなく、一般的なカレーのスパイスに一番近いスパイスのバランスです。

 

MURG MALAI KHUMB

鶏肉のクリームカレーですが、鶏肉にマッシュルームを巻き込み、ルーラード仕立てにしたのがMuralシェフのモダンなアレンジ。

鶏肉のマッシュルームクリームソースの穏やかな味、後味にほんのりスパイスの香り。辛いのが苦手な方でもこれは大丈夫そうです。

 

KASHHMRI NADRU

インド料理ではあまり使わないレンコンを使っています。レンコンの中にはカッテージチーズを詰めて、コリアンダーの葉、ミント、カシューナッツのソースのベジタリアンカレーです。

 

 

GUJRATI KADHI

グジャラート風のヨーグルトのカレーは、クローブの香りがはっきりとあり、この中のカレーでは、一番甘いのが特徴。

 

 

NAVRATAN PULAO

 

カシューナッツ、レーズン、9種類のナッツやフルーツを入れたバスマティ米のピラフ。この9という数字には意味があって、昔インドの王は手に9種類の宝石の指輪を身につけていたことから来ているのだとか。

 

AAM KA PANNA

 

すっきりとしたライムと生のマンゴーのジュース。

 

MASALA PURI & HOT TANDOORI BREAD BASKET

この時期ならではのマサラスパイスの入った中が空洞の揚げパン、プーリ。



{B9560438-2B3C-4DB4-8008-19F5F464E65C}



スパイス入りなのが、ディーパバリの特別なタイミングでの特徴なのだとか。

その他、マッシュルームとトリュフ、ガーリック、バターのナン。

 

 

デザートは、

 

PAAN & PISTACHIO KULFI



{D7CB724B-EA40-4E1A-82AA-E3AD7F2DBB87}


 

牛乳を煮詰めて作るクルフィと呼ばれるアイス。消化を助けるベタルナッツと呼ばれる木の葉と、ピスタチオ、バラの花びらを使っています。

 

そのほかにも、この日はいただきませんでしたが、サフランのチーズケーキ

SAFFRON GULAB JAMUN CHEESE CAKEがつきます。

 

MINI BITES OF SONG OF INDIA’S MITHAI COLLECTION 2017



{3DFA24F8-5E37-4480-ACAA-83DE70D10D15}



あとは、Mithaiと呼ばれる、インドらしいカシューナッツやマンゴーを使ったこの時期の特別なお菓子を小さく切ったものがついてきます。今年の新作は、バリ島に行った際にインスパイアされたと言う炭に黒ごまを合わせたもの、グアバとピスタチオ、シンガポールらしさも表現して行きたいと、グラマラカと呼ばれるこの地域で取れるパームシュガーを使ったもの。

 

インドの家庭ではこのMithaiをお互いにプレゼントし合うそうです。

 

シンガポールでは、インド料理のミシュラン星付きレストランはこちらのみ。Muralシェフは、他の星付きレストランのシェフと、どうやってラグジュアリーを表現するか、と言うことについて話し合うこともあるのだとか。「ダイヤモンドや金を入れて贅沢にする、って言うことはできないからね」と笑います。

 

非常に特徴的だと思うのは、砂糖と油を控えたヘルシーなインド料理を提供していること。砂糖は通常のレシピから40%控えているのだとか。

タンドリーのマリネにも、ローファットのヨーグルトを使っていて、「フレーバーを出すのは、必ずしもオイルである必要はない」と言うのが、Mural シェフの考え。医者一家出身のシェフだけに、今後はそんな視点をもっと極めた新しいインド料理を生み出すと面白いのでは?とお伝えしました。

そして、ポーションが少ないかもと最初思ったのですが、最後はしっかりお腹が満たされて、それでも翌日に重たく感じないお料理でした。

 

このディーパバリの特別メニューは、ディーパバリ当日の10月18日〜22日まで提供されます。

 

 

■The Song of India
営業時間:ランチ12:00~15:00、ディナー18:00~23:00 無休
住所:33 Scotts Road, 228226
電話: +65 6235 9504 
アクセス:MRTオーチャード駅から徒歩13分、ニュートン駅から徒歩5