将軍が中村主水に極秘任務を命じ、主水がそれを遂行したのに、将軍が途中で死んでしまったという話のようだ。
次の第7話は1819年1月の設定で、家斉の治世であるが、この前後で将軍が在職中に(大御所にならずに)他界したのは1786年の家治他界と1853年の家慶没である。

 

1786年は1819年から33年前で、1853年は1819年から34年後の時代である。
どちらにしても1世代の幅がある。

 

家斉自身は1837年に将軍の座を家慶に譲って大御所となり、この時代は『春日野局の秘密』で描かれている。家斉大御所時代から200年も前の家光の時代を扱った『春日局』(1989年NHK大河ドラマ)のパロディである。家斉の死は1841年でこれは『風雲竜虎編』第2話「将軍の初恋騒動!」で描かれている。

 

ここで江戸時代の将軍の退位年と没年を列挙してみる。
主水がバースになったというのは、阪神在籍当時のバースのようなヒゲヅラになったということである。当時、藤田まことが『その男ゾルバ』という舞台演劇に出演していてヒゲをのばしていたこと、必殺の撮影に長く参加できなかったことによる。

 

江戸時代の15名の将軍のうち、
将軍の座を退いてから死去まで時間があったのは
1家康、2秀忠、8吉宗、9家重(隠居の翌年死去)、11家斉、15慶喜である。
一方、将軍在職中に他界したのは
3家光、4家綱、5綱吉、6家宣、7家継、10家治、12家慶、13家定、14家茂であった。
「主水バースになる」で将軍は大人だったので、子供の将軍・家継を候補から除外。

 

1家康~5綱吉の隠居または逝去の時期
1605年 家康が秀忠に将軍の座を譲る
1616年 大御所・家康没
1623年 秀忠が家光に将軍の座を譲る
1632年 大御所・秀忠没
1651年 家光没、家綱が将軍になる←主水がバースになる?
1680年 家綱没、綱吉が将軍になる←主水がバースになる?
1702年 この前後に元禄赤穂事件(『必殺忠臣蔵』
1709年 綱吉没、家宣が将軍になる←主水がバースになる?

AmebaBlog>〔中村主水年齢変遷(1600年で40歳の場合を「初代」として20年間隔、江戸初期)

 

6家宣~10家治の隠居または逝去の時期
1712年 家宣没←主水がバースになる?
1713年 家継が将軍になる
1716年 家継没、吉宗が将軍になる
1745年 吉宗が家重に将軍家光にを譲って大御所に
1751年 大御所・吉宗没
1760年 家重が将軍の座を家治に譲る
1761年 家重没
1785年 1185年の「壇ノ浦の合戦」から600年(『仕事人V』第25話
1786年 家治没←主水がバースになる?

AmebaBlog>〔中村主水年齢変遷(1600年40歳「初代」、20年間隔、江戸中期)

 

11家斉~15慶喜の隠居または逝去の時期
1787年 家斉が将軍になる
1787~93年 寛政の改革の時代、主水が長谷川平蔵と出会う?(『三日殺し軍団』)
1819年 主水が表彰される(『旋風編』第7話)
1837年 家斉が家慶に将軍の座を譲って大御所に
家斉大御所時代、仕事人が活動(『春日野局』)
1841年 大御所・家斉没(『風雲竜虎編』第2話)←主水がバースになる?
1853年 黒船来航、家慶没、家定が将軍になる(『仕留人』)←主水がバースになる?
1858年 安政の大獄、家定没、家茂が将軍になる(『大老殺し』)←主水がバースになる?
1866年 家茂没、慶喜が将軍に(『ブラウン館』)←主水がバースになる?

AmebaBlog>〔中村主水年齢変遷(1600年40歳「初代」、20年間隔、江戸後期)

 

江戸時代の将軍で将軍の座から退いたあともしばらく存命だったのは家康、秀忠、吉宗、家重、家斉、慶喜で、「元将軍」だった時期が短かった将軍は家康と家重、逆に長かった将軍の代表は慶喜であろう。
1841年の家斉没の場合、家斉が大御所で、劇中で将軍が在職中だったことから可能性が低いと判断した。
また、1853年の家慶没の場合、天保~嘉永の主水は1851年に爆死しており、1853年に天保~嘉永の主水がバースになっていたとは考えにくい。では、幕末の主水かというと、幕末の主水は1853年に仕留人として活動を始めている。時期的には1858年の家定没の時期が「主水バースになる」の舞台としてふさわしいと考えた。

 

1600年で40歳の場合を「初代中村主水」として20年間隔で主水の年齢を考えると、「3代目主水」が家光没年で51歳、「4代目」が31歳で、この両者が該当する。家綱没年だと「5代目」が40歳。綱吉没年だと「6代目主水」が49歳。家宣没年だと「6代目」は52歳、「7代目」が32歳。家治没年では「10代目」が46歳。大御所・家斉没年では「13代目の主水」(天保~嘉永の主水)が41歳。続く「14代目主水」が家定没年では38歳、家茂没年で46歳だったことになる。

 

次に藤田まことの年齢を基準にしてみる。
藤田まことは1933年生まれで1986年で53歳、87年で54歳。「主水バースになる」は87年1月に放送されたようである。ここで「バース」になった主水の年齢が54歳だったと假定する。
その場合、これが家治の没年1786年であれば1732年で0歳、年齢が数え年なら1733年生まれになる。また、幕末の1858年で54歳であれば1804年で0歳、1805年で1歳である。1866年で54歳なら1812年で0歳、1813年生まれになる。
劇中の主水が、主水を演じた年の誕生日後の藤田まことより5歳ほど年下だったとすると、生まれた年を5年ずらせばいいので、家治没年で49歳の主水は1738年生まれ。家定没年で49歳の主水は1810年生まれ。1866年で49歳の主水は1818年生まれになる。

 

『助け人走る』の最終回と『仕事人V旋風編』の第6話「主水バースになる」では将軍が現職のまま没しており、徳川将軍で該当するのは家綱、綱吉、家宣(家継は幼すぎて除外)、家治、家慶、家茂である。

 

第7話の時代設定は1819年だが、第6話の時代設定はそれでは説明できない。家斉が将軍だった時代にもう一人の将軍が世を去っていたのか?

/午後3:55 · 2014年11月6日/

 

〔胡乱@uron45102

必殺仕事人V旋風編「主水 バースになる」まず当時阪神タイガースにバースという髭の選手がいた事と、藤田まことがミュージカルの役柄で髭を生やしていたという時事ネタを仕入れとかないといけない。なお主水は拉致されて薩摩まで船に監禁されていたので髭が伸びた、という設定。

なお主水が行方不明になったので、その間、中村家は蟄居閉門を命ぜられました。

午後6:34 · 2019年3月11日〕〔午後6:35 · 2019年3月11日

 

〔ひろし・カーミット@misterhiroponさん〕

返信先:@uron45102さん

主水(というより、演者の藤田まことさん)の髭、政以下の他仕事人との絡み無しで1本書く事になった保利吉紀さんの苦労は、並大抵のものでは無かったでしょうね。二元中継での進行が面白かったし、主水不在の仕事人チームでは政が主導権を握るのが分かったのも興味深いです。

午後7:03 · 2019年3月11日

 

@kyojitsurekishi

時代劇を見ていて、こういう立て札に書かれた日付が時代設定の目安になるのだが、はっきり映っていないと時代を確認できない。

午後2:54 · 2020年10月30日

 

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関連語句

主水 バースになる [2]〕〔中村主水 藤田まことの年齢 旋風編
旋風編 [1[2] 20年間隔(Y!Blog) 

主水 バースになる〕(Y!Japan)
バースになる〕(twilog)
主水 バースになる〕〔#時代考証のなってない時代劇〕(twitter)

 

参照

平成23年BLOG

必殺仕事人V旋風編』第6話「主水バースになる」の時代設定はいつか📺

 

平成24年BLOG

暗闇仕留人』テレ玉再放送「世のためにて候」「乗せられて候

 

【時代劇の時代設定】必殺仕事人V第26話、必殺仕事人V旋風編第6話~7話 - gooブログ ものがたりの歴史 虚実歴史

2023-04-20 13:39:23

 

主水バースになる」再放送…『仕事人V旋風編』第6話📺