シンガポールの無国籍料理のお店、Moosehead(ムースヘッド)が、今年シンガポールに上陸したミシュランで、Bib Gourmand(ビブ・グルマン)を獲得したA Noodle Story(ア・ヌードル・ストーリー)と一夜限りのコラボレーションをするという事で、プレイベントに行ってきました!

 

 

イギリス出身のSeumas Smithシェフがキッチンを取り仕切るMoosehead は、インカオーブンと呼ばれる、今シンガポールで人気の炭焼きオーブンを使って香ばしく焼き上げた肉や魚がシグネチャー。個人的には、香ばしく焼き上げたカリフラワーが大好きです。地中海料理がベースですが、オーナーが世界を旅して感じたインスピレーションも取り入れながら、例えばガーリック味噌ソースなど、アジアの食材を取り入れた料理を紹介しています。お店について詳しくはこちら↓

http://tabiisara.com/column/eating/Asia/Singapore/50_258423_1466351121.html

 

今回は、様々なレストランとコラボレーションして、一夜限りの「夜食」を提供するというSupper(夜食)Series の第一弾。ビブ・グルマンを獲得してから毎日大行列の人気店、Noodle Storyとの企画です。

 

 

Noodle Storyはいわゆる屋台、ホーカーの一店でありながら、現代的な調理法を取り入れた洗練された味わいで人気を呼んでおり、常夏のシンガポールで、エアコンがない中長時間働くという、過酷な労働条件から、後継者がなかなか見つからず、食文化の危機が叫ばれているホーカーの中でも貴重な、「ホーカプレナー(ホーカー=屋台、アントレプレナー=起業家)」と呼ばれる若手の担い手です。

Gwern Khooさん と Ben Thamさんの2人が、もともと高級レストランなどが中心で、ホーカーでは使われていなかった真空低温調理機など、現代的な道具を使って作るシンガポール風の麺が人気を呼んでいます。

元々、GwernさんはIggy's や当時は初代シェフ、Andre Chiangが率いていたJaan、そして和久田哲也シェフが率いる、Waku Ghinでも働いたことがあり、例えば麺に合わせる温泉卵や、シグネチャーの36時間低温調理したチャーシューは、この時の経験が生きているのだとか。


 

今回は、このコラボレーションの為に生み出した、昆布や小エビ、刻みネギを混ぜこんだ新しい麺(S$5)に、加え、様々なサイドディッシュを好きなようにオーダーして食べられる仕組み。

麺はオリジナルのチリソースを添えて。このチリソースも、キャンドルナッツや小エビのペーストなど、古くから使われている材料を守って手作りされています。

 

 

Mooseheadの炭火焼きオーブンで、Noodle Story 特製の炭焼きにした厚切りチャーシュー(S$10/100g)。スペイン産の豚肉を36時間かけて煮込んだ味は、スモークの香りをまとい、甘いたれがキャラメライズされて旨味が増しています。

 

 

温泉卵(S$3/個)は、程よくトロトロになった上でスモークをかけていて、甘辛い味付けとあいまって、香ばしさが抜群。燻製卵を半熟にした感じ…というと、イメージしやすいでしょうか。

 

 

ローストした鴨の心臓(S$9)は、鉄分のある味が麺の醤油やオイスターソースの味と合います。

 

 

海老と豚肉の入ったワンタンを、シイタケの出汁のスープ(S$5)で提供するもの、

すっきりとした味で、朝食にもよさそうな一品。

 

 

 

 

 

同じワンタンをベーコンで巻いて炭火のオーブンで焼いたBacon Wrapped Wonton(S$8)下に敷いたカリカリに揚げたシャロットの食感も楽しい一品、ビールが進みそうな、ガツンと濃厚な味わいです。

 

 

シグネチャーのガーリック味噌ソースと合わせた揚げワンタン(S$5)など。

普段Noodle Storyでは出さない揚げワンタンですが、下のガーリック味噌ソースにしっかりと酸味があるので、しつこすぎずにすっきりといただけます。同じワンタンがこんなに違った味わいになるのかと驚きます。

 

中華系のローカルな食事で欠かせない青菜炒めの代わりに、炭火焼きにしたブロッコリーニ、

クラッシュしたピーナッツと味噌マヨネーズの組み合わせ。香ばしくグリルされたブロッコリーに、アジアなコクを加える味噌。どれも、麺との相性は抜群です。

 

 

そして、シンガポールらしさあふれるカクテルは、ホーカーでよく見かける紅茶やミロなどをアレンジした、遊び心あふれるもの。

ラム酒やパイナップル、生姜、リプトン紅茶、アロエべラを組み合わせた「アイスティー」S$12、 ミロにアーモンドリキュールのアマレットを混ぜた「アイスミロ」S$12など。個人的には、食事中はアイスティー、食後にデザート感覚でアイスミロを飲みたいな、と思いました。

 

こういったメニューはすべて、一夜限定。

日時は、11月4日の夜10時~。予約制ではなく、ふらっと立ち寄れるのがコンセプト。通常は何十分も行列しないと食べられない味をさらにグレードアップさせた一皿を、気軽に味わうチャンス。シンガポールのホーカーシーンの新星と織りなす新しい食の体験、飲んだ後の〆に、遅めの夕食として、訪れてみてはいかがですか?


<DATA>
■Supper Series with A Noodle Story 

会場:Moosehead Kitchen-Bar
日時:11月4日(金) 22:00~深夜
住所:110 Telok Ayer Street, Singapore 068579
電話: +65 6636 8055
アクセス:MRTテロック・エア駅1分
http://mooseheadproject.com