à la recherche de l'amour ~愛を探すひと~⑯







原作無視の、現代版オスカル、アンドレたちの物語その⑯話です。



すみません!書いてたつもりが、アンドレのsavonの店名を全く書いてない事に気がつきました!

アンドレの店名は
ブーケ ド サボン
bouquet de savon です。



で。
2人はパワースポットのセドナから帰り、パリに戻りました。
愛を確かめ合った2人。
が、撮影で向かったロサンゼルスで事件が起こり…。

離ればなれになった2人の、長い時間…。

そして、ロンドンでの撮影から帰ったオスカルを、抱きしめるsavon職人のアンドレ店長。


この先、2人はどうなるのか?

今回は……。






今回の小説は、R-18ではありません。
軽く書いてるだけです(笑)

2人の自然体のまま、心のままの動きを、自然体で書きたいと思います。

映画を見るように、読んでくださいませ。

あ、そうそう。

昨日なに食べた?
みたいな雰囲気が好きなので、そんな感じでしょうか。

●SABON職人のアンドレが、オスカルの為にとこだわって作った、
savon de Oscar   savon de andore
 と言う石鹸を小説内で作ります。オスカルと共にラブラブで制作したsavon。






このイメージを現実で体験して頂きたいと思い、
数量限定で、(X)Twitterの方で販売中です。
Twitterでは告知済みです。
もし宜しければご一読下さいませ。
相互フォローでないと販売できません(._.)pixiv、アメブロを見たよ〰️!と一言お知らせ下さいませ♡●





えーと。
今年、2023年1月から○○年以上ぶりに絵の復帰をした時に、前々から描きたかった

オスカルがスーパーモデルだったら…
あちこちの女性誌の表紙を飾り、ヨーロッパだけでなく、世界中にファンがいるようなスーパーモデルだったら…と、描きためたオスカルの絵をモチーフに、春前から少しずつ構想をしていました。

小説を書く事は、2023年4月から再開しています。

詳しくは、プロフをご一読くださいませ

そして
アンドレの職業は…

実は、私の個人事業の内容です(笑)
一番今、私が詳しく知っている職業であり、大好きな作業、夢のある事業だと確信しているから。
アンドレに、この仕事をやってもらおうと思いました。
なので、アンドレが仕事の説明をしているセリフは、私が言っている事と全く同じです(笑)

私も、石鹸のオリンピックと呼ばれる
ソーパーズ カップで、2度優勝しています。
ただ、コロナ禍になってから出店を控えて、tweetでオーダーを受けています。

ああでも。
石鹸の他に、ハンドメイドアクセサリーを作ったり、客寄せの為に(めちゃ当たる事で有名なんです)占い師もしているトコは小説のアンドレとは違うかな(笑)

そして

少し長編にしたいなと思います。

今の私だから、書ける所まで
気長に書いてみようと思います。

そして!

いいね。や、
ひっそり読んで頂き、本当にありがとうございます!
尻尾振って喜びます♥️





この小説はpixivにて、2023年6月11日に掲載したものを、修正、改正して再編成して、こちらにアップしております♡

では、どうぞ〰️✨





~✨~✨~✨~✨~✨~✨~✨~✨~✨









オスカルの点滴治療が10日間で終わり、

あとはラソンヌクリニックで、週に一回、メンタルヘルス治療をするだけになった頃。


今日は、8月26日。

オスカルは、一階のクリニックを出た後、変装した姿のまま、通り向かいのケーキ屋に入り、
オーダーしていたBirthdaycakeを買い、アパルトマンに戻ると、4階の自分の部屋に向かう。

あのホテルで買った、職人が制作した真鍮の
porte-savon(石鹸皿)10個が入った重い袋をまず5階のアンドレの部屋の片隅に置き、
アンドレが工房でSABONを作っている気配を確認した後
4階からBirthdaycakeと、冷えたボルドーワインを持って上がった。

もうすぐ、例のプロヴァンスの田舎料理レストランからも、料理が届く。

アンドレが工房にいる間に、テーブルをコーディネートし、朝買った薔薇を数ヶ所に飾り、
アンドレが使っていいよ、と言ってくれたハンドメイド作家作品の色とりどりの美しいマーブルの蝋燭に火を灯し、
主役が工房から出てくるのを待った。



料理も6時には到着。



あ、私がまだ着替えてない…

オスカルは慌てて4階の自室に降り、ウィッグを取ると、以前、某マダムのデザイナーのランウェイで着た、私をイメージに作られたエスニック風の可愛いワンピースを着て、再び5階に上がると、


アンドレが工房から出てきた。


「わあ!どうしたの?これ!…今日、なにかあった?」
手を拭きながら、テーブルの上の色んな料理と、ワイン、お洒落にしつらえた蝋燭の灯りに驚いていた。
「お前……自分の誕生日を忘れたのか?」

「……え…?俺…?」

「今日は何日だ?」

「……あ、そうか。26日だ。作業してたらすっかり忘れてるよ」

「アンドレ、着替えたら座って」

「ああ、ちょっと待っててね」

アンドレが寝室に入った時、
オスカルの携帯が鳴り、何やら話しを始めた。

アラビア語だ。

着替えて出てきたアンドレは、アラビア語で電話口で話しているオスカルを、ポカンと眺めていた。

一体何を話してるのか、さっぱりわからない。
てか、あいつアラビア語も話せるんだ。
あ、そうか。
確か、パトロンでアラブの石油王から、ブラックカードをプレゼントされ、服とか色々買ってたよな…。

背中を向けているオスカルを見ながら
アンドレは、テーブルに着いた。

オスカルのアラビア語が終わり、携帯を切ると、こちらに振り返る。

「お疲れ様。アンドレ」

「お疲れ。俺の誕生日を祝ってくれてありがとう。てか、知ってたんだ」

「思い出したんだ。フェンシングの試合の合間の雑談かなんかで、お互いの誕生日を言ってた記憶が」

「よくそんな記憶があったな」

「ん……まあ、当時からお前しか話しかけてくれなかったから、ずっと気になってたんだ。アンドレの事」

「そうか…照れるな。ありがとう。嬉しいよ」

「アンドレ、ワイン開けて。乾杯しよう」

「了解」


2人のささやかながらも、いつもより豪勢な
Birthdaypartyが始まった。

ワイングラスを合わせて乾杯し、アンドレのふるさと、プロヴァンスの田舎料理、数種類を小分けして、お喋りが始まった。





「アンドレ。あの袋、取ってきて」

「ん?ああ、あれ?……な、なんか重いな」

「開けてみて」

楽しそうにオスカルが彼の背中に抱きつく。


「あ…。これ、porte-savon(石鹸皿)?え!?10個も!?」

「そう。バスルームに使い込んだ陶器のporte-savonが10個あっただろう?その上にお前が試作で作ったSABONが1個1個入れてあるのを見て、真鍮のをプレゼントしたくてな…」



「そうだったのか。もうあれ、年期もので、少し欠けたりしてたから、蚤の市でいいのがあったら買おうと思ってたんだ。オスカル…」

彼の後ろから腕を絡ませ、抱きついているオスカルの方に顔を向けた。
「…ありが…」
その先は、オスカルが唇で吸い取った。




「アンドレ。お誕生日おめでとう。33歳?」

「ああ。30過ぎたらあっという間だな」

「でも、男は30過ぎてからが良いらしいぞ?」

「何が良いの?」

「私から言わせるな、バカ」
オスカルは、黒髪をくしゃくしゃにしながら、アンドレの顎を揚げさせ、もう一度
深く口づけを交わす。


ワインの味が互いからする唇。

アンドレは、プレゼントをテーブルに置き
背中にいるオスカルの腰に手を回し、膝の上にすわらせた。
オスカルは両腕を彼の首に絡ませる。

「オスカル、体調はもういいのか?」
その問いに、コクンと頷く。

「もう暫くはクリニックに通うが」

「そうか。良かった。なんか一年の休養なんて長すぎたかもな」

「私は19歳でスカウトされてから、ほとんど休みすらなかったんだぞ?あのエージェント、私が売れたからって、この歳までずっと働かせて…それはそれは、エージェントが儲かってる筈だな」

「そうか…大変だったな。じゃあ、有意義な一年の休養期間にしような」

「その事なんだが…」
アンドレの膝の上で、オスカルは真顔になった。

「さっき、パトロンの石油王から電話がきて、いまエージェントが借りている私のアパルトマン四つ、部屋だけでなくアパルトマンそのもの1棟全てを合計4棟、買われたそうだ。私は4棟全部、あそこのオーナーになる」
アンドレは呆気に取られた。

「なんで、そうなる訳?」

「私の一年休養中の収入源にしろ、と言われた。あと…」

「ま、まだあるのか?」




「重くて大変だったらしいぞ」

「何が?」
オスカルはクスクス笑いながら続ける。
「銀行の職員とガードマンが来てな、石油王からだと、金塊200キロを4階まで担ぎ上げてきた」

「に、200キロぉ!?」

「これも、休養中の資金にしろ、だと。よくもまあ、貢がれたものだ。あちらの金銭感覚はわからん」

アンドレも
石油王とやらの、金銭感覚がわからない。
数字を言われても、最近のアンドレは、すっかりマヒしていた。
「あのさ、オスカル」

「なに?」

「その石油王とは……その…関係は…」

「あるわけないだろう?あの方は私がデビューした時からのファンで、ただのパトロンだ。奥方だって10人いるんだぞ?」

ああ、良かった…。

しかし、ものすごいパトロンも、世の中にはいるもんだ。とアンドレは口を開けたままだった。

「ビックリさせたか?すまなかった。ほら、ワイン飲んで」
オスカルは、グラスのワインを口に含み
アンドレの唇に重ね、液体を流しこんだ。

こういう飲ませ方を教えてくれたのは、オスカルだ。
自分は、本当にこういう事に疎かった一般人だよな、と口元が笑う。

「何がおかしい?」
鋭くその口元を見つけられ、問われる。

「オスカルは、本当に可愛い人だなって」

「嘘つけ」

「じゃあ、お前は?俺の事、どう思う?」

「……可愛い……」

「あはは!同じじゃないか」



楽しい、笑いのたえない
アンドレのBirthdaypartyは、深夜までつづいた。









翌朝。
ベッドの中で、昨夜の互いを求め会う優しくも、激しい行為に、2人は軽い怠さの中で目覚めた。


おはようのキスの後、アンドレは朝食の準備でベッドから出て行く。

オスカルは、サイドテーブルの携帯を持ち、着信メールを見た。




アラン・ド・ソワソン
ワールド芸術祭 写真部門 最高金賞 二度目の受賞

したぜ。

と、あの写真と共に来ていた。



(あの芸術祭は、優勝賞金もあまり多くないしな…そうだ。私からのお礼で金塊4つか5つほどプレゼントしようか)

そして、アンドレにも伝えよう。


受賞の話と、


あの計画を…。






オスカルは、アンドレが朝食を持って来るのを楽しそうに待っていた。







⑰に続く