BS-TBS|〔水戸黄門 第22部〕
第10話「暗雲晴れた和歌山城」(和歌山)
水戸光圀:佐野浅夫
佐々木助三郎:あおい輝彦
渥美格之進:伊吹吾朗
風車の弥七:中谷一郎
うつかり八兵衛:高橋元太郎
かげろうお銀:由美かおる
柘植の飛猿:野村将希
百合:中野みゆき
音羽の小弥太:石野太呂字
寛坊:西尾塁
首領:石橋雅史
千丈坊:大前均
竜神坊:内田勝正(第1~10話)
お蘭:山本ゆか里
徳川綱教:堀内正美
工藤右京:玉川伊佐男
本放送は1993年(平成5年)7月19日。
冒頭で紀州の家臣がひろ広げた書状に元禄丙?年とあったように見えた。
元禄「丙子」であれば1696年(元禄9年)だが、この時点で紀州藩主は光貞。しかし劇中では綱教が藩主になっていた。
百合の父・国家老紀州藩国家老・安藤陳武(演:高城淳一)は謀叛の罪を着せられ幽閉の身となっていた。
どうもこの話では紀州藩主は光貞ではなく綱教のようである。
光貞の隠居は1698年。元禄11年である。それで紀州藩の中で綱教を将軍にしようとする動きがあった。
長七と呼ばれた若様は徳川頼職か。
『水戸黄門』では紀州藩が悪者扱いされるが、悪いのは架空の家臣で、殿様は悪人とされることは少ないか。
のちに里見浩太朗が光圀を演じた『水戸黄門』第37部では、事件の黒幕が光貞だった。
第22部は光貞隠居後、第37部は隠居直前の話か。
第22部の話は光貞隠居の1698年(元禄11年)から光圀が没した1701年までの3年弱の話。
1698年 元禄11年 戊寅 光貞隠居、綱教が藩主となる
1699年 元禄12年 己卯
1700年 元禄13年 庚辰
もっとも佐々木助三郎のモデルとされる佐々介三郎は1698年に他界していた。
この22部では老中が堀田備前守(演:永井秀明)。
この佐野黄門シリーズでは老中が堀田備前守のようで、柳沢吉保がどうなっているか不明。
『水戸黄門』では光圀が綱吉の次の将軍として甲府宰相・綱豊(のちの家宣)を推していたが、紀州藩が綱教を推して、水戸と紀州の間で徳川家同士が対立、さらに柳沢吉保は息子の吉里を綱吉の落胤に仕立て上げようとしていた(つまり吉保は『息子は妻が将軍との間につくった子供だ』という話を持ち出そうとしたわけで、吉保にとってこれの何が嬉しいのか不可解)。
『水戸黄門』はこの将軍の跡目争いをめぐる政治抗争の話であった。
光圀没後、15年経って、綱教と頼職の弟だった吉宗が将軍となった。
この時、水戸綱條は吉宗を将軍に押していた。
『水戸黄門』では徳川御三家の水戸と紀州が対立しており、『暴れん坊将軍』では水戸が吉宗(紀伊徳川家出身)の味方で尾張が敵になっていた。
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