羽生善治の将棋「実戦の詰み」3手・5手・7手 | 虚海の千年の学び

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私こと虚海の将棋の勉強を中心に、お仕事のこと、競馬やゲームなどの趣味のこと、ファイターズのことなどを書いていきたいと思います。

おはようございます。虚海と申します。昨日の愛知杯は武豊騎手の7番人気、ルビーカサブランカの単複を買って見事1着!回収率は800%を超えました。ただし、予想の根拠は極めて脆弱で、

 

・前走準オープンで1着。

・過去5戦ずっと3着以内。こういう馬は昇級しても大崩れしにくい。

・ダンスインザダークの近親

・斤量が52kg

・騎手が武豊

・上位人気のマジックキャッスルは56kg、デゼルは距離不安などケチが付く。

 

このくらいしかないんですよね。ぶっちゃけ再現性に欠ける結果だと思うので、スパッと忘れてまた次頑張りたいと思います。競馬予想において、成功事例は全くあてにならないと個人的には思っています。ましてやこういう根拠ではね。閑話休題。

 

今日は「虚海の棋書レビュー」。今日ご紹介するのはこの本です。

 

はい、羽生先生監修の「実戦の詰み」(以下略)です。去年秋田書店さんから発刊されましたが、羽生先生の著作ではなく監修なんですね。まあそれはどうでもいいんですけど。


 

  現在の詰将棋本の事情

この本について語る前に、現在の詰将棋事情について書いておきます。そもそも詰将棋には、余詰みがあってはいけないとか、持ち駒が余ってはいけないなどの厳格なルールがあります。そのため、例えば送りの手筋とか一間龍などの実戦では頻出の形を表現できないわけなんですね。

 

そこで最近は、そのようなルールを無視した詰将棋、つまり持ち駒が余ってもいいとか、余詰めがあってもいいとか、そういう本がよく出るようになり、徐々に勢力を伸ばしています(便宜的に「新ジャンル」と以下表現します)。詰将棋の芸術性などには欠ける傾向にありますが、実戦的という意味では詰将棋よりも上だと個人的には考えます。

 

また、詰将棋でも「実戦形」というものがありまして、ややこしい話ですが、これは普通の詰将棋です。桂香が残っている形のものをこう表現することがあるんですね(厳密な定義は無いそうです)。

 

  この本の特徴

 この本は、そのような新ジャンルの詰将棋本になります。問題数は136問。駒別・手筋・囲い別の詰ませ方の3章からなります。3手から7手の問題が順不同で出るのですが、手数が大きな字で書いているのが残念。手数もヒントになっちゃいますからね。また、ヒントもやはり目立つように書いていて、よほど気を付けないと視界に入ってしまいますね。実戦的にこだわっているのなら、ノーヒントでもよかったように思うのですが…


  肝心の難易度は?

 問題難易度は、ハッキリ言って難しくありません。ただ、これは悪い意味ではなく、上記のように、一間龍や送りの手筋や金頭桂など、絶対に知らなければならない頻出手筋が数多く出題されていますから、手筋を知っていれば簡単という意味。こういう手筋を知らない方には絶対にオススメですし、知っていても確認できます。また、手筋を使うものではなくても、どこかで見たような頻出の形ばかり出題されている印象なので、上級~段位者には簡単でもそうでない方にはきっと役に立ちます。逆に、上級~段位者は全問すらすら解けることが望まれますので、やはり確認にやってみるのはいいと思います。


  どんな人にオススメ?

 オススメは、三手詰がすらすら解けるようになったくらいの方には必修レベルでお勧め度S。上級の方にも確認や基礎力の定着のためにお勧め度S。段位者には簡単すぎるかな。お勧め度Bくらいでしょうか。とにかく、この本は反復して脊髄反射で解けるようになることが理想だと思いますので、初心者~級位者の方はぜひ買って下さいね(笑)!


  新ジャンル本の仲間も紹介

この本は上記の通り、新ジャンルの詰将棋本ですが、同じジャンルの本には以下もあります。

 

 

 

簡単な順に、「実戦の詰み」→「ひと目の詰み」→「実戦詰め筋辞典」になるので、この順番に取り組まれることをオススメしたいと思います。現在私は「実戦詰め筋辞典」を挫折して、「実戦の詰み」を完璧に身に着け、「ひと目の詰み」を攻略中です。あと3ヵ月くらいで(遅いけど)「実戦詰み筋辞典」に再チャレンジできるよう頑張ります!