東京23区特別区長会はこのような立場を表明しています。
国が「地方創生の推進」や「税源偏在是正」を名目に実施してきた法人住民税の国税化、地方消費税の清算基準見直し、ふるさと納税制度などの税制改正により、特別区の税収は大きく流出し、深刻な影響を受けている。令和7年度の影響額は約3,600億円、平成27年度以降の累計は約2兆3,000億円に達し、さらに固定資産税についても国が見直しの検討を示している。特別区にとって固定資産税は住民サービスを支える基礎財源であり、これ以上の流出は行政運営に支障をきたすため、特別区は23区共同で不合理な税制改正に断固反対する立場を表明した。
私は近年の税制の構造変化・税制改正について考えると、税金自体も流動化が進んでいると言えると考えています。自治体が努力して獲得した財源であっても、住民に対してその取り組みや成果が十分に伝わらなければ、財源が他地域へ流出するリスクがあります。
その意味で、民間的な視点を取り入れた広報活動は、今後ますます重要になると感じています。
特に、民生費以外の事業について、どの地域にどのように資金を活用し、どのような効果が生まれたのか——それを住民に分かりやすく示すことが必要です。行政サービスは「自動的に入ってくる税金」を前提とするのではなく、「努力によって選ばれる自治体」という発想に転換していく段階に来ているのではないでしょうか。
税金は、徴収権という大きな力を伴う、公的な権力そのものです。その使い方が適切であり、価値のある投資だと住民が納得できる透明性と説明責任を果たすことが、今後の自治体運営に不可欠だと考えています。