〔広島でサミット、即核廃絶とはいかない | 虚実歴史のブログ (ameblo.jp)〕
↓
G7広島サミットで各国の首脳が広島を訪問し、原爆資料館を見学した。
これは大きな一歩だが、まとめられた宣言では即刻、核廃絶とはならず、核抑止力は維持されることになったようだ。
被爆者はこれに不満を持っているようで、サミット自体意味がないと言いたいようだが、これは今まで広島・長崎がやろうとしていたことである。五輪招致まで検討して、とにかく世界中の人を日本の被爆地に呼べばいいと考えていた。これが日本の被爆地、被爆者だった。
しかしアメリカやフランス、ウクライナの首脳が原爆資料館を見学したところで、その日のうちに即刻「核をなくそう」などという宣言ができるわけがない。各首脳が帰国し、自国の政治家と話し合い、世論に訴えてどうなるかどう問題がある。
今回、来た首脳も、退陣する可能性がある。
オバマ元大統領が広島を訪問し、バイデン大統領も訪問した。被爆地の人たちは海外の首相や大統領が交代するたびに被爆地に招待するつもりか?
今回のサミットは日本の被爆について「知ってもらってなんぼ」の世界で、それがまず第一歩である。
戦後78年でやっとこれが実現したということは、日本政府以前に、被爆者たちが今ままで何をしていたのかという問題になる。
日本の戦争経験者は戦争の結果の悲惨さを訴えれば、それで戦争はなくなり、核もなくなるという夢を抱いていたが、それが幻想だと分かったわけだ。
被爆地の人たちは政府を批判する前に自分たちの運動の反省をすべきである。
日本の戦争経験者が語ってきたのは自分たちが受けた被害だけである。
しかし他国から見れば日本がアメリカに原爆を落とされた理由は何かが重要だ。日本が中国、ロシア、アメリカと戦争をした結果である。問題は結果の悲惨さでなく、核爆弾を落とされないためにはどうするかという視点だ。
この視点が被爆者には欠けている。
実際、原爆投下の当事者の一人が被爆者と対談しても、その当事者は謝罪しなかった。被爆地に来てもらえばいいというのは幻想である。日本人が広島・長崎を持ち出せはアメリカ人は真珠湾を持ち出し、中国人は南京を、朝鮮・韓国人は日韓併合を持ち出す。これに対し被爆者は有効な反論を用意できず、戦後60年、70年と経過していた。
戦争の結果の悲惨さなど、湾岸戦争、イラク戦争、ロシアのウクライナ侵略で報道されてきた。78年前の歴史で日本が受けた被害がいくら強調されても、各国が今後、軍事政策をどうするかは今の国際情勢による。
日本の戦争被害者は結果の悲惨さだけを強調し、国際情勢によって戦争が起きるという現実を考えていない。
広島で「はだしのゲン」が平和教育の教材から外された。第二次世界大戦終了前後の時代に日本が受けた被害をいくら並べてもそれだけでは平和につながらない。
前後一覧
〔令和5年5月〕
参照
令和2年BLOG
令和4年BLOG
令和5年BLOG
〔アメリカの報道はバイデンの原爆資料館訪問をスルー扱い|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト (newsweekjapan.jp)〕
〔【詳細】G7広島サミット 初日の日程を終える | NHK | G7サミット〕
〔原爆資料館に仏大統領「衝撃的」 - Yahoo!ニュース〕
〔原爆資料館訪問の仏マクロン大統領「衝撃的だった」(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース〕
〔G7サミット 各国首脳らが原爆資料館で記帳した内容を公表 | NHK | G7サミット〕
・・