キャラクター小説という文類のようです
1巻が読み終わったところです
この「皇帝の薬膳妃」は、「薬屋のひとりごと」を読んだせいか、ずっとおすすめされていました
「ハリー・ポッター」のように1巻、2巻…となっているわけではなく、サブタイトルが付いているので順番が分かりにくいです
確認の上、↓に記します
1巻 紅き棗と再会の約束
2巻 朱雀の宮と竜胆の契り
3巻 紅菊の秘密と新たな誓い
4巻 青龍の姫と蝋梅の呪い
5巻 赤椿と蒼き地の波瀾
6巻 緑の高原と運命の導き
尾道理子著(角川文庫)
4巻まではkindle unlimitedの範囲内なので、契約されている方は追加料金なしで読むことができます
伍尭國(ごぎょうこく)の北の都、玄武に暮らす少女・董胡(とうこ)は、幼い頃に会った謎の麗人「レイシ」の専属薬膳師になる夢を抱き、男子と偽って医術を学んでいた。
しかし突然呼ばれた領主邸で、自身が行方知れずだった領主の娘であると告げられ、姫として皇帝への輿入れを命じられる。
なすすべなく王宮へ入った董胡は、皇帝に嫌われようと振る舞うが、医官に変装してこしらえた薬膳饅頭が皇帝のお気に入りとなり――。
妃と医官!? 一人二役ファンタジー!(公式HPより)
舞台である伍尭國(ごぎょうこく)は五行思想の国です
中央に皇帝の治める麒麟
北に玄武、南に朱雀、東に青龍、西に白虎
それぞれ得意な分野があり、玄武は医術、朱雀は芸術、青龍は武術、白虎は商術で発展した街になっています
また、皇帝は天術を操ると言われ、先を見通せる先見の明があると言われています
ただし、近年の皇帝には先見の明はなく、仕組まれたものとなっています
日本でも古く中国より五行思想が入り、四方を守る霊獣として門の名前に付けられるなどしていますので、ご存じの方も多いと思いますが
知らない方のために…
麒麟は、動物のキリンではありません
キリンビールが冠する麒麟ですね
伝説の生き物です
玄武は亀、朱雀は鳳凰
青龍と白虎はそのままですね、龍と虎
それぞれを治める領主の名前もこの生き物から取られています
前置きが長くなりましたが、董胡の置かれた状況と周りの物の描写、この辺を含むバックボーンの把握で結構時間を取られます
レビューで「最初の方はつまらない」と書かれていた方がいましたが、このあたりが原因かと思われます
「ようやく面白くなってきたなぁ」と思ったころには、全体の80%を超えていました
主人公・董胡(とうこ)は玄武の姫・鼓濤(ことう)として新皇帝の后となります
ある日鼓濤が召し上げる薬膳医師として董胡を登録したことで、女と男一人二役のできあがり
鼓濤になるのと引き換えに、董胡には玄武公が医師の免状と印をくれたので、問題ありません
こうして、玄武の后付きの医師・董胡として薬庫に顔を出したところ…
「レイシ」の配下に会い、レイシも王宮にいることが分かります
一方、レイシの方はというと、実は新皇帝その人
皇帝・黎司(れいし)の方も董胡を探していたのですが、「行方不明」と…
配下が会ったことで王宮にいたことが分かりホッとします
董胡の薬膳饅頭が食べたいので、玄武后の元に通うようになる皇帝
ある日鼓濤(董胡)はチラッと見た帝の顔がレイシそっくりであることが分かります
董胡であることを告げるかどうか迷いますが、最終的に「絶対に言ってはならない」と固く決意したところで1巻は終わりとなります
結局お互いの正体はバレることがないまま終わるという…
非常に続きが気になる終わり方です