出典:THE BEATLES STORE

 

 

モード誌編集者歴35年の平工京子です。

 

(↓初めましての方は、こちらへ)

プロローグ

 

 

お気づきの方も

いらっしゃるかと思いますが、

今週の投稿は

インドを裏テーマに書いています。

 

今日の話題は

ビートルズのアニメーション映画

 

「イエローサブマリン」

 

(1968年)の

サイケデリックな世界。

 

このころから

ビートルズインドに傾倒して行って

 

マッシュルームカットの

可愛いい少年たちだったのが、

髪を伸ばし、

ヒゲも生やすようになって

 

私は子ども心に

なんかこの人たち変わったな〜

と思っていました。

 

グループの解散が1970年ですから、

その直前ですね。

 

60年代後半といえば、

 

ヒッピー、

ラブ&ピース、

フラワームーヴメント

 

全盛期。

 

美術様式としては

ドラッグカルチャーを背景に

サイケデリックな世界が

花開いていました。

 

この「イエローサブマリン」

アニメは

その金字塔的な作品。

 

ビートルズは、

当初、このプロジェクトには、

まったく気乗りがしていなかったよう。

 

時期を同じくして

4人はインドのヨーギーの元に

瞑想の修行に行くのですが、

 

戻ったところで、

この作品の制作途中の試写を見て

アート性の高さに気づき、

そこから急に協力体制に入った

と、伝えられています。

 

 

キャラクターをデザインしたのは

ハインツエーテルマンという

ドイツ人のイラストレーター。

 

こちらはその原画です。

 

出典:ANIMATION TREASURES

 

この人が、

と特定するつもりはありませんが、

 

このアニメのサイケデリックな世界は

LSDなどのドラッグ使用抜きには

実現しなかっただろうと

想像されます。

 

まあ、ドラッグによるトリップ

という経験自体は

楽しかったのだと思いますけど。

 

才能ある人たちが

身を挺して

とでも言ったらいいのでしょうか。

 

「イエローサブマリン」では、

彼らが作り上げた

サイケデリックなファンタジーの世界を

堪能することができます。

 

 

 

 

アメリカ西海岸、

もっと絞ると、

サンフランシスコから始まったとされる

このサイケデリックのムーブメント。

 

 

ビジュアルだけではなく、

音楽にもあらわれていて

 

わかりやすいところでいうと、

ビートルズ

 

「LUCY IN THE SKY WITH DIAMOND」

 

がドラッグ体験から生まれた曲で

曲名の頭文字をつなげていくと

LSDになる、

というのは有名すぎるほど、

有名な話。

 

 

で、話はインドに戻ります。

 

60年代に

ヨーロッパやアメリカから

ヒッピーたちはインドを目指しました。

 

私は、さすがにそのころは

子どもだったので

そのムーヴメントを

リアルタイムで体験したわけでは

ないのですが。

 

インドに行ってみて思ったのは

この国の民族的な

色彩感覚がそもそも

サイケデリックカラーなわけです。

 

それと、

アール・ヌーヴォー

源泉と言われる

アンベール城の装飾に似たモチーフが

じつは街中、いたるところにある。

 

(↓その件についてはこちらを)

ミュシャと、アール・ヌーヴォーの源泉

 

 

これをドラッグでトリップしながら

見たら、きっと

「イエローサブマリン」みたいな

サイケデリックな世界に

なるんだろうなと。

 

じっさいに体験したわけではないので、

あくまでも想像ですが。

 

 

インド旅行以来、

私の中では、

 

インド、

アール・ヌーヴォー、

サイケデリック、

 

が、なんとなくつながって見えている、

というお話でした。

 

 

 

[追記]

 

折しも、

ステラ・マッカートニー

「イエローサブマリン」

インスパイアされたコレクションを

この7月から発売中でした。

高いけど、可愛いです。

 

(↓くわしくはこちらを)

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