「指が月を指すとき、愚か者は指を見る」
という言葉があります。
道理を教えても、
文字や言葉のはしばしにこだわり
その本質を理解しようとしない例えです。
先日のマネーセミナーで
参加者に
「年金だけで暮らせるはずと思っていた人？」
と聞きましたが、誰も手をあげません。
「年金だけでは、暮らせないと思っていた人？」
みんなの手があがります。
そうなのです。
みんな年金だけでは暮らせないのは
以前からよくご存じなのです。
「老後までにいくら貯めればいいですか？」
は雑誌のテッパンテーマですし
マネーセミナーでも
絶対に聞かれる話なので
必ず本編の最初に入れています。
大ベストセラー
さおだけ屋はなぜつぶれないのか？
の山田真哉先生も
ご著書で、老後資金は4000万円必要と
おっしゃってますし
我が家は夫婦で、自営業ですから
ZIP-FMの
スマイルインフォメーションという番組でも
「老後、厚生年金の友達と遊びたかったら
年金に5万～10万円くらい差ががるから
自分で貯めてね～～～」
と何年も前から
セリフのように言っていました。
ですから、急に年金の運用が悪くなったとか
失敗したとか
そういう話で年金だけでは暮らせないという
ことではないのです。
整理しましょう。
国民年金の平均受給額はおよそ
5万円です。
夫婦で国民年金なら
10万円ですから
生活費を26万円だとすると
ひと月16万円足らないことになってしまいます。
30年なら、
5760万円！でも、ここからが大事です。
老後は退職もなく
お店で働く
農家で働く
フリーランスで働く人が多いのも
国民年金加入者の特徴です。
不足分を働いて補ったり
支出が２６万円もかからない夫婦も
あるでしょう。
大事なのは、自分はどんな暮らしがしたいか
そのためにどうするか？
です。
お金は急に増えません。
増えるのに時間がかかります。
だから少しでも早くから
自分の将来には
お金が必要だと思ったら
貯める・ふやすことです。
「明るい老後を過ごすために
今考えようお金のこと！」と
月を指さしたのに
2000万円なの？
3000万円なの？
はっきりして
と言われても
人によって違うのは
当たり前です。
2000万円も足りないなんて！
と指だけ見ていると
大事なことを見失います。