恋するフォーチューンクッキーがアツい。
特にアイドル好きではないのだけど、もう、これは、見過ごせない。

この間Youtubeで、このアメブロのサイバーエージェントバージョン


を見て、
新しい企業CMの形だな~、と思ったら、

今度は佐賀県庁が同じように作ったらしい。
そして、たった10日間で、PVがなんと佐賀県の人口を超えて、80万に達したとか。

見てみると、確かに洗練度はサイバーエージェントに劣るものの、
面白い!


県庁と言う固いイメージを根本から覆す、思い切りの良さに脱帽。

なんでなんだろう。

サイバーエージェント版を見た時も思ったけど、

アイドルの曲に合わせて踊ってるだけなのに、
何だか、みんないい人に見えて来る。

本当は、そりゃ人間なんだから、県庁だってどこの会社だって
好き嫌いやら出世競争やらあんな事やこんな事や
ま~人間らしいありとあらゆるしがらみが、色々あるんだろうけど

それが何だか、照れ笑いしながらも同じポーズで踊っている人たちをみると、
しがらみなんてなくて、フラットでフレンドリーな現場なのかな、
なんて思ってしまう。

実際はどうなんだろう?
一緒に踊りの練習をしているうちに、
超仲が悪かったAさんとBさんが仲良くなったりするんだろうか?
撮影後の話を聞いてみたい。

なんて、変な所に興味を持ってしまった。

というのも、これを見て思い出したのは、
日本の夏の風物詩、「盆踊り」

村の人が老いも若きも一堂に会し、一緒の踊りを踊る。
共感と協調が得意技の日本人に、これほど適した踊りはない(想像)
同じ踊りを踊るうちに、自然にお互い気持ちが通じ合って来る(想像)

これこそが、日本が古来から育んで来たチームワーク作りの形ではないか。

「うちの部はチームワークが悪くて、と悩んでいる会社の人
   ぜひ、みんなで盆踊り代わりに「恋するフォーチューンクッキー」
      踊ってみてはいかがでしょうか。」

と、無責任に提案したくなるぐらいだ。

とはいえ、この、グループで踊りを踊りながら歌う、という事自体は、決して新しいものではないはず。

結婚式の二次会に出席した、新婦友人の出し物の代表格は、
「みんなで歌を歌いながら踊る」だった。

でも、その場合の主役は、「若い女子」。

今回違うのは、知事を始めとする、「エライ人」含め、地位や立場の分け隔てなく、
「若い女子」みたいな事をしている事だ。

照れ笑いしながら、あまり上手でないダンスを、それでも一生懸命踊っているエライ人は、なんだかカワイイ。

と、ついつい思ってしまう

で、カワイイ、と言うのが、好感度を上げ ビジネスを上手く進めるものだと広く認識されるようになると

これから日本は、一億総カワイイ化したりして。

今、日本は世界に、「ゆるキャラ」や「GAL(一時期のガングロ系を指すものではない)」など、「カワイイ」という言葉に代表される、日本のポップカルチャーを売り出していて、私も微力ながら、その一翼を担っている。

資源のない国日本の生きる道は、ソフト力にかかっている、と常日頃から思っていたけれど、

世界での生き残りも、この「カワイイ」に、かかっていたりして。

本来、「かわいい」と言う言葉は、目上のものが目下のものに言う言葉。

語源由来辞典によると、

元々はかわいそう、という意味で、「小さいものや弱いものに手を差し伸べたくなる感情」と「かわいそう」という感情に近いものがあるので、愛らしい、という意味になったとある。

日本の首相が海外を訪問した時に
地元の人に「カワイイ~」って叫ばれたら
………やっぱり嫌だな。

普通の人に、分かり易い政治を、法制度をと どんどん目線を下げてきて
行き着いた 究極の形が「カワイイ」なんだろうか。

………

なんて、つれづれに思う今日この頃です。