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唇音同士の連続
pp,bb
これは日本語の促音になる。「さっぱり」sappariなどにある。
バ行の促音は「やっばーい」yabbaaiのような口語やDolce&Gabbanaのような外来語に現れる。
英語ではSapporoやNipponなどのppは前の母音を短くする指標になってしまう。
pb,bp
英語のsubprimeなどにあるbとpの連続は、bで唇が閉じてpの破裂に移ると促音になる。
日本人はこれを sabupuraimu にしてしまう。
クワタバンドの「スキップビート」は日本語で[skippubi:to]になり、英語表記はSkipped Beatで、英語で[skipt-bi:to]になるが、もし、Skip Beat[skip-bi:t]であればSkipのpが促音になる。[spibbi:t]に近くなる。
pm,bm
この場合は平唇の鼻腔内破裂になる。
英語のstepmotherやsubmarine、廣東語の「十萬」sap-maanなどに現れるであろう。
mm,mp,mb
この場合、mは日本語の「ン(ん)」になる。
英語のsome moneyは「サムマネー」でなく「サンマニ」に近いはずだ。
英語のsomebodyも「サムボディー」でなく「サンボディ」「サンバディ」に近いはずだ。
英語のtime machine, some peopleの場合、timeやsomeのmは「ン」になる。
英語のmammothが日本語で「マンモス」mammosuになる。訓令式でmanmosuだ。
それで「マンモス・マモタン」はmanmosu mamotanと綴られる。
日本語の「普天間」が英語でFutenmaになるようにヘボン式(フがFu)と訓令式(テンマがtenma)の混成もある。
Olympicがシナ語で「奥林匹克」Aolinpikeとなるように、pの前のmが標準シナ語でnになる場合もある。
また、shampooが「香波」xiang-boになるように、英語のmpがシナ語でngbになることもある。
逆に英語のsampanはシナ語の「三板」sanbanであろうが、廣東語などでは「三」はsaamであるから、そこから英語に入った可能性もある。
朝鮮語の場合、kim-pap=海苔巻き(ご飯)のmは「ン」に聞こえる。
朝鮮人の姓「金」Kimの後にMやB(平音)やPh(激音)で始まる名前が来ると、Kimは「キン」になる。
シナ語の「馬」maと「梅」meiは日本語でそれぞれ「んま」mma、「んめ」mmeとして入り、いずれも語頭のmの前半が母音化して「うま」umaと「うめ」umeになったらしい。
mb>mm,m>mb,pm>mm
しばしばmの次のbなどがmに同化する場合がある。英語のlambなどがそうだ。話者が唇を閉じてから息をためるのを怠るとこうなる。
逆にnumeroとnumberの関係は、mと母音の間にbが入り込んだ結果で、mの後で破裂が生じてしまう現象だ。
また、cameraとchamber(佛chambre)が同系で、一方にbがあるのも、同じ理由による。
中古シナ語で一部の単語の最初のmがmbに近くなったことがあり、「文」「万」「美」「馬」「武」「無」などの漢音がbで始まるのはそのため。シナ語では一部でこれが更に崩れてwと化し(「文」「万」「亡」「武」「無」「味」など)、一部ではmに戻っている(「閔」「邁」「忙」「妹」など)。
朝鮮語においてはpがmの前でmになるので「十萬」はship-manからshim-manになる。
唇歯摩擦音fやvの場合
英語のcoffeeやイタリア語のcaffeでは綴り字の上でfが2つである。
フランス語ではfが1個なので、cafe au laitに対してcaffe latteとなる。
他の唇音との連続を考えると、fm,fp,fb,vm,vp,vb,mf,pf,bf,mv,pv,bvが考えられる。
このうち、vmは英語のGive me[giv-mi:]に生じる。これが俗語でGimmeになる。
また、mfの場合、英語でnymphやsymphonyのような例があるが、mが唇歯母音になりやすい。そうならない場合にはmとfの間にpが出現し、mfがmpfになることもある。
英語のsymphonyは手持ちの英和辞典で[simfni]となって、第2音節のoも省かれている。
[simf(ə)ni]が[siɱf(ə)ni]になるか、[simpf(ə)ni]になるのだろう。
英語のfámily[fæmli]は俗語でfambly[fæmbli]になる。両唇鼻音mから有声の口腔音に移る場合、話者が唇を開く段階でbが生じやすくなる。
佛語のCote d'Ivoire[ko:t-divwa:r]がシナ語の音譯で「科特迪瓦」Kete-diwaになるのは、中国人がvをfかwで採用するからだ。
原語でvの次のwがあるが、シナ語ではwだけで充分ということだ。
スイス中部の旧州の名でÓbwàlden[ɔ:pvɑ:ldn]がある。Ob-のbは形態素の末尾なので[p]になるのだろう。
「什么(什麼)」shénme これは実質、shémmeになっているし、もそもと「什」は「十」と同音で、末尾のpがmの前でmに同化したらしい。 しかし普通話の建前では音節末にmはない(mがnになった)のでshénmeと書かれる。 例えばmammothが「マンモス」を経由してmanmosuと書かれるようなものだ。
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平成レトロ・書籍編
平成17年(西暦2005年) 坂
井真紀(Sakai Maki)
マンモスマモタン(manmosu mamotan<mammoth~)
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「マンモス」は英語でmammoth [mǽməθ]、ロシア語でМамонты(mamonty)、ウクライナ語でМамут(mamut)、朝鮮語で「매머드(maemeodeu)」、シナ語で「猛犸象(猛獁象、mengma-xiang)」または「長毛象」、モンゴル語でАрслан заан(arslan zaan)。
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