à la recherche de l'amour ~愛を探すひと~⑬
原作無視の、現代版オスカル、アンドレたちの物語その⑬話です。
すみません!書いてたつもりが、アンドレのsavonの店名を全く書いてない事に気がつきました!
アンドレの店名は
ブーケ ド サボン
bouquet de savon です。
で。
2人はパワースポットのセドナから帰り、パリに戻りました。
愛を確かめ合った2人。
この先、2人はどうなるのかな?
今回は……。まあ、読んでくださいませ!
今回の小説は、R-18ではありません。
2人の自然体のまま、心のままの動きを、自然体で書きたいと思います。
映画を見るように、読んでくださいませ。
あ、そうそう。
昨日なに食べた?
みたいな雰囲気が好きなので、そんな感じでしょうか。
前回、ピンチョスとピルピルと言うスペイン料理の名前がでます。
めちゃくちゃ美味しいんです!
詳しくはWikipediaでお調べください。
お腹が空きますよ〰️✨
えーと。
今年、2023年1月から○○年以上ぶりに絵の復帰をした時に、前々から描きたかった
オスカルがスーパーモデルだったら…
あちこちの女性誌の表紙を飾り、ヨーロッパだけでなく、世界中にファンがいるようなスーパーモデルだったら…と、描きためたオスカルの絵をモチーフに、春前から少しずつ構想をしていました。
小説を書く事は、2023年4月から再開しています。
詳しくは、プロフをご一読くださいませ
そして
アンドレの職業は…
実は、私の個人事業の内容です(笑)
一番今、私が詳しく知っている職業であり、大好きな作業、夢のある事業だと確信しているから。
アンドレに、この仕事をやってもらおうと思いました。
なので、アンドレが仕事の説明をしているセリフは、私が言っている事と全く同じです(笑)
私も、石鹸のオリンピックと呼ばれる
ソーパーズ カップで、2度優勝しています。
ただ、コロナ禍になってから出店を控えて、tweetでオーダーを受けています。
ああでも。
石鹸の他に、ハンドメイドアクセサリーを作ったり、客寄せの為に(めちゃ当たる事で有名なんです)占い師もしているトコは小説のアンドレとは違うかな(笑)
そして
少し長編にしたいなと思います。
今の私だから、書ける所まで
気長に書いてみようと思います。
そして!
いいね。や、
嬉しい、楽しいコメント頂き、本当にありがとうございます!
尻尾振って喜びます♥️
↑
この小説はpixivにて6月2日に掲載しています。
それを、修正、加筆し、
アメブロで連載を始めました。
アメブロは、途中に挿し絵やイメージ写真を入れられるので、楽しいですね🌹♥️
では!どうぞ〰️✨
~✨~✨~✨~✨~✨~✨~✨~✨~✨
8月1日
朝早く、2人は起きて朝食を一緒に笑いながら作り、食べ終わると
オスカルは、スーツケースを持って玄関に立った。
「オスカル、気をつけて」
「ああ。ありがとう」
そう言うと、どちらからともなく抱きしめ合い
深く口づけを交わした。
「一週間後に帰ってくる」
顔をアンドレの胸に寄せ、囁く。
「うん。あ、ほら、急がないと。下でタクシー待たせてるんだろう?」
「……ん…。じゃあ、いってきます」
再びキスをすると、オスカルはサングラスを付け、ドアを開けた。
朝8時発のロサンゼルス行き飛行機に乗り、雑誌の撮影をする為の旅。
少しさみしいな、とアンドレはひとりごちた。
「週末の蚤の市は、久しぶりに俺一人…か…」
時間が有る時は、オスカルは変装しながら、キャンピングカーの中で蚤の市の雰囲気を楽しんでいた。
場の雰囲気が、セドナの解放感に似ていたからかも知れない。と、彼女は教えてくれた。
喜んで変装している彼女が、とても可愛らしく、また美しかった。
「さてと。今日も作りますか」
アンドレは、工房で使うエプロンを着けて、仕事を始めた。
こういう時は、クラッシックを聴いたり、80~90年代のロックを聴いたりして、作業に取りかかる。
工房は、新たにオスカル用に開発しようと仕入れた最高級のフラワーオイルの香りでいっぱいだ。
注文のsabonを作りつつ、彼女をイメージしたsabonの調合を頭の中で色々考えてみる。
それだけで、アンドレは幸せだった。
色々考えた試作をオスカルに試してもらって、また少しずつ改良を重ねようと考えていた。
気がつけば。
いつの間にか午後5時に前になっていた。
「また夢中になりすぎて、昼飯食べるの忘れた」
いつも、アンドレは集中し過ぎて、仕事に入ると食事を忘れる。
このsabon作りを教えてもらった、師匠の日本のsabon職人と同じだな、と一人笑う。
「さて。何か食べるか……」
アンドレは、キッチンのケトルに火をかけ、
何気なくテレビを付けた。
「緊急ニュースです。今日午後1時前。ロサンゼルスの空港で、銃の乱射と爆破事件が発生し、死者は50人以上となっています。犯人はその場で射殺されましたが、空港内が血の海となり、内部の詳細は未だ詳しくわかっていません。分かり次第、新たな情報をお知らせ致します」
ロサンゼルスの空港…
午後1時…
オスカルがロサンゼルスに着いた時間帯だ…
え…嘘だろ…
ガシャン!!
アンドレはティーカップを落とした。
オスカル……!!
オスカル!!無事なのか!?
慌ててアンドレは、携帯を持ち、オスカルに電話をした。
が、電源が入ってないのか、コールもしない。
何処に連絡すればいい?
エージェント?
いや、あそこに掛けても答えは出ない。
もう一度オスカルに電話を掛けるが、コールしない。
アンドレはニュースを見続けた。
ケトルが鳴り響くのを気がついたのは5分後だった。
ニュースを見ると、死者の数はどんどん増えている。先ほど50人と言っていたのが
80人、90人と増えてゆく。
アンドレは何度もオスカルの携帯に電話を掛けた。
やはり繋がらない。
それがどういう意味になるのか…。
考えたら、恐ろしくなった。
その時
アンドレの携帯が鳴った。
「オスカルか!?」
「……え…。あ、俺。アランです」
「あ…」
アンドレは、椅子にへたりこんだ。
「オスカルがどうかした?」
「アラン、ロサンゼルスの事件、いま、ニュースでやってるんだけど、今朝オスカルが撮影でロサンゼルスに向かったんだ…」
「え…!?」
「オスカルの携帯は繋がらない。何度も掛けたんだけど…」
「俺、いまニューヨークの事務所にいるんだ。テレビつけてみる」
そう言うとアランの携帯から、ニュースの声が聞こえた。
「マジかよ…120人死者がいる。オスカルはロサンゼルスに何時に付く予定だった?」
「多分、1時くらいって本人が言ってて…アラン、嘘だよな!?オスカルは大丈夫だよな!?」
「こっちのニュースじゃ、テロじゃないかって騒いでる。詳細はわからない…。今もオスカルに電話しても繋がらないか?」
「……もう、なん十回も掛けたけど…電源切れてる」
「確認のしようがないな。エージェントは?」
「俺がエージェントに電話したら怪しまれる」
「アンドレ。気を確かに持てよ!きっとオスカルは大丈夫だ。運がいい女だから」
「…ああ……ああ……」
アンドレの声が震えている。
しかし。
オスカルの声を聞かない限り、この震えは止まらない。
「アンドレ、ニューヨークの方が情報が早く入るから、また何かあったら電話する。一旦切るよ」
「アラン、何か用事があったんじゃ…」
「お前はオスカルの事だけ考えろ!」
アランは電話を切った。
セドナのキャロル…
シャーマンのキャロルなら何かわかるかも知れない。
ふとそう思い、訳もなくキャロルに電話を掛けた。
キャロルは、留守電になっていた。
儀式かなにかで、出れないのかも知れない。
アンドレは、テレビのニュースをずっと見続けるしかなかった。
いつの間にか
時間は、もう夜8時になっている。
ニュースは、相変わらずロサンゼルスの銃撃、爆破事件の特集になっている。
死者は150人を越えていた。
アンドレは血の気が失せて、ただ、ニュースを見るしかなかった。
夜9時。
その時。
アンドレの携帯が鳴った。
着信画面を見て、慌てて携帯に出た。
「オスカル!?オスカルか!?」
「……アンドレ…」
彼女の声は震えていた。
「オスカル!?大丈夫なのか!?」
「ロサンゼルスの事件の事だろう?…やっと電話が繋がった…アンドレ…」
「今、何処にいるんだ!?」
「シャルル・ド・ゴール空港で離陸がかなり遅れて、飛行機の中で事件を知ったんだ…。それで急遽、撮影場所がロンドンになって…ニューヨークで乗り換えて、ロンドンに向かった……」
「そうか……!!ああ…良かった…!!無事なんだな!?お前も、スタッフも。みんな無事なんだな!?」
オスカルは震える声で、うん。と答えた。
「フラッシュバックは!?大丈夫か!?」
「わからない……でも、怖くて震えが止まらない。それでも撮影はしなきゃならない……」
「とりあえず、ラソンヌ先生から処方されたお薬飲んで!撮影は体調不良とかで中止にならないのか?」
「…今回はクライアントの力が強い所だから、無理だ。薬でなんとか誤魔化す」
「回りに信用できる人はいるか?」
「ロザリーがいる。一緒に撮影だから」
「じゃあ、もし何かお前が俺に電話を掛けれない場合は、ロザリーに代わりに電話をして欲しいって伝えといてくれ」
「……わかった……」
「あと、帰国の日時がわかったら、メールでもなんでもいいから教えてくれ。いいな?オスカル」
帰国のおりに空港に着いて、フラッシュバックが起きないとは限らない。
その場合は、俺が出迎えて、ラソンヌ先生の所に連れていく。
エージェントなんて関係ない。
オスカルはエージェントを信用していない。
信用しているのは、俺だけだ。
不安定な彼女を守るのは俺だけだ。
「アンドレ…」
「うん。聞こえてるよ?」
「アンドレ…」
「オスカル、何かあったら遠慮なく電話して。無理だけはするな。わかったな? 」
「撮影済んだらすぐ帰る……1人でも帰る…」
聞いた事のない、弱々しいオスカルの怯えた声だった。
痛ましい事件に、オスカルの心も傷つき、そして怯えているのがわかった。
「ああ、その時は迎えにいく」
「本当に?」
「ああ、俺が空港まで迎えに行って、お前をすぐみつけてやる。安心しろ」
「アンドレ…ありがとう…じゃあ、打ち合わせがあるから…」
「今夜は何も考えずにしっかり寝るんだぞ。お薬も飲んで。いいな?」
「…大丈夫…わかった…じゃあ…」
オスカルの携帯は切れた。
アンドレが不安になるほど、弱々しい声だった。
アンドレは、慌てて、蚤の市のリピーターに一斉にメールをした。
今週はお休みさせて頂きます。と。
「オスカル…」
強そうにみせて、本当は1人でいる事が寂しい人。
雑誌のオスカルは、本当の彼女ではない。
本当のオスカルは……
アンドレは、テレビを消して、心ここに在らずの状態で、ソファーに座り込み
一点だけを見つめながら、夜を明かした。
⑭に続く