1859年創業のシャンパンメーカー、Duval-Leroyによるスペシャルなテイスティングイベントが行われるということで、デンプシーヒルにある、P.S. Cafeの系列店、Chopsuey cafe at Demsey Hillへ。東南アジアのマーケティングを担当している、Clément Gardillouさんを迎えて行われました。コニャック地方出身、ボルドーでワイン造りを学び、今はアジアをベースとしながら、シャンパーニュのこのDuval-Leroyで働いているというClémentさん。お酒とは切っても切れない縁、と言いつつも、シャンパンは、祝いの席に欠かせないお酒。色々な幸せのシーンに立ち会う手伝いが出来ていると嬉しいと話します。

 

 

会場のChopsuey cafe は、コロニアルな雰囲気の建物も魅力的

 

 

こちらでは、通常のカフェメニューの他にも、点心メニューを出しているということで、シャンパンと点心のペアリングという形式で進められました。

 

 

まずは、乾杯用に、Champagne Duval-Leroy Brut Reserve NV。

柑橘類や青リンゴのように爽やかな香りで、最初の一杯にぴったりです。

 

 

続いて、さっくりと揚げたシーフードやキノコの点心の盛り合わせ、Autumn Winter Spring Rollsと合わせたのは、

 

 

Champagne Duval-Leroy Brut Nature 2002。

1本目と比べると、熟したリンゴのような香りに変わり、ヨーグルトのような乳酸のニュアンスも感じられます。80%がピノ・ノワール、15%がシャルドネ、5%がピノ・ムニエです。こんがりと揚がった点心の香ばしさともよく合いました。

 

 

Steamed Dim sum Basketと合わせたのは、

 

Champagne Duval-Leroy Brut Blanc de Blanc Grand Cru 2006

シャルドネ100%のブランドブランならではのすっきりとした飲み口、そして10年前のヴィンテージですが、今もなおみずみずしい酸の印象と、蒸したハーガオ(エビの水晶餃子)やニラ餃子など、透き通った皮の野菜やシーフードの点心と合いました。

 

香ばしくスモーキーな香りをつけたエビとブロッコリーの炒め物、Wok Breath Broccoli with Prawnsと合わせたのは、

 

Champagne Duval-Leroy Cuvee 15th 1999

デュヴァル・ルロワの150周年を記念して作られた限定のシャンパン。

60%がピノ・ノワールで、40%がシャルドネ。揮発性の、レーズンのような凝縮した甘い香りや熟成香がありつつも、舌にえぐみが残ることなく、すっきりと仕上がっています。エイジングの香りと、焦がしたWokの香りを合わせてあるような組み合わせでした。

 

 

Steamed Papaer Shaoshing Chicken

紙に包んで蒸し焼きにした鶏肉。

 

 

こちらと合わせたのは、Champagne Duval-Leroy Fleur de Champagne Brut Premier Cru。1911年にできた一番古いプレミアムシャンパンだとか。70%がシャルドネ、30%がピノ・ノワール。フルーティーでありながら、エレガントさを併せ持っています。

 

 

Long Life Vege. Noodles with Prawns

細切りの野菜と共に香ばしく炒めたビーフンと合わせたのは、

 

Champagne Duval-Leroy Femme de Champagne 2000

ここ Duval-Leroyの当主はCarolさん。1991年に夫を亡くした後は、当時まだ幼かった3人の息子を育てながら、シャンパン造りを続けて来ました。

"Femme"(女性) というラベルの上には、3人の息子、Julien、Charles、Louis のイニシャルのロゴが刻まれています。それは、彼女自身を表現しているかのような、思いのこもったプレステージシャンパンです。

95%がシャルドネ、5%がピノ・ノワール。20%がオーク樽でのエイジングがされています。2000年のものですが、生き生きとした酸があって、まだまだ何年もエイジングできそう。後味に樽のコクがありますが、切れ味が良く、まさに王道のシャンパンといった印象でした。

 

そのままチーズなどと合わせても良さそうですが、焦がし醤油などのコクが、樽の印象と合い、海老と、シャルドネ主体のシャンパンの酸の印象との相性も良かったです。

 

 

フランスのMOF(国家最優秀職人賞)のスポンサーになるなど、様々な取り組みを行っているデュヴァル・ルロワ。最近ではビーガンにも力を入れていて、2015年以降にリリースされたシャンパンは全て清澄の際に卵白を使わない、完全なビーガンになっているそう。

 Duval-Leroyは醸造責任者も女性という珍しいワイナリーでもあります。オーガニックシャンパンもあり、心地よく飲んでもらいたい、というきめ細かい心配りを感じます。いきいきとしたエレガントなスタイルは、多くの女性に、そして男性にも飲んでもらいたいワインです。

 

 シンガポールを代表するソムリエ、川合大介さんや、大勢のメディアの友達とも会えて、楽しい会となりました!

 

<DATA>

■Chopsuey cafe at Demsey Hill
営業時間:11:30~23:00(平日)、10:30〜(土曜・日曜・祝日)無休
住所:Block 10, Dempsey Road, #01-23, Singapore, 247700
電話:+65 9224 6611
アクセス:中心街からタクシーで15分程度