à la recherche de l'amour


 ~愛を探すひと~


先日、連載が終わりましたが、


pixivでアップした番外編 その①をこちらにも、アップ致します💖

R-18ですが、ある意味、コメディにもなっています。

楽しそうな2人を、


楽しんでくださいませ💖


savonの作り方は、私の作り方です😌💓


それではどうぞ〰️✨💖










à la recherche de l'amour


 ~愛を探すひと~番外編① 









 私は、


ローズ ・シャロン・グランディエ 



 今年で もうすぐ6歳になります。 


 ママンは、世界的有名な、スーパーモデル 

オスカル・フランソワ・グランディエ 


 パパは、savon職人の世界一の称号を何度ももらった(と、ママンから聞きました) 

アンドレ・グランディエ 


 兄は私と同じ、モデルと役者のリュネ・フランソワ・グランディエ 





 このお話は、リュネお兄ちゃんが産まれる前くらいのお話よ。 




 ママンから、パパの大好きな所を、おとぎ話のように何度も聞かされた、



💖甘いお話💖




♡~♡~♡~♡~♡~♡~♡~♡~♡~♡






 恋人同士になった世界的スーパーモデル オスカルと、パリの蚤の市でハンドメイドの無添加savonを販売している、savon職人のアンドレ。



 一緒に暮らすようになり週末の蚤の市にアンドレが出店で出かける時、

 オスカルも、モデルの仕事が入っていなければ、変装して出店車のキャンピングカーの中から、蚤の市の楽しそうな雰囲気を楽しんだり、


 時々は、オスカルもこっそり蚤の市の売り場会場に行き、大好きなアンティークの可愛いアクセサリーや、エスニックな雑貨を買ったりしてコレクションをしていた。



 変装しているので、時にはアンドレのお店の手伝いもする。



 注文されていた、savonをお客様に渡したり、受け渡し順番をお待ち頂いているお客様のテーブルに、アンドレ特製のハーブティーをお出ししたり。 



 モデルの仕事の時は、全てにおいて 

 上げ膳据え膳の扱いを受けていたオスカルにとって、

 サービスを提供する、と言う作業は、


初体験であり、とても楽しくて 


蚤の市行く楽しみの1つでもあった。 



 もちろん。

 アンドレが丹精込めて作る、様々なsavonも 

もう、手放せない位に大好きになった。 


 彼の、人となりが1つ1つのsavonに込められていて、お客様の細かなニーズにも対応している、素晴らしいsavon。 



 先日、アンドレが新たに作った 

savon de Oscar と、savon de andore 


と言う2種類の、白とピンクの薔薇型のsavonも、(店頭では rose de savon と名付けているが ) 








新規客からも、顧客からも大人気で雑誌に掲載された程だった。



 「…で?…まずどうすればいい?」 



 今日は、アンドレからsavonの作り方を教えてもらう日。 



製造や、発送が落ち着いたとある日。


 初めてアンドレの工房に入れさせて貰えて、ウキウキしているオスカル。

 目の前には、見たことがない道具や、材料が並んでいた。 


そして、室内の香りがとても良い。 


どこかのガーデンにいるような気にもなる位だ。 





 「そうだなー…。まずエプロンを着てみようか」 

と、工房名が刺繍されたグリーンのエプロンをオスカルに渡した。


 これも彼女にとっては初めてのエプロンなので、もたもたしていると 


「ああ、エプロンの紐はこう……、オスカル、ウエスト細いから後ろ結びじゃなくて、一度回してから前で結ぶよ?」 


「ああ、頼む」 

「ウエスト、細いな…」 

「まあ、モデルだからな。鍛えてる」 

「知ってる」 

思わず触れてしまい、(いつもは素肌のウエストに触れているが…) 


あまりの細さにアンドレはドキドキする。 


「なにを触ってる?」


 「あ、ごめん!」 


「アンドレ、それは後で…」 

 オスカルが腰に回された彼の手に触れた。



 「で?どうやって作るんだ?物を作るのは生まれて初めてだから、ワクワクする」 


朝から何度、そのオスカルの台詞を聞いただろう。 


アンドレも嬉しくなる。 


 「じゃあ、まずsavonの基礎になる材料を計るよ。このボウルに計ったら入れて。2個分の量があるから」 

言われたオスカルは、それを計る。


 「じゃあ、次はプロバンスの百花蜂蜜とオリーブオイルをこのレシピ通りに入れてね」 

アンドレは、高そうな蜂蜜とオリーブオイルの瓶を出してきた。 


「これ……。料理に使うのより高いんじゃないのか?」 


「あれ?わかった? savonはね、肌に使うから最高級クラスのものを入れるんだ。無添加のね 」 


「ああ、だからか!洗った後も突っ張らないのは!」 


「そう。あ、これは少し多めにね。混ぜたあとは…花から抽出した赤い色素のオイルを、片方だけ少し入れて、ピンク色にするんだ。そして…例の俺とお前をイメージしたフラワーオイルを入れるんだけど、ボウルがもう1ついるな。香りが違うから」 


アンドレは、手際よく、蜂蜜の甘い香りが漂う丸めたsavonの材料を2つに小分けした。 



 香りが違うフラワーオイルを各々に入れる。 

オスカルには、オスカルが普段愛用しているフラワーオイルを。 


アンドレのボウルって中のsavonになる手前のものには、アンドレが普段愛用しているフラワーオイルを。 



 そして、ビニール手袋をはめて、パスタ麺を作るように捏ねていく。 




 「オスカル、もうちょっと力を入れて。中の空気を抜くんだよ」 


「え〰️!これ以上力を出せと言うのか?結構、キツイぞ!」 


「でも、ほら。savonから香りが上がってきただろう?混ざっていくと、手のぬくもりでどんどん香りが立つんだよ」


 「ああ!ホントだ!いい香りだ!」

 オスカルはしばらく捏ねていたが、既に手が疲れていた。 


普段、手の作業なんてしたことがないからだ。


 「疲れただろ…ごめんな。じゃあ、それを薔薇型に押し込んでみて」


 「こう、か?」 

シリコンの型に捏ねたsavonを押し込む。 

 1時間待ってと言われたから、2人でティータイムを楽しんだ。



 「1時間たったから、型から抜けるよ」 


アンドレが、白とピンクのツヤツヤした薔薇型savonを指差した。 


「アンドレ、私が型抜きをしていいか?」 

「どうぞ」


 恐る恐る、シリコンの型からsavonを抜いてゆくと、オイルのお陰なのか、スルンと型から抜けた。


 「おっと…フラワーオイルをたっぷり入れてるから、気をつけて。…よし出来た」


 工房の部屋中に、2つの香りが広がる。


 その混ざりあった香りは、


まるで、オスカルとアンドレがベッドで愛し合う時の香り、 


 そのものだった。 


 「いい香り…」 

アンドレの香りのsavonを手のひらに、オスカルは出来立ての香りを楽しむ。


 「このまま…これを持って、お風呂に入りたい…」 


ふと呟いたら 


「お湯はもう張ってあるよ、入るか?オスカル」 

 用意周到、である。 


 「入りたい…」 

気恥ずかしそうにオスカルの声が小さい。


 アンドレは、よし、とニコニコしながら、薔薇savonを持ったオスカルを抱き上げた。


 「このまま、バスタブに直行だ!」


 「え?…ええ!?」 




 バスルームに入ると、広く縁取られた窓はカーテンで閉ざされ、暗くなったそこに、幾つものキャンドルが置かれていた。


 柔らかなオレンジ色の炎。



 仄かなキャンドルの明かり達が、バスルームを別世界に彩る。


 アンドレは無言のまま彼女を降ろすと、身につけていた全てをゆっくりと脱がしていく。


 露になる白い陶器の様なオスカルの肌に、唇を寄せ、抱き寄せた。 




「アンドレ…待って」 

「待てない」 

「じゃあ、お前も脱いで」 

「うん…」 


 アンドレがエプロン、Tシャツ、ジーンズと脱いでいる間も、オスカルは彼のたくましい身体から離れない。 



「オスカル、脱げないよ。それじゃあ」


 「手伝う」


 2人はクスクス笑いながら、裸になった互いをきつく抱きしめた。 



「アンドレ…savonの良い香りがする…」 


「お前も香るよ。混ざりあった俺たちの香りが」 


「うん……。愛してる…アンドレ…」


 「俺もだよ、オスカル…愛してるよ…」



 湯船に2人、向き合って浸かり、オスカルの細く白い腕がキャンドルのオレンジ色に染まり、アンドレの首もとに絡み付く。 



 湯船で何度もキスをしていると、湯が跳ねて滴となり、バスタブから飛び散っていく。 


 それを構わず、2人は乳白色の湯の中で、口づけを繰り返し、


次第に濡れる互いの髪を撫でまわし、 


 興奮していく自分達を抑えきれない。 



 薔薇のsavonが、バスタブの縁に引っかけてあるステンレス皿に置かれていた。 



 アンドレは彼女の上半身を湯船から上げると、savonを泡立てて、首から次第に鎖骨、

形よい、ツンとピンクになっていた丸い胸へと泡を乗せて行く。 


まるでピアノを引くように、アンドレの繊細な指が、オスカルの肌を揉みしだき、甘い声を上げさせる。 





 「あ……あ…ん…。アンドレ…そこ…」 


 「気持ちいいか?じゃあ立ってくれる?」


 言われるままにバスタブから立ち上がると、彼はオスカルの一番感じる足の付け根の金色の茂みに泡をのせ、その回りスレンダーな腰、お腹、キュートなお尻にたっぷりと泡をつけ、くまなく洗う。 


「どう?いい香りだ」 


「アンドレ…」


 「なに?」


 「足りない」 


「どこが?足りない?」 


 オスカルは、泡で滑るアンドレの手を掴み、自分の茂みへと誘う。



 「……わかった…」 

 アンドレが、ぬるりとした指をその茂みの中に潜む彼女の奥へと入れてゆく。 


 「……あ…!」 

オスカルは腰の力が抜けそうになり、アンドレの黒髪を両手で支えた。 

 彼女の中は温かい。 

いや、熱い位だ。 


その熱にアンドレ自身も、熱量を持ち始め 

彼は性急に指を抜き差しすると、

彼女は淫らで美しい声を上げ、果てた。 


 それを見届け、アンドレは立ち上がる。 



 息を弾ませ、その様子を見ていたオスカルの眼に、彼自身が反り立つ。 


 オスカルはそれに口づけると、手を添え、誘った。 



 「…いいか…?」

 頷くオスカル。


 期待と興奮で、全身が震えた。 




 「あ」

 泡のお陰で、するりと忍び込む彼の大きさに、気が狂いそうな程、歓喜の鳥肌が止まらない。



 律動を繰り返され、2人は淫らな声を止められない。 



 「あ……ッ!…んふ……んんッ……あ、いいッ……」


 「俺も……オスカル……」 



「アンドレ……ア……アンドレ……あん……ッ…」


 が、その時。 




 揺さぶり過ぎて、2人は大きなバスタブで滑り落ちた。 




「わっ!」 


 湯船はすっかり泡の船。


 2人は、呆然とし、暫し見つめあった。


 何度目だろう。


このオチは…!!




 泡まみれになりながら、クスクス笑い次第に大笑いになる。 



 「もう私達、泡まみれだな」


 「何度目?」 


「知るか」 

オスカルは彼の愛しい泡まみれの黒髪を、ぐしゃぐしゃと撫でた。 


 「洗おう、オスカル」 


「私が洗ってやる。続きはベッドで…」 


笑いが止まらず、互いに交互でシャワーを使った。 


 「でも…良い香りを堪能出来た。ありがとう、アンドレ」 


「こちらこそ。さあ、ツルツルになったお前の肌を、ベッドで味わおう」 


そういうアンドレの鼻をオスカルは摘まんだ。「じっくり私を味わえ。愛しいアンドレ」 





 バスタオルに包まれたオスカルを大事そうに抱き上げ、


裸のアンドレは、寝室へと向かって行った。 





 ~♡~♡~♡~♡~♡~♡~♡~♡~♡








 「ママン、ホント、パパが好きね。大好きなのね〰️」



 「そうだよ。ちょっとおっちょこちょいの、パパが大好きだよ」 


 「ママンも、けっこう、おっちょこちょいだよ?」


 「そう?よくバスタブで泡まみれになった事が?」 


 「ううん。ママンが料理作るとキッチンの後片付けが大変だってパパが言ってた」 


 「なに〰️!アンドレが、そんな事を言ったのか!?」


 「そうよ。とっても嬉しそうに私に話したわ。パパとママンがずっと仲良しなのは、両方がおっちょこちょいだからよ。お互い、可愛く見えるのよ」 




 子供の言葉は、率直で鋭い。


 オスカルは、子供達に正しい(?)性教育の一環として、アンドレとの馴れ初めや、子供はどうやって作るのか、

生まれるのかを子供達が小学生になってから話を始めていた。 



ただ、長男リュネは、恥ずかしいのか、この話の時間になるとdudu(フランスの子供に与えるぬいぐるみ)を持って、部屋に逃げる。



 ローズは、おませさんだから、ママンのオスカルの話をちゃんと聞いて、自分の意見を述べる。 



どんな話でも、包み隠さないオスカルの性格に、ローズはちゃんと受け答える。 



 どちらが、どちらに似たのかはわからないが、ローズは、オスカルの娘と言うより、友人のような関係なのかも知れない。 




 そうこうしてるうちに、


パパ アンドレが、材料の仕入れから帰ってきた。 




 「ただいま!…ローズ、宿題終わった?」 


「お帰りなさい、パパ。ちゃんと済んでるよ」


 「おかえり、アンドレ」 

オスカルは立ち上がると、アンドレにキスをした。 


 すかさず 

「パパ、お風呂に入る時は、滑らないようにね。ママンが怪我をしたらいけないから」


 「………は?」 

アンドレは、キョトンとした。



 「ああ、昔の話。ローズが聞きたいと言うから」 


 「ママンから、パパの素敵な所を聞いてたの。将来、私が素敵なボーイフレンドを見定める為のリサーチね」 


「ローズはどんな人がいいんだ?」 


オスカルは、膝にローズを座らせて聞いてみた。すかさず、アンドレに指をさし 


 「パパのような人!…パパでもいい!…ううん、パパがいい!」 


 「はあ?アンドレは私のものだ。娘にはやらん」 


 「おいおい、オスカル。ローズは俺みたいな人がいいって言っているんだよ?」 


 ローズは、オスカルの膝から降りるとアンドレに抱きついた。 

「ちがうの!パパがいい!」 


「ローズ!アンドレは、私のだからな!」


 また。 

 ムキなるオスカルと、

更にムキになるローズの、 



アンドレの取り合い口喧嘩は 




 この先、ハイスクールに入学するまで 




 終わらなかった… 









 à la recherche de l'amour 



~愛を探すひと~番外編①fin~ 






 merci♡